当サイトはアフィリエイト広告(Amazon・楽天等)を利用しています
🌱 今月の作業
← 記事一覧へ

がっしり苗の作り方|芽が出たあとの間引き・中耕・土寄せ・水やり・鉢上げのコツ

苗がひょろひょろになるのは、間引きが遅いからです🌱 中耕という作業

どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。

この記事で分かること

種をまいて、小さな芽がいっせいに顔を出したときは、本当にうれしいですよね。

でも、そのあと、「なんだかひょろひょろ伸びてきた」「倒れそうな苗がある」「隣どうしで混みあっている」と、心配になることも多いと思います。

安心してください。芽が出たあとのちょっとした作業で、苗は見ちがえるほどがっしりします。この記事では、芽が出たあとにやる4つの作業と、ポットに移すタイミングまで、順番に書いていきます。

間引きをしないと

早見:がっしり苗の基本(ひと目で分かる目安)

芽が出たあとの4つの作業

いい苗のサイン

徒長苗(ひょろひょろの苗)のサイン

徒長の主な原因

育苗に使う道具と土

芽が出るまでの管理

がっしり苗は、芽が出たあとの管理で決まりますが、その前の、芽が出るまでの管理も大切です。

芽が出始めたかどうか、毎日のぞくようにしてください。芽が出た瞬間から、光に当てるのが、がっしり苗の第一歩です。

セルトレイとポット、どちらで育てるか

たくさんの苗が必要な秋冬野菜や、玉ねぎ・ねぎなどはセルトレイや育苗箱、トマトやなすなど株数の少ない夏野菜はポット、というふうに使い分けると便利です。セルトレイで芽を出させてから、ポットに鉢上げする、という組み合わせもよく使われます。

作業の手順

ここからは、芽が出たあとにやる作業を、順番に書いていきます。

手順1:芽がそろったら、混み具合を見る

芽がそろって出てきたら、まず全体の混み具合を見ます。

こうした状態なら、間引きの時期です。

間引きをしないでいると、苗どうしが光や水、養分を奪い合います。根の張りが悪くなり、葉が混みあって風通しが悪くなって、病気が出やすくなります。日の当たり方にも差が出て、陰になった苗がひょろひょろに伸びてしまうこともあります。

手順2:1回目の間引き

1回目の間引きでは、次のところを優先して抜きます。

苗どうしの間かくが、2cmくらいになるのが目安です(苗床にすじまきした場合)。

ただし、間引きは早すぎてもよくない、という説明もあります。芽が出たばかりの小さいうちは、まわりの苗と支え合いながら育つ(共育ち)ので、葉が少し重なり合うくらいになってから間引くといい、という考え方です。混み具合を見ながら、「葉がふれ合ってきたら」を目安にしてください。

残す株の選び方

手順3:残す株を選ぶ

間引くときは、どの苗を残すかが大事です。

残したい苗:

抜く苗:

背の高い苗のほうが元気そうに見えますが、ひょろっと伸びた苗は、がっしりした苗に比べて弱いことが多いです。迷ったら、茎がいちばん太くて、背の低い苗を残してください。それがいちばん丈夫に育つ苗です。見た目の大きさにまどわされないでください。見た目の大きさより、茎の太さと葉のようすで選んでください。

