11月にまく・植える野菜|スナップえんどう・玉ねぎ・春大根、冬を越す株の大きさと防寒、鳥よけ
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
📖 この記事の目次
この記事で分かること
- 11月は、春に収穫する野菜を植える時期です。スナップえんどう、グリーンピース、春大根、からし菜、玉ねぎ(苗)などがあります。
- 11月の上旬と下旬では、畑の条件がまるで違います。上旬はまだ暖かい日があり、下旬になると霜が降りはじめます。
- 新しく肥料を入れて分解を待つ時間はもうありません。前の野菜の肥料が残っている「跡地」を使うのがコツです。
- スナップえんどうは、年を越す時点で10〜15cmくらいの小さい苗が、冬を越しやすいと説明されます。大きく育ちすぎた株ほど、冬に傷みやすくなります。
- 防寒のやり方は、株の数で選ぶと迷いません(あんどん、ネットの上に不織布、不織布のベタがけ)。
- 冬は、雪のあとにブロッコリーなどの葉が鳥に食べられることがあります。防虫ネットは外さずに、鳥よけとして張り直します。
- 里芋やさつまいもなど霜に弱いものは、霜が降りる前に収穫します。
11月になると、朝晩の冷え込みがぐっと強くなってきますよね。「もう新しく植えられるものはないかな」と思う方も多いと思います。
でも、11月は、春に収穫する野菜を植えるのにちょうどいい時期です。そして同時に、これから来る冬に向けて、野菜をどう守るかを決める月でもあります。
この記事では、11月にまく・植える野菜と、冬を越すための守り方、すでに育てている野菜の手入れを、順番に書いていきます。説明が分かれているところは、両方の考え方を並べておきますね。
時期は、中間地(関東から関西の平野部)を目安にしています。寒い地域は早めに、暖かい地域は遅めに考えて、タネの袋の時期も確かめてください。
早見:11月の畑の基本(ひと目で分かる目安)
11月にまく・植える野菜
- スナップえんどう:タネまき、または苗を植える。冬を越して春に収穫
- グリーンピース:11月にまいて、6月ごろ収穫する例
- 春大根:11月にまいて、春に収穫(2〜3月の例と、4月から収穫の例がある)
- からし菜(わさび菜など):冬に向く葉物
- 玉ねぎ:苗を買って植える。株と株のあいだは15cmほど
11月の手入れ
- スナップえんどう・そら豆:大きくしすぎない。防寒の準備
- 玉ねぎ:小さい苗、植え遅れ、寒い地域なら不織布などで守る
- にんにく:冬の前の追肥(本格的な寒さの前に、本葉5枚くらいにしておく)
- ブロッコリーなど:防虫ネットを鳥よけとして張り直す
- 里芋・さつまいも:霜の前に収穫
11月にやらないこと
- 肥料を入れて、すぐタネをまく
- 防虫ネットを、すぐ外す
- 結球中のキャベツや白菜の、外の葉を取る
今月の畑は、こんな状態
上旬と下旬は、別の月と考える
11月は、春に収穫する野菜を植える時期です。ただし、後半になると初霜が降りて、畑の条件が一気に厳しくなります。
11月上旬なら、まだ昼間は暖かい日があるので、タネをまいても意外にうまくいく、と説明されます。中旬以降になると、タネからでは育ちにくくなってくるので、苗を買って植えるほうが確実です。ホームセンターにスナップえんどうやそら豆の苗が並ぶのも、このころからです。
植える場所は「跡地」を使う
11月にいちばん困るのが、土づくりの時間がないことです。
肥料は、土の中で分解されてから効きはじめます。その分解に2週間以上かかる、と説明されます。寒くなると、分解はさらにゆっくりになります。今から肥料を入れて、分解を待って、それから植える、という順番では、もう間に合わないことが多いんです。
そこで使うのが、前の野菜を育てていた場所(跡地)です。9月にまいた野菜や、夏野菜を片づけた場所には、前の野菜のために入れた肥料が残っています。そこに、肥料を入れずにタネをまき、あとから育ち具合を見て追肥で補う、という方法が紹介されています。
「まだ収穫できるけれど、そろそろかな」という野菜を少し早めに片づけて、次の野菜を植える。これが11月のコツです。
地域の気温を見る
同じ11月でも、地域によって気温はかなり違います。暦だけで決めずに、その年の気温を見て判断することも大切です。たとえば、平均気温が14度を下回ってきたら、葉物の畝にビニールトンネルをかける、という目安を使う人もいます。
11月にまく・植える野菜
スナップえんどう
11月の主役です。さやごと食べられて、中の豆も甘い、いいとこどりの野菜です。この時期に植えるのにちょうどいいのは、どうしてもえんどう豆の仲間になる、と説明されます。
スナップえんどうは、冬を越して、春に収穫する野菜です。そのため、冬越しのための防寒が必要になります(あとでくわしく書きます)。
グリーンピース
グリーンピースも、11月にタネをまいて、6月ごろに収穫する例があります。栽培期間は長めですが、収穫したてのグリーンピースは、豆ごはんなどで楽しめます。
春大根
大根は、まく時期によって、収穫の時期が変わる野菜です。11月にまく大根は、春に収穫する「春大根」になります。
春大根の収穫の時期は、説明によって違います。2月から3月にかけて収穫できる、という説明がある一方で、黒マルチやトンネルを使って育て、4月から収穫する、という説明もあります。地域や品種、守り方によって変わるので、タネの袋で確かめてください。
