【2月にまく・植える野菜】まだ寒いのに、もう始まっています🌱
🗨️「2月なんて、何もできないでしょ」
🗨️「暖かくなってから始めればいいと思ってた」
🗨️「気づいたら、苗を買う季節になっていた」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
毎月お届けしている「今月まく・植える野菜」、2月号です。
朝は霜柱が立っていて、畑に出るのがおっくうな月ですよね。私も最初の年は、2月をまるごと休んでいました。
でも、これが大きな間違いでした。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきます。
★2月の終わりを逃すと、夏野菜は「苗を買う」しかなくなります。
トマトもナスもきゅうりも、植え付けは4〜5月です。でもタネから育てるなら、その2か月前にまかないと間に合いません。逆算すると、2月末なんです☺️
2月に植えられるもの、5つ
1位:春じゃがいも
前回の記事でお話ししたとおり、じゃがいもは6月初めまでに穫らないと暑さで枯れます。そこから逆算すると、★植え付けは2月初めです。
1月から窓辺で芽出し(浴光催芽)をしていたなら、そろそろ植えどきです。芽が5mmほどの、ずんぐりした緑の芽になっていれば合格。ひょろっと白く伸びていたら、光が足りていません。
肥料も石灰も入れなくていいので、うねを立てるだけで準備は終わります。じゃがいもはやせた土のほうがよく穫れる、めずらしい野菜です。
一点だけ気をつけたいのが、植える場所です。ほうれん草の跡地と、ナス科(トマト・ナス・ピーマン)の跡地は避けてください。ほうれん草の跡は土がアルカリに傾いていて、じゃがいもが嫌うそうか病が出やすくなります。ナス科は同じ仲間なので、連作になります。
2位:春まきにんじん
にんじんは1年に2回まけます。夏まきと、春まきです。
そして、★春まきのほうが簡単です。
理由が2つあります。ひとつは、春まきのほうが病気も虫も少ないこと。にんじんはもともと大根より被害の少ない野菜ですが、春まきはさらに少なくなります。
もうひとつが大きくて、★にんじんの最大の失敗要因は「乾燥」だからです。夏にまくと土の表面がすぐ乾いて、タネが干からびます。2月なら、そもそも乾きません。
まけるのは、一般的な地域で★2月上旬〜4月上旬です。
ただし、期限があります。まくのが遅れると★とう立ちします。とう立ちというのは、野菜が花を咲かせる準備に入ることです。こうなると、栄養が全部そちらへ行ってしまって、根は太らず、かたくなります。
にんじんは、ある程度大きくなった株が寒さに当たると「冬を越した」と判断して、花芽を作ります。4月に入ってからまくと、育つ途中で気温が上がりきってしまい、間に合わないんです。狙うなら2月から3月です。
3位:夏野菜のタネまき(★2月末が期限)
これが今日の本題です。
トマト、ナス、きゅうり。この3つは、★植え付けの2か月前にタネをまかないと苗になりません。
4月末に植えたいなら、2月末にまく。それだけの話なのですが、2月の畑を見ていると「まだ早い」と感じてしまうんですよね。私も何年か、この感覚に負けました。
自分でタネから育てるメリットは3つあります。
- 発芽から毎日、変化を見られる(これがいちばん楽しい)
- ★珍しい品種を作れる(苗では売っていない品種がたくさんある)
- 苗を買うより、ずっと安い
3つ目もありがたいのですが、私がいちばん大きいと思うのは2つ目です。ホームセンターの苗コーナーは、どうしても人気品種に偏ります。タネならその何十倍もの選択肢があります。
逆算するとこうなります。
- トマト … 2月下旬にまく → 4月下旬〜5月上旬に植える
- ナス … 2月中旬にまく → 5月上旬に植える(ナスがいちばん早い)