手順4:残す株を傷めない抜き方

間引くときは、残す株の根を傷めないように気をつけます。

特に、玉ねぎやねぎのように苗が密集しているものは、引き抜くと隣の苗まで一緒に抜けてしまうことがあります。そういうときは、はさみで切るのが安全です。

手順5:2回目以降の間引き

苗が育つにつれて、また混みあってきます。葉がふれ合うようになったら、2回目、3回目と、少しずつ間引いて間かくを広げていきます。

一度に減らしすぎると、残した苗が風で倒れやすくなったり、乾きやすくなったりします。何回かに分けて、少しずつ減らすのがコツです。

大根やかぶのように、最終的に1本にする野菜も、一度に1本まで減らさず、3本、2本、1本と段階を踏んで減らしていきます。

手順6:中耕をする

間引きが終わったら、そのまま中耕をします。中耕とは、株と株のあいだの土を、浅くほぐす作業です。

土の表面は、水やりや雨でだんだん固くなっていきます。固くなった土をほぐすと、土の中に空気が入りやすくなり、根が酸素を吸いやすくなって、根の張りがよくなります。

ただし、雨のあとなど、土が湿りすぎているときは、中耕は控えます。湿った土をいじると、かえって固まってしまうからです。

中耕と土寄せ

中耕のタイミング

中耕は、いつやってもいいわけではありません。

間引きをすると、抜いたあとに小さな穴があいて、まわりの土がゆるみます。そのついでに株間をほぐしておけば、作業が一度ですみます。

手順7:土寄せをする

中耕と同時に、株元に少し土を寄せます。

芽が出たばかりの苗は、茎が細く、根元がぐらぐらしています。株元に少し土を寄せると、苗がしっかり立って、風で倒れにくくなります。

ただし、土を寄せすぎるのはよくありません。にんじんなど、成長点が株元に近い野菜は、埋めると育ちが止まってしまいます。ねぎも、苗の段階で土をかぶせすぎると、病気が出やすくなるという説明があります。1cmくらい、と覚えておいてください。

手順8:水やりは、朝に

苗の水やりは、朝にやるのがおすすめです。

そして大事なのが、毎日決まってやるものではない、ということです。

水が多すぎると、土の中の空気が少なくなって、根が呼吸できなくなります。また、水がいつもたっぷりあると、苗はひょろひょろ伸びやすくなります。「乾いたらやる」というメリハリをつけると、根が水を求めて伸び、がっしりした苗になります。

水やりは朝

手順9:水やりのついでに、苗を見る

水やりは、苗のようすを見るいい機会です。

毎朝の水やりのついでに、苗の小さな変化に気づけると、早めに手を打てます。昨日と比べて背が急に伸びていないか、葉の色が変わっていないか。毎日見ていると、少しの違いにも気づけるようになります。

手順10:鉢上げをする

セルトレイや小さなポットで育てている苗は、本葉が出てきて落ち着いたら、ひとまわり大きなポットに植えかえます。これを「鉢上げ」と言います。

小さな容器のままだと、根がいっぱいになって、苗の育ちが止まってしまいます。鉢上げをすると、根がのびのび伸びられるようになり、がっしりした苗に育ちます。

苗を移すときは、茎を持たずに、根鉢(根と土のかたまり)や葉を持つようにします。葉なら少し傷ついても、また新しい葉が出てきます。茎は細くて傷つきやすく、傷むとそこから先が育たなくなるからです。

野菜ごとの育苗のポイント

トマト

なす・ピーマン

きゅうり

キャベツ・ブロッコリー・白菜

レタス

玉ねぎ・ねぎ

鉢上げのくわしい手順

鉢上げのあと、苗が少ししおれることがありますが、新しい土に根が伸びてくれば元に戻ります。

寒い時期の苗の保温

春先に夏野菜の苗を作るときは、寒さから守る工夫が必要です。

どの方法でも、晴れた日の昼は中が暑くなりすぎるので、ふたやカバーを開けて換気してください。夜は閉めて保温する、という切りかえが大切です。

暑い時期の苗づくり

秋冬野菜の苗は、夏に作る

キャベツやブロッコリー、白菜などの秋冬野菜の苗は、真夏に作ることになります。夏は、苗にとって厳しい季節です。

夏の水やりは、乾き具合を見て回数を変える

夏は、朝に水をやっても、夕方にはからからに乾いていることがあります。ポットやセルトレイは、特に乾きやすいです。

夏の育苗では、朝夕の2回くらい水やりが必要になる、という説明もあります。朝にやるのを基本にして、夕方に土がからからになっていたら、もう一度やる、と考えてください。

苗を囲うなら、換気を忘れずに

寒い時期に苗を保温するためにビニールや衣装ケースで囲っている場合、晴れた日の昼は、中がとても暑くなります。芽が出たあとは、日中は開けて風を通し、夜は閉めて保温する、という切りかえを忘れないでください。閉めたままだと、苗が蒸れて、ひょろひょろに伸びてしまいます。

畑に植える前に、苗を外に慣らす

家の中や、囲いの中で育てた苗は、畑の強い日差しや風に慣れていません。植える1週間くらい前から、少しずつ外に出す時間を長くして、外の環境に慣らしておくと、植えたあとの根づきがよくなります。

外に慣らすと、苗の葉が厚くなり、茎もさらにがっしりしてきます。

毎日の見回りチェックリスト

慣れてくれば、毎朝数分で回れるようになります。小さな変化に早く気づけるのが、いちばんの上達のコツです。

失敗の見分け方

苗がひょろひょろに伸びた

苗が倒れる

葉の色が薄い・黄色い

鉢上げの時期に来ているなら、新しい土に植えかえると元気になることがあります。

土の表面に、白いカビや緑の苔が生えた

水のやりすぎや、風通しの悪さで土がいつも湿っていると、土の表面にカビや苔が生えることがあります。水やりの回数を減らし、風通しのよい場所に置いてください。表面の土を薄くこそげ取って、新しい土を少し足すのもいい方法です。

