ひげ1本が、粒1個です🌽 スカスカは受粉の失敗でした
🌽「皮をむいたら、粒がスカスカだった」
🌽「実の中に虫が入っていた」
🌽「1本の株から、何本も穫れないの?」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
前回はピーマンの話でした。今日はとうもろこしです。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきますね。
★とうもろこしのひげは、1本が粒1個につながっています。
だから★粒がスカスカなのは、育て方ではなく受粉の失敗です。ここが分かると、対策が一気にはっきりします☺️
まず、とうもろこしの基本データ
3つだけ押さえてください
- 科:イネ科(連作に強い。むしろ他の野菜の前に作ると土がよくなります)
- タネまき:4月〜5月(直まきでもポットでもOK)
- 植え付け:5月(ポット苗なら本葉3〜4枚のころ)
※時期は中間地(関東〜関西の平野部)が目安。寒い地域は少し遅らせ、暖かい地域は早めに。
📖 この記事の目次
株間30cm、そして★2列以上
株間は30cm、列と列のあいだは40〜50cmです。
そして、ここがとうもろこしだけの特別なルールです。
★1列に並べて植えてはいけません。必ず2列以上にしてください。
理由はこのあとすぐ説明します。畑が細長くて1列しか取れない場合は、★短い2列に折り返してください。そのほうが確実に穫れます。
★粒がそろわないのは、受粉の失敗です
ひげは、粒につながっています
まず用語を整理させてください。3つだけです。
- てっぺんの穂=雄穂(ゆうすい)。ここから花粉が出ます
- 食べる部分=雌穂(しすい)
- そこから出ているひげ=絹糸(けんし)
そしてここが今日いちばん面白いところ。
★ひげ1本1本が、粒1個ずつにつながっています。
つまり★花粉がついたひげの分だけ、粒ができます。
スカスカのとうもろこしは、粒が「育たなかった」のではありません。★そこのひげに、花粉が届かなかっただけです。
自分の花粉では、実りません
もうひとつ大事なこと。★とうもろこしは他家受粉です。
トマトは自分の花粉で実ります(自家受粉)。でもとうもろこしは、★別の株の花粉でないとうまく実りません。
しかも★風媒花です。風が花粉を運びます。ちなみにスイカやかぼちゃは虫が運ぶので虫媒花。運び屋が違うわけですね。
だから1列だとだめ
ここで話がつながります。
1列に並べると、風が吹いたとき★花粉は列の外へ飛んでいくだけです。
2列以上あれば、隣の列に落ちます。★だから2列。とうもろこしだけの決まりごとです。
私は1年目、畑のはしに1列だけ植えました。りっぱに育って、皮をむいたら★粒が三分の一しかありませんでした😅 あれは今でも覚えています。
心配なら、人工授粉
天気が悪くて風がない年もあります。そういうときは手伝ってあげてください。
- ★雄穂を切り取る
- ひげの上でパラパラと振る
これだけです。花粉がいちばん出るのは、★穂が開いて、まだ全体が黄色くなりきっていないころ。
朝のうちにやると、花粉がよく落ちます。
★1株から穫るのは、1本です
上を残して、下は取る
株をよく見ると、実が★2つついていることがあります。
- 上のほう=第一雌穂
- 下のほう=第二雌穂
★残すのは、上です。下は取ってください。
「2本穫れたほうが得では?」と思いますよね。私も最初そう思いました。でも★両方残すと、両方が中途半端になります。
上に集中させると、粒がぎっしり詰まって甘くなります。
取り方は、上から下へ
取るときは★上から下へ向けてもぎ取ります。
下から上へひねると、葉が裂けることがあります。葉は栄養を作る工場なので、なるべく傷つけたくありません。
取ったものが、ヤングコーンです
そして、ここがうれしいところ。
★取った第二雌穂が、ヤングコーンです。直売所で売っているあれですね。
そのまま食べられます。皮ごと焼いてもおいしいです。★小さいうちに取るのがコツで、大きくしすぎると酸味が出ます。
「もったいない」ではなく「もう1品増えた」と思ってください☺️
★アワノメイガは、上の穂から入ってきます
入り口は、実ではありません