- きゅうり … 3月中旬にまく → 5月中旬に植える(少し遅くていい)
ナスが早いのは、発芽と生育にいちばん高い温度を欲しがるからです。そのぶん苗になるまで時間がかかります。この3つを一度にまこうとすると、ナスだけ間に合いません。
4位:玉ねぎ・にんにくの追肥
秋に植えた玉ねぎとにんにくは、2月に大事な追肥があります。
冬のあいだ止まっていた成長が、2月から動き出します。ここで肥料を入れておくと、春の肥大に間に合います。
★ただし、これが実質的に最後の追肥です。3月以降に入れると、玉ねぎは長もちしなくなります。この話は別の回でくわしくお話しします。
5位:寒起こしとうねの準備
まだ何も植えない場所は、土を掘り返して放っておきます。
寒さに当てると、土のかたまりが凍って、溶けて、また凍る。これを繰り返すうちに、ぼろぼろと崩れていきます。人の手では作れない、ふかふかの土ができます。
土の中で越冬している虫の卵も、掘り出されて凍ったり鳥に食べられたりします。★農薬を使わない畑にとって、寒さは味方です。
コツは、★細かく砕かないことです。スコップで大きなかたまりのまま掘り上げて、そのまま放置します。表面積が大きいほうが、凍って溶けての回数が増えます。きれいにならそうとすると、逆効果になります。
この作業のいいところは、★失敗しようがないことです。掘って、置いておく。それだけで、2月のあいだ寒さが勝手に働いてくれます。
2月まきの防寒は「二重」にする
不織布だけでは足りない月
2月にタネをまくときは、防寒が要ります。ここは月によって、かけるものが変わります。
- ★2月にまく … 不織布のベタがけ+ビニールトンネル(二重)
- 3月にまく … どちらか片方でよい
- 3月下旬にまく … 不織布のベタがけだけで足りる
2月だけが二重です。3月と同じ感覚でやると、いつまでも芽が出ません。
トンネルの張り方
やることは単純です。
- タネをまいたら、まず不織布を土の上に直接かける(ベタがけ)
- 風で飛ばないよう、ところどころ土で押さえるかピンで留める
- その上にトンネル用の支柱を差して、ビニールをかける
- 裾を土で押さえて、密閉する
密閉と書きましたが、晴れた日の日中はビニールの中が30℃を超えることがあります。芽が出てきたら、端を少し開けて風を通してください。
にんじんは「鎮圧」がすべて
にんじんのタネをまいたら、★上からしっかり押さえてください。
にんじんのタネは小さくて、土を厚くかけると出てこられません。かと言って浅すぎると乾きます。答えは「薄くかけて、しっかり押さえる」です。押さえることでタネと土がぴったりくっついて、水が伝わるようになります。
そして、まいたあとは水やりをしてください。にんじんは水を要求する野菜です。
★冬は「裸のタネ」のほうが有利
コート種子は、冬に不利
前回、タネ袋の読み方の話をしました。コート種子は粘土で丸めたもので、無農薬でも問題ないとお伝えしました。
ただ、★冬だけは事情が違います。
コート種子は、★まわりの粘土が溶けないと発芽しません。冬の低い温度では、この粘土が溶けにくい。ただでさえ発芽が遅い時期に、さらに時間がかかることになります。
2月にまくなら、生種を選ぶ
ですので、2月にまくタネは★生種(裸のタネ)を選ぶほうが有利です。
どうしても手元にコート種子しかないときは、指で軽く潰してからまくという手もあります。粘土にひびが入れば、水が届きやすくなります。
前回「コート種子は問題なし」と書いた話の、冬だけの例外だと思ってください。
2月の管理 ── すでに畑にあるもの
玉ねぎ
- 2月の追肥が、肥大を決めます
- 草をていねいに取ってください。玉ねぎは根が浅いので、草に負けます
- とう立ち(花芽が上がる)した株は、見つけしだい花芽を摘みます
にんにく
- 春の追肥をします
- ★わき芽が出てきたら、早めにかき取ってください。放っておくと分球して、小さいのが2つできます