苗が、みんな同じ方向に傾いている

窓辺で育てていると、苗が光の来る方向へ傾いて伸びることがあります。ときどき鉢やトレイの向きを回して、まんべんなく光が当たるようにしてあげてください。

間引いたら、残した苗まで倒れた

一度に間引きすぎたか、抜くときに残す苗の根を傷めた可能性があります。株元に土を寄せて軽く押さえ、苗を立たせてあげてください。次からは、少しずつ間引くようにしましょう。

説明が分かれていること

間引きは早めか、葉が重なってからか

どちらも、混みあいすぎる前に間引く、という点は共通しています。芽が出てすぐに全部減らすのではなく、葉がふれ合ってきたら、少しずつ、と考えるといいと思います。

水やりは朝だけか、朝夕か

苗の大きさと、季節によって変わります。基本は朝。夏で乾きが早いときは、夕方にも土を見て、からからなら足す、と考えてください。

中耕は必要か

土の表面がかたくなっているなら中耕を、ふかふかのままなら無理にしなくても大丈夫です。湿りすぎているときは、控えてください。

玉ねぎの苗の水やり

季節や苗の育ち具合によって変わります。セルトレイなど乾きやすい容器では、乾かしすぎに気をつけてください。

植えたあとの水

雨が降るかどうか、土の湿り具合、苗が根づいたかどうかで変わります。植えた日はたっぷり、そのあとは乾き具合を見て、というのが無難です。

よくある質問

Q. 間引いた苗は、どうすればいいですか?

A. 大根やかぶ、小松菜などの間引き菜は、おいしく食べられます。やわらかくて、育った野菜とはまた違ったおいしさがあります。みそ汁やおひたし、炒めものにどうぞ。キャベツやブロッコリーなどの苗は、元気なものなら、別のポットに植えかえて育てることもできます。

Q. 間引くのがもったいなくて、つい残してしまいます

A. 気持ちはよく分かります。でも、混みあったまま育てると、どの苗も細く弱くなってしまいます。少ない苗をがっしり育てるほうが、結果的にたくさん収穫できることが多いです。

Q. 中耕に、道具はいりますか?

A. 苗が小さいうちは、指や割りばしで十分です。株が大きくなってきたら、小さな熊手や、移植ごてを使うと楽です。根を傷めないように、浅くほぐしてください。

Q. 苗が徒長してしまいました。もう手遅れですか?

A. 手遅れではありません。日当たりのよい場所に移し、水を控えめにすれば、そこからはがっしり育っていきます。夜の温度が高すぎないかも見直してください。少し徒長した苗は、ポットに移すときや畑に植えるときに、少し深めに植えて、茎の一部を土に埋めて安定させる方法もあります(接ぎ木苗では、つぎ目を埋めないように注意)。

Q. 苗に肥料はいりますか?

A. 育苗用の土には、最初から少し肥料が入っていることが多いので、芽が出てすぐには肥料はいりません。本葉が増えてきて葉の色が薄くなってきたら、鉢上げで新しい土に植えかえるか、薄い液体肥料を少し与えます。肥料が多すぎると、苗がひょろひょろ伸びる原因になるので、控えめにしてください。

Q. 苗が倒れて、根元が細くくびれていました

A. 苗立枯病の可能性があります。土の中の菌が原因で、根元が細くなって倒れ、枯れてしまう病気です。水のやりすぎや、蒸れた環境で出やすくなります。倒れた苗は取り除き、ほかの苗は水やりを控えめにして、風通しをよくしてください。次に種をまくときは、新しい種まき用の土を使うと安心です。

Q. 間引きには、どんな道具を使えばいいですか?

A. 小さな苗なら、指でつまんで抜くのがいちばん手軽です。抜く前に土を少し湿らせておくと、根が切れにくく、すっと抜けます。苗が密集していて指が入らないときは、ピンセットが便利です。根がからんでいて抜くと隣まで動いてしまうときは、先の細いはさみで根元を切ってください。道具を使うと、残す苗を傷めにくくなります。

