豆は、大きく育てると冬に枯れます🫛 わざと遅らせてまく話
🫛「去年まいたそら豆、冬に全部枯れました」
🫛「早くまいたほうが、大きくなっていいと思っていた」
🫛「まいた豆を、鳥に掘り返された」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
今日は、えんどうとそら豆のタネまきです。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきますね。
★豆は、大きく育てると冬に枯れます。
「え、逆じゃないの?」と思いますよね。私も最初はそう思っていました。大きいほうが体力があって、寒さに強そうな気がします。
でも実際は反対でした。★小さい株のほうが、冬を越せます。
だから秋の豆は、★わざと遅らせてまきます。今日は、その理由と、いつまくかの決め方をお話しします。
※以下の時期は中間地(関東〜関西の平野部)が目安。寒い地域は少し早めに、暖かい地域は少し遅らせてください。
📖 この記事の目次
なぜ、大きいほうが枯れるのか
理由は「やわらかさ」です
★大きく育った株は、茎も葉もやわらかくて、水をたっぷり含んでいます。
水を含んだものが凍ると、どうなるか。★中の水が凍って体積が増えて、細胞をこわします。凍ったペットボトルがパンパンにふくらむのと同じです。
小さい株は、葉も茎も硬くて、含んでいる水が少ない。★だから凍っても、こわれにくいんです。
さらに、伸びた先はもっと弱い
もうひとつ。伸びた先端の部分は、いちばん新しくてやわらかい場所です。
そら豆は先端に花芽を作ります。★秋のうちに伸びすぎると、その花芽ごと凍って落ちます。春になっても、咲く場所が残っていない。
★育ちすぎた株は、枯れなくても春に実がつかないんです。これがいちばんもったいないパターンです。
答えは「本葉2〜3枚で冬に入る」
この大きさを狙います
覚えるのはこれだけです。
★冬の寒さが本格化する時期に、本葉が2〜3枚。草丈にすると10cmちょっと。
これより小さいと、根が張れずに霜で持ち上げられます。これより大きいと、さっきの話で凍みます。★どっちに外しても失敗するので、幅はせまいです。
だから、逆算してまきます
タネをまいてから本葉2〜3枚になるまで、だいたい3週間から1か月です。
中間地なら、寒さが来るのは12月に入ってから。だから★10月下旬から11月上旬にまく、が答えになります。
私は毎年10月25日ごろにまいています。★カレンダーに丸をつけておくくらいでちょうどいいです。
早くまきたくなる気持ちへ
正直に言うと、10月上旬はまだ暖かくて、「もう畑が空いているのに」と手が動きたくなります。
私も一度、10月10日ごろにまいたことがあります。年内に草丈が30cmを超えて、見た目は立派でした。★でも1月の寒波で、先端が真っ黒になって落ちました。
春に脇から芽が出てはきましたが、収穫は2週間以上遅れました。★あのときの「立派さ」は、ただの育ちすぎでした。
まき方は、深さで決まります
そら豆は「おはぐろを下に、頭を出す」
そら豆のタネには、黒い筋があります。★おはぐろと呼ばれる部分で、ここから根が出ます。
だから、★おはぐろを斜め下に向けて、タネの頭が少し地面から見えるくらいに押し込みます。全部埋めません。
深く埋めると、酸素が足りずに腐ります。そら豆はタネが大きいぶん、水を吸いすぎると傷みやすいんです。
えんどうは、深さ2〜3cm
えんどうはふつうに埋めて大丈夫です。★深さ2〜3cm、1か所に3粒。株間は30cmとってください。
3粒まくのは、発芽しないものがあるからです。全部出たら、あとで1〜2本に間引きます。
水は、まいたあと1回だけ
どちらも、まいたあとに1回たっぷり水をやったら、そのあとは基本やりません。
★土が湿ったままだと、タネが腐ります。豆は乾き気味のほうが、うまく芽を出します。