とうもろこし最大の敵がアワノメイガです。皮をむいたら虫がいた、あの犯人です。
多くの方が「実に直接くる」と思っています。★違います。
- まず★雄穂に卵を産みます
- 幼虫は★茎の中に入って、下へ食べ進みます
- 最後に★実に到達します
甘い茎をたどって降りてくるわけです。発生は6月から8月、年に2回ほど。
だから、雄穂を切ります
入り口が分かれば、対策は単純です。★雄穂を切ってしまえばいい。
ただし、ここで問題が起きます。★雄穂は花粉を出す場所です。全部切ったら受粉できません。
★段階的に切るのがコツ
そこで農家さんがやっている方法です。
- まず★全体の1割だけ切る
- 次に3割
- 次に5割
- そして★受粉が終わったら、残りを全部切る
こうすると、花粉を出す株を残しながら、アワノメイガの入り口を減らしていけます。★受粉と防除の両立です。
とうもろこしは風媒花なので、★一部の株が花粉を出していれば、畑全体に行き渡ります。ここがありがたいところですね。
切った穂は、畑の外へ
見落としやすい一手です。
★切った雄穂を、その辺に置いておかないでください。
そこにもアワノメイガは来ます。畑から離れた場所に捨てるか、埋めてください。私は袋に入れて持ち帰っています。
迷いやすいところ、2つ
株元の脇芽は、取らなくていい
株元から細い芽が出てきます。分けつ(ぶんけつ)といいます。
昔は「取るべき」と言われていました。★今は、取らなくていいという考え方になっています。
体を支える役目もありますし、取る手間のわりに差が出ません。★放っておいて大丈夫です。
倒れても、たいてい起き上がります
背が高いので、風で倒れるとびっくりします。
でも★とうもろこしは倒れても起き上がる性質があります。肥料が効いていて茎が太ければ、数日で持ち直します。
心配な方は、隣どうしをひもで軽く結んでおくといいです。★あわてて起こして根を切るほうが、よくありません。
学ぶ:ひげは、めしべの一部です🔬
あの長さには意味があります
なぜひげは、あんなに長いのか。
★あれは、めしべが伸びたものです。
粒になる部分ひとつひとつから、めしべが1本ずつ伸びて、皮の外まで顔を出しています。★外に出ないと、風が運ぶ花粉を受け取れないからです。
だから1対1で対応する
ここまで来ると、最初の話につながります。
★ひげ1本=粒1個。これは「そういう決まり」ではなく、めしべと実の関係そのものです。
花粉がついたひげは、その先の粒をふくらませます。つかなかったひげの粒は、そのまま小さく残ります。
実物で確かめられます
これ、収穫したその場で確かめられます。
★皮をむいて、ひげの本数と粒の数を見比べてみてください。ひげは粒の1つ1つから出ています。
お子さんと一緒なら、ひげを1本引っぱってみると分かりやすいです。どの粒とつながっているかが見えます。★理屈より、この1回のほうが残ります☺️
まとめ
ここまで読んでくださって、ありがとうございます!
- ★とうもろこしはイネ科。株間30cm、列間40〜50cm
- ★1列で植えない。必ず2列以上
- ★他家受粉で風媒花。別の株の花粉が要る
- ★ひげ1本が粒1個。スカスカは受粉の失敗
- ★心配なら人工授粉。雄穂を切ってひげの上で振る
- ★実は上の1本だけ残す。下は取る
- ★取り方は上から下へ。取ったものがヤングコーン
- ★アワノメイガは雄穂から入り、茎を降りて実に届く
- ★雄穂は1割→3割→5割と段階的に切る
- ★受粉が終わったら全部切る
- ★切った穂は畑の外へ出す
- ★株元の分けつは取らなくていい
- ★倒れても起き上がる。あわてて起こさない
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは★来年の植え方だけ、2列に変えてみてください。それだけで粒のそろい方が変わります🌽
次回は、枝豆の話です。★収穫の時期が「1日単位」で決まる野菜のお話をします🫛
とうもろこしのタネ
2列でまくのが受粉の条件です。1列だと粒が飛びます。まとまった量があるほうが確実です。
防虫ネット
アワノメイガは雄穂から入ってきます。穂が出る前にかけておくと、ずいぶん違います。
炭化鶏ふん
とうもろこしは肥料を多く使う野菜です。うね作りのときに元肥をしっかり入れておきます。