Q. プランターに直接種をまきました。間引きは同じですか?

A. 基本は同じです。プランターは土の量が限られているので、混みあいすぎると、苗どうしの奪い合いが畑以上に激しくなります。最終的に育てたい株数を考えて、少しずつ間引いてください。間引いた葉物は、ベビーリーフとしてサラダにも使えます。

Q. 苗に液体肥料をやってもいいですか?

A. 本葉が増えてきて、葉の色が薄くなってきたら、薄めた液体肥料を少し与えてもかまいません。ただし、濃すぎたり、回数が多すぎたりすると、苗がひょろひょろ伸びたり、根を傷めたりします。袋に書かれた倍率より薄めにして、ようすを見ながら使ってください。鉢上げで新しい土に植えかえる方法もあります。

Q. 苗の数が多すぎて、全部は植えられません

A. 元気な苗を選んで植え、残りは家族や友人に分けたり、プランターで育てたりするのはどうでしょう。多めに作っておくと、植えたあとに虫や鳥にやられたときの予備にもなります。予備の苗も、ポットで元気に育てておきましょう。

Q. 種を多くまきすぎて、びっしり芽が出てしまいました

A. 一度に全部を間引くと、残した苗が倒れたり、根を傷めたりするので、何回かに分けて減らしていきます。最初は、はさみで根元を切って、混みあっているところを少しずつ減らすと安全です。次からは、まく量を減らすか、セルトレイで1つの穴に1〜2粒ずつまくと、間引きの手間が減ります。

Q. 苗を買ってきた場合も、この記事の作業は必要ですか?

A. 買ってきた苗は、すでに間引きや鉢上げがすんでいることが多いです。すぐに畑に植えるなら、植える前に外に慣らすことと、植える前の水やりだけで大丈夫です。ポットのまましばらく育てる場合は、水やりの考え方や、日当たり、風通しは、この記事と同じように気をつけてください。

Q. 苗の茎が、紫色っぽいのは大丈夫ですか?

A. トマトやなすなどは、品種によって、もともと茎が紫っぽいものがあります。また、寒さにあたったときに一時的に色が濃くなることもあります。葉が元気で、茎ががっしりしていれば、心配いりません。

Q. 苗が大きくなりすぎて、ポットからはみ出しそうです

A. 畑に植える準備ができていれば、早めに植えてしまいましょう。まだ植えられない場合は、ひとまわり大きなポットに鉢上げします。ポットの中で根がいっぱいになったまま置いておくと、苗が老化して、植えたあとの根づきが悪くなります。

Q. 苗の葉が、紫っぽくなりました

A. 寒さにあたったり、土の中のりん酸という養分が足りなかったりすると、葉が紫っぽくなることがあります。夜の冷えこみが強い時期なら、保温してあげてください。暖かくなっても戻らない場合は、鉢上げで新しい土に植えかえると、元気を取り戻すことがあります。

Q. 苗づくりに、どれくらいの日数がかかりますか?

A. 野菜によって大きく違います。きゅうりなら40日くらい、トマトなら60日くらい、なすやピーマンなら80〜90日くらいが目安です。畑に植える日から逆算して、種をまく日を決めてください。

Q. 室内で苗を育てていますが、ひょろひょろになります

A. 室内は、窓辺でも外に比べて光がずっと少ないので、苗が徒長しやすくなります。晴れた日の昼間は、外に出して日に当ててあげてください。夜は、暖房の効いた部屋だと温度が高すぎることがあるので、少し涼しい場所に置くと、がっしり育ちやすくなります。

学ぶ🔬 なぜ苗は、ひょろひょろになるのか

ここからは、苗が育つしくみについて、少しだけ深く書いておきます。読み飛ばしても大丈夫です。

光を求めて、背を伸ばす

植物は、光を受けて栄養を作ります。光が足りないと、少しでも多くの光を受けようと、背を伸ばして上へ上へと伸びていきます。

混みあった苗床では、隣の苗の葉に光がさえぎられます。陰になった苗は、隣より上に出ようとして、どんどん背を伸ばします。でも、栄養を作る力は足りないままなので、茎は細く、ひょろひょろになってしまうんです。間引きが徒長を防ぐのは、このためです。

夜が暖かいと、伸びやすい

植物は、昼に光合成で作った栄養を、夜のあいだに使って体を作ります。夜の温度が高いと、呼吸がさかんになって、栄養をたくさん使い、茎を伸ばす方向に体が向かいやすくなります。

昼はしっかり日に当てて、夜は少し涼しくする。この温度の差が、がっしりした苗を作るコツと言われます。

なぜ苗は、光の方へ曲がるのか

植物には、光の来る方向へ茎を伸ばそうとする性質があります。茎の、光が当たらない側の細胞が、当たる側より多く伸びることで、茎が光の方へ曲がっていくんです。

窓辺の苗が窓の方へ傾くのは、このためです。向きを回して光を均等に当てると、苗はまっすぐ、がっしり育ちます。光が十分にあれば、苗は光を探して背を伸ばす必要がなくなるので、徒長も防げます。