いちばん多い失敗は、鳥です
豆は、鳥に見つかります
まいた豆を掘り返されるのは、よくある話です。ハトやカラスは、★どこに何が埋まっているか、かなり正確に分かっています。
芽が出て双葉が開くころも危ないです。豆の双葉は分厚くて栄養があるので、そこだけ食べられます。
不織布を1枚かけるだけでいい
対策はかんたんです。★まいたらすぐ、不織布をべたっとかけて、周りに土を乗せておく。
これだけで、まず食べられません。しかも保温にもなるので、発芽が揃います。
★外すのは、本葉が2枚出たころ。それ以降は放っておいて大丈夫です。鳥は、硬くなった葉には興味を持ちません。
肥料は、ほとんど要りません
豆は、自分で肥料を作ります
これが豆のいちばん面白いところです。
★豆の根には、根粒菌という菌が住みつきます。この菌は、空気中の窒素を野菜が使える形に変えてくれます。
つまり★豆は、肥料の主成分である窒素を、自分の根で作れるんです。
だから、入れすぎると失敗する
窒素を自分で作れるところに、さらに窒素肥料を足すとどうなるか。
★葉ばかり茂って、花が咲かなくなります。つるぼけと同じ状態です。
元肥は、うね全体に堆肥を軽く入れる程度でじゅうぶん。★油かすや鶏ふんは、豆には入れないくらいでちょうどいいです。
収穫後の株は、抜かずに切る
もうひとつ。★収穫が終わったら、株元をハサミで切って、根は土に残してください。
根粒菌が作った窒素が、そのまま次の野菜の肥料になります。抜いてしまうと、それを捨てることになります。
学ぶ:豆はなぜ、菌と組んでいるのか🔬
理科の時間です。
空気の約8割は窒素です。★つまり窒素は、そのへんにいくらでもあります。
ところが植物は、空気中の窒素をそのままでは使えません。窒素は2つの原子ががっちり結びついていて、ほどくのにものすごいエネルギーが要るからです。
★根粒菌は、それをほどける数少ない生きものです。
豆は、根に部屋を作って菌を住まわせ、糖分を渡します。菌はお礼に窒素を渡す。★どちらも相手がいないと得をしない関係です。
お子さんと一緒なら、収穫が終わった豆を掘ってみてください。★根に、白やピンクの小さな粒がびっしりついています。それが根粒です。半分に割ると、中がピンク色をしていることがあります。★ピンクなら、その菌はちゃんと働いていた証拠です。
まとめ
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
秋の豆は、まく日をまちがえなければ、あとはほとんど手がかかりません。
- ★大きく育った株ほど、冬に枯れる。やわらかくて水が多いから
- ★狙う大きさは、冬に入る時点で本葉2〜3枚・草丈10cmちょっと
- ★だから中間地では10月下旬から11月上旬にまく
- ★そら豆はおはぐろを斜め下、頭を出して浅く。えんどうは深さ2〜3cmで3粒
- ★水はまいたあと1回だけ。湿ったままだと腐る
- ★まいたらすぐ不織布。鳥の被害はこれでほぼ消える
- ★肥料は入れない。豆は根粒菌と組んで、自分で窒素を作る
- ★収穫後は根を残す。次の野菜の肥料になる
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずはカレンダーの10月25日あたりに、丸をひとつつけてください。★秋の豆は、その1日で決まります🫛
次回は、いちごの植え付け。★クラウンを埋めると実がつかない話をします🍓
そら豆のタネ
おはぐろを斜め下に向けて、頭を出して浅く植えます。深く埋めると腐ります。
スナップエンドウのタネ
深さ2〜3cm、1か所3粒、株間30cm。発芽しないものがあるので多めにまきます。
不織布
まいたらすぐかけてください。鳥の被害がほぼ消えて、発芽も揃います。
移植ごて
うねを整えるときに。豆は肥料を入れないので、堆肥を軽く混ぜる程度で十分です。