- 花芽(にんにくの芽)が上がるのは4〜5月なので、まだ先です
スナップエンドウ・そら豆
- 支柱を追加して、つるを絡ませます
- 追肥のタイミングです(この話は別の回でくわしく)
- 株元が枯れていても、抜かないでください。上のほうから復活します
じゃがいも(芽出し中)
- 窓辺に並べたまま、2月初めの植え付けを待ちます
- 芽が5mmほどの緑色になったら合格
- 白くひょろっとしていたら、日の当たる場所へ移してください
2月に、やらないほうがいいこと
暖かい日に、外へ出さない
2月には、ときどき驚くほど暖かい日があります。
その日に、育苗中の苗を外へ出したくなります。日に当てたほうが丈夫になりそうですし、実際そのとおりなのですが、★問題は夜です。
昼に20℃まで上がっても、夜は0℃近くまで落ちます。この落差が苗にはこたえます。私は一度、暖かい日に外へ出したまま取り込むのを忘れて、トマトの苗を全部だめにしました。翌朝、葉が水にひたしたようにぐったりしていて、そのまま戻りませんでした。
外に出すなら、★夕方に必ず取り込む。これだけです。
うねに、直前に肥料を入れない
2月に土づくりをするとき、肥料を入れてすぐ植えたくなりますが、これは避けてください。
有機の肥料は、土の中の生きものが分解してはじめて効きます。そして★分解している2〜3週間のあいだは、土の中で熱が出たり、ガスが出たりします。ここに根を入れると、傷みます。
肥料を入れるなら、★植え付けの2週間前までに済ませてください。2月に入れて3月に植える、という時間差がちょうどいい。1月号でお話しした「1月に入れた肥料が3月に効く」というのは、これと同じ話です。
2月は「逆算」の月
この記事の要点
- ★2月の終わりを逃すと、夏野菜は苗を買うしかなくなる
- 春じゃがの植え付けは★2月初め(6月収穫からの逆算)
- ★春まきにんじんは夏まきより簡単。最大の失敗要因である乾燥が起きない
- トマト・ナス・きゅうりは★植え付けの2か月前にタネまき
- 自分で育てる最大のメリットは★珍しい品種を作れること
- ★2月まきの防寒は不織布+トンネルの二重。3月なら片方でよい
- にんじんは薄く覆って★しっかり鎮圧、そして水やり
- ★冬は生種(裸のタネ)が有利。コート種子は粘土が溶けにくい
- 玉ねぎ・にんにくの追肥は★2月が本番。3月以降は入れない
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずはカレンダーに「2月末・夏野菜のタネまき」とだけ書き込んでみてください。それだけで、今年の夏が変わります🌱
次回は、土の話です。冬のあいだに畑を掘り返しておくと、なぜ春の土がふかふかになるのか。寒さの使い方をお話しします🌱
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
にんじんのタネ
2月上旬から4月上旬までまけます。春まきは夏まきより簡単です。にんじんの最大の失敗要因は乾燥ですが、2月はそもそも土が乾きません。覆土は薄く、そのかわり鎮圧はしっかり。まいたあとの水やりも忘れずに。
不織布
2月にまくときは、ビニールトンネルとの二重がけにしてください。3月なら片方でよく、3月下旬なら不織布だけで足ります。2月だけが二重です。3月と同じ感覚でやると、いつまでも芽が出ません。
トンネル用ビニール
不織布の上にかぶせて二重にします。穴なしのタイプなので、芽が出たら晴れた日は端を開けて風を通してください。日中は中が30℃を超えます。春が終わったら夏野菜の雨よけにも使えます。
炭化鶏ふん
有機の肥料は分解に時間がかかります。2月に入れておくと、ちょうど春に効いてくる。植え付けの2週間前までに済ませてください。分解している最中の土に根を入れると傷みます。