伸びてしまった茎は、元に戻らない

一度ひょろひょろに伸びてしまった茎は、残念ながら縮むことはありません。でも、そこから先の伸び方は、環境を変えれば締めることができます。

日当たりのよい場所に移し、水を控えめにし、夜の温度を下げる。そうすると、そのあとに出てくる葉や茎は、節間のつまった、がっしりしたものになっていきます。徒長に気づいたら、その日から環境を見直すことが大切です。

根の量が、苗の強さを決める

がっしりした苗は、地上の茎や葉だけでなく、土の中の根もしっかり張っています。根がたくさんあると、水や養分をたくさん吸えるので、畑に植えたあとも、新しい土に早く根を伸ばして根づくことができます。

水のメリハリをつけたり、中耕で空気を入れたり、鉢上げで根を伸ばせる場所を作ったりするのは、どれも根を育てるための作業です。目に見えない土の中の根を育てることが、がっしり苗の本当のポイントなんですね。

支え合って育つ「共育ち」

芽が出たばかりの小さな苗は、1本だけで立っているより、まわりに何本か苗があるほうが、支え合ってしっかり立つことがあります。また、まわりに苗があると、土の乾き方がゆるやかになったり、風が直接当たりにくくなったりします。

これを「共育ち(ともそだち)」と呼ぶことがあります。間引きが早すぎるとよくないと言われるのは、この効果が薄れてしまうからです。

ただ、混みあいすぎると、今度は光や水の奪い合いになります。共育ちの効果を生かしつつ、混みあいすぎる前に少しずつ間引く。このバランスが、がっしり苗を作るコツです。

水が多いと、根が呼吸できない

根も、呼吸をしています。土の中のすき間にある空気から、酸素を取りこんでいるんです。

水をやりすぎて、土のすき間がいつも水で満たされていると、根が酸素を吸えなくなります。根が弱ると、水や養分を吸う力も落ちて、苗全体が弱々しくなります。「乾いたらやる」が大切なのは、根に呼吸させる時間を作るためでもあるんです。

中耕で、土に空気を入れる

水やりや雨で、土の表面はだんだん固くなり、すき間がつぶれていきます。表面が固くなると、土の中に空気が入りにくくなります。

中耕で表面をほぐすと、すき間ができて、土の中に空気が入りやすくなります。根が呼吸しやすくなり、根の張りがよくなる。中耕は、根に空気を届けるための作業なんですね。

まとめ

ここまで読んでくださって、ありがとうございます!

がっしり苗を作るポイントを、もう一度まとめておきます。

がっしりした苗は、畑に植えたあとも、根づきが早く、病気や風にも強く育ちます。芽が出たあとの毎朝の見回りが、その土台を作ります。

間引き、中耕、土寄せ、水やり。どれも、一つひとつは数分でできる小さな作業です。でも、その積み重ねが、植えたあとの株の強さや、収穫の量にまでつながっていきます。苗が日に日にがっしりしていくようすを見るのは、育苗のいちばんの楽しみですよ。

まずは明日の朝、水やりのついでに、苗の混み具合をのぞいてみてください🌱

育苗に用意するもの

プラグトレー128穴

1マスが小さいので置き場所を取りません。ただし根が回りきると生育が止まるので、本葉が3〜4枚になったらポットへ移します。移すときは土を湿らせてから、根鉢を崩さずに。この時期の根は触るだけで切れます。

油かす

本葉が出はじめたら、油かす1に対して水9で薄めた液肥を。約1000倍です。化成肥料と違って効き方がゆるやかなので、一気に伸びて徒長することがありません。臭わないタイプなら室内でも平気です。

簡易温室(ビニールカバー付き)

発芽したあと、そのまま外に置くと育ちません。3月の外気では生育適温に届かないからです。ただし日中は30℃を超えるので、水やりは必ず朝に。日中にやると蒸し風呂になります。

土壌温度計

タネ袋の適温は気温ではなく地温です。空気が20℃でも土の中は12℃ということがあります。土に挿すだけで分かるものが1本あると、「まだ早い」「もういける」の判断がつきます。

種まき培土

畑の土ではなく、専用の培土を使ってください。細かくて水はけがよく、雑草のタネや病原菌が入っていません。まくときは先に水をまいてから。逆にするとタネが浮いて流れます。