雨よけをすると、アブラムシが増えます☔ それでもかける理由
🗨️「梅雨になると、いつも病気が出る」
🗨️「雨のあと、畑がぬかるんで入れない」
🗨️「雨よけをしたのに、うまくいかなかった」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
もうすぐ梅雨です。
家庭菜園でいちばん病気が出る季節で、そして★準備は雨が降る前にしかできません。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきます。
★雨よけをすると、アブラムシが増えます。
雨よけは病気を確かに減らします。でも、それと引き換えに起きることがある。★両方知ったうえでかけてほしいと思います☺️
梅雨対策は、2つしかありません
かけるか、抜くか
やることは、大きく分けて2つです。
★1. かける(雨よけ)
上からビニールを張って、雨そのものを当てない。
★2. 抜く(水はけ)
降った雨を、畑の外へ逃がす。土の中にためない。
★理想は両方です。ただ、雨よけには裏があります。それは後半でお話しします。
①抜く ── 水はけの工事
★雨が降る前にしかできません
まず「抜く」ほうからです。
これは土をいじる作業なので、★雨が降ってからでは手遅れです。ぬかるんだ畑には入れませんし、入ると土を踏み固めてしまいます。
★5月のうちにやってください。
排水路を、先に作る
いちばん基本です。
★うねの外側に、排水路を掘ってください。
深めに、しっかりと。★中途半端だと意味がありません。
そして大事なのは、★先にやることです。夏になって草が生い茂ったころに掘ろうとすると、草との戦いから始めることになります。★手が回るうちに済ませておく。
★高うねにする
うねを高くします。
理由は単純で、★高いところに水はたまらないからです。
野菜の根が水に浸かる時間が短くなります。★根は呼吸しているので、水びたしでは息ができません。前に育苗のところでお話ししたとおりです。
うねの中にも、★何か所か水の逃げ道を切っておくとさらにいいです。
もみ殻を入れる
土そのものを変える方法です。
★畑全体にもみ殻をまきます。
もみ殻は形が崩れにくいので、土の中で隙間を作ってくれます。★その隙間が、水の通り道になります。
ただし注意点が2つ。
- ★入れすぎない。水はけが良くなりすぎることもあります
- ★もみ殻は分解しにくく、窒素飢餓が起きるという説もある。★だから高うねにして、根が直接触れすぎないようにする
★★縦穴暗渠(たてあなあんきょ)
ここからが本題です。
水はけの悪い畑に、いちばん効く方法があります。
★穴掘り器で深い穴を掘って、そこにもみ殻を詰める。
これを★縦穴暗渠と言います。暗渠は「地面の下の水路」という意味です。
なぜ効くのか
水はけの悪い畑は、たいてい★下のほうに粘土の層があります。
上の土がいくらふかふかでも、その粘土層で水が止まります。行き場を失った水が上がってきて、ぬかるみます。
★縦穴暗渠は、その粘土層に穴を開ける作業です。
穴にもみ殻を詰めておくと、崩れずに通り道が残ります。★そこから水が下へ抜けていく。
そしてもうひとつ。★粘土層の酸欠が緩和されます。空気が入るようになるので、土の中の生きものが働けるようになります。
正直に言うと、かなりつらい作業です
穴掘り器を使って、体重をかけて、ぐりぐりと掘ります。
★かなりの重労働です。何か所も掘ります。
★石に当たったら、そこで諦めてください。無理に掘ると道具の先が欠けます。
そして★1年経つと穴は崩れます。毎年やり直すことになります。
それでも、やる価値があります
ただ、効果ははっきり出ます。
★ぬかるみが目に見えて減ります。
そして★毎年繰り返すうちに、畑全体が少しずつ良くなっていきます。かつて田んぼだった土地が、何年もかけて畑になっていった例もあります。
★一度で終わらせようとしないこと。長い目で見る作業です。
②かける ── 雨よけの効果
病気は、確かに減ります
次は「かける」ほうです。
トマトやスイカに、アーチを立ててビニールを張る。★雨よけ栽培と言います。
効果ははっきりしています。
- ★雨が葉に当たらないので、病気がかなり減る
- ★実が雨で割れない、傷まない
トマトは雨に弱い野菜です。★実に水が入ると割れますし、葉が濡れ続けると病気が広がります。雨よけの効果は本物です。
泥はねも防げます
もうひとつ、地味に大きい効果があります。
★雨で地面の泥がはねて、葉に付く。これが病気のいちばん多い入り口です。
雨よけをすると、そもそも雨が地面に落ちません。★泥はねが起きない。
前に、下葉を切って地面と葉のあいだに空間を作る話をしました。★あれと同じ目的を、上から解決する方法です。
★★でも、雨よけには裏があります
アブラムシが、増えます
ここからが今日の本題です。
雨よけをしたスイカのビニールをめくると、★葉の裏に黒いアブラムシがびっしり、ということが起きます。
★葉が縮れて丸まっている。★成長点にもみっしりついている。
雨よけをしていない株より、明らかに多い。なぜでしょうか。
理由①★雨風で落とされなくなる
まず、これです。
★露地で育てていると、アブラムシは雨や風に当たります。
そして★自然に流されたり、落とされたり、飛ばされたりします。人が何もしなくても、数がある程度は減っていく。
★雨よけをすると、それがなくなります。
守られているのは、野菜だけではありません。★アブラムシも一緒に守られています。
理由②★暖かくて、居心地がいい
もうひとつ。
雨よけをすると、中の温度が保たれます。★野菜にとってはメリットです。生育が明らかに良くなります。
でも、★アブラムシにとっても、それは居心地のいい環境です。
★同じ屋根の下で、両方が快適に過ごしている。そういう状態になります。
だから「かけっぱなし」にしない
結論はこうです。
★雨よけをするなら、虫の管理もセットでやってください。
- ★週に1回、ビニールをめくって中を見る
- ★葉の裏と成長点を確認する
- ★見つけたら、そのつど落とす
★かけて終わりにすると、病気は防げても虫にやられます。
★アブラムシの、1年のリズム
暑い夏と寒い冬は、活動しません
ここでアブラムシの生態を知っておくと、対策の見通しが立ちます。
★アブラムシは、成虫や卵で冬を越します。
そして面白いのが、活動の時期です。
- ★寒い冬 … ほとんど活動しない。被害はほぼ出ない
- ★★5月・6月 … 増殖のピーク
- ★暑い夏 … 活動が落ちる。被害はほぼ出ない
- ★★9月・10月・11月 … 2回目のピーク
★暑くも寒くもない、居心地のいい時期に増えます。
★5月6月に叩くと、秋が楽になります
ここが実用的なところです。
★今の時期に数を減らしておくと、秋に増えるスピードも遅くなります。
夏のあいだは活動が落ちますが、いなくなるわけではありません。★春に残った数が、秋の出発点になります。
だから★5月6月の防除は、秋への投資でもあります。
★★1匹が、何千匹になります
最後に、いちばん大事なことをお伝えします。
★アブラムシは、1匹いると生涯で何百匹、何千匹の子を産みます。
しかも卵を産まずに、そのまま子を産む方法も持っています。増えるスピードが桁違いです。
だから、こうしてください。
★数匹しかいないからと、見逃さない。
「まだ2、3匹だから、様子を見よう」
★その2、3匹が、2週間後の数百匹です。★見つけた日に、その場でつぶす。これがいちばん安く済みます。
ウイルスも運びます
そしてもうひとつ。
★アブラムシは野菜のウイルス病を運びます。
前にじゃがいものところでお話ししたモザイク病も、アブラムシが媒介します。★ウイルスは治せません。かかったら株ごと抜くしかない。
★虫を減らすことが、そのまま病気を減らすことになります。
雨が降る前に
この記事の要点
- 梅雨対策は★「かける(雨よけ)」と「抜く(水はけ)」の2つ
- ★水はけの工事は、雨が降る前にしかできない。5月のうちに
- ★うねの外側に排水路を深めに掘る。★草が茂る前にやる
- ★高うねにする。★根は呼吸しているので、水びたしでは息ができない
- ★もみ殻を入れる。ただし入れすぎない。★窒素飢餓の説があるので高うねに
- ★★縦穴暗渠=深い穴を掘って、もみ殻を詰める
- 水はけの悪い畑は★下に粘土層がある。そこに穴を開けて水を抜く
- ★粘土層の酸欠も緩和される
- ★石に当たったら諦める。★1年で崩れるので毎年やり直す
- ★一度で終わらせようとしない。長い目で見る作業
- 雨よけの効果=★病気が減る/★実が割れない/★泥はねが起きない
- ★★でも雨よけをするとアブラムシが増える
- 理由① ★雨風で流され・落とされ・飛ばされる機会がなくなる
- 理由② ★暖かい環境は、アブラムシにとっても居心地がいい
- ★雨よけをするなら、週1回めくって葉の裏と成長点を見る
- アブラムシは★成虫や卵で越冬する
- ★★増えるのは5月6月と9月10月11月。★暑い夏と寒い冬は活動しない
- ★5月6月に叩いておくと、秋に増えるスピードも遅くなる
- ★★1匹が生涯に何百・何千の子を産む。★数匹のうちに叩く
- ★アブラムシはウイルス病を運ぶ。★虫を減らすことが病気を減らすこと
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは今週末、うねの外側に1本、排水路を掘ってみてください。★雨が降ってからでは、それができません☔
次回は、6月の作業の話。梅雨と猛暑にはさまれた、いちばん忙しい月をまとめます🌱
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
トンネルビニール(雨よけ)
上だけかけて、横は開けます。閉め切ると温度と湿度が上がって、かえって病気が出ます。
防虫シルバーマルチ
雨よけで増えるアブラムシへの対策です。光で寄せつけません。
くん炭(もみ殻)
水はけの改善に。うねを高くするのと合わせて効きます。
マルチ押さえピン
梅雨の風でビニールはめくれます。数は多めに。