春大根は、寒さから守ってあげるかどうかで、育ち方が大きく変わります。
からし菜(わさび菜など)
からし菜は、冬に向く葉物として紹介されます。ピリッとした辛みのある葉物で、わさび菜もこの仲間です。寒い時期に育てると、甘みも感じられるようになる、という話もあります。
玉ねぎ(苗を植える)
11月の玉ねぎは、タネからではなく、苗を買って植えます。株と株のあいだは15cmほどあければよいので、小さな面積でもたくさん植えられるのが玉ねぎのよいところです。
そのほかの候補
地域によっては、キャベツや白菜の苗、ほうれん草、水菜、かぶなども11月の候補にあがります。寒い時期にタネをまくときは、芽が出にくいので、いつもより少し多めにまく、という説明があります。冬にまいた葉物は、小さめのサイズで収穫することになります。
冬の葉物は、11月中にまき終える
冬に葉物をまくなら、11月中にまき終える、という説明があります。小松菜、春菊、小かぶ、ほうれん草、ラディッシュ、ミニチンゲン菜などは、冬場でも育てられますが、サイズは小さくなります。
寒い時期は芽が出にくいので、いつもより少し多めにまきます。1か所に数粒ずつまく「点まき」なら、1か所に4〜5粒ずつまく例があります。タネをまいたら最初にたっぷり水をやり、芽が出たあとは水をやりすぎないようにします。
ビニールトンネルのかけ方
葉物の保温にビニールトンネルを使うなら、穴のあいた保温用のビニールを使う方法が紹介されています。穴のないビニールを使う場合は、すそを10cmほど開けておいて、中が暑くなりすぎないようにします。暖かい年は、不織布や防虫ネットから始めて、寒くなってきたらビニールに替える、という使い方もあります。
冬を越しやすいのは「小さい株」
ここからが、11月のいちばん大事なところです。
スナップえんどうは、年越しで10〜15cmが目安
スナップえんどうは、11月にタネをまいて、年を越す時点で10〜15cmくらいの苗が、いちばん冬の寒さで傷みにくい、と説明されます。真冬の時点で15cmくらい、という説明もあります。
逆に、大きく育ちすぎた苗は、冬に枯れやすくなります。11月に「よく育っているな」と喜んでいたら、実は伸びすぎていた、ということもあるんです。
そら豆は、20cm以内に抑える
そら豆も、大きくなりすぎると冬に傷みやすくなります。できれば20cm以内、最低でも30cm以内に背丈を抑えるとよい、という説明があります。30cmを超えるほど伸びた苗は、先を摘む(摘心する)対象になります。
スナップえんどうの10〜15cmと、そら豆の20cm以内は、野菜が違う目安です。一つの数字にそろえずに、それぞれの目安として覚えておいてください。
なぜ大きい株は傷みやすいのか
大きく育った株は、背が高いぶん、冷たい風をまともに受けます。茎や葉のやわらかい部分も多くなっています。背の低い小さな株は、地面の近くにいるので、風をよけやすいんですね(あとで「学ぶ」でもう少しくわしく書きます)。
だから、越冬する豆は、早くから暖かくして大きく育てればよい、というわけではありません。暖かくしすぎて苗が大きくなりすぎないように気をつける、という考え方があります。
もう伸びてしまった場合
「うちのはもう20cmを超えている」という場合でも、手はあります。
- 先を摘む(摘心):これ以上伸びないようにする。伸びすぎたスナップえんどうを摘心した例がある
- そのまま守る:防寒と風よけで、先端を守る
摘心するかどうかは、説明が分かれています(あとで書きます)。
枯れても、すぐに抜かない
長く伸びた茎が寒さで枯れてしまっても、根が生きていれば、株元から新しいわき芽が出てくることがあります。そのわき芽を育てれば、収穫につなげられる、という説明があります。
上のほうが茶色く枯れているのを見ると、もうだめだと思って抜きたくなりますよね。でも、春まで少し様子を見てみてください。
苗を買い直すのもあり
タネまきが遅れたり、失敗したりした場合は、苗を買って植えるのも、もちろんありです。11月中旬ごろから、スナップえんどうやそら豆の苗が売られはじめます。
一緒に植える野菜
豆のまわりに、ほかの野菜を一緒に植える方法もあります。春菊は独特のにおいで虫を遠ざける効果が期待され、ほうれん草や小松菜、ラディッシュは風よけや霜よけになる、と説明されています。
防寒は、株の数で選ぶ
防寒のやり方はいろいろありますが、迷ったら「何株あるか」で選ぶと決めやすくなります。
株が少ないとき:あんどん
株が少ないなら、あんどんでしっかり守れます。
- 150cmくらいの支柱を4本、株のまわりの四隅に立てる
- 下から15cmくらいの間隔で、四隅を囲むようにひもを張っていく
- まわりに防虫ネットを巻いて、留める
- 冷え込む日は、上から不織布をかけて補う
張ったひもは、あとで株が伸びてきたときに、外側に倒れないように支える役目もします。
株が多いとき:ネットの上に不織布
すでに防虫ネットのトンネルをかけているなら、その上から不織布をかぶせる方法が手軽です。新しく支柱を立てる必要がありません。
苗が小さいとき:不織布のベタがけ
苗が小さいなら、不織布を上から直接かけて、ピンで留める方法があります。ピンと張らずに、ふんわりかけるのがポイントです。株が伸びる余裕を残しておきます。
大きく育った株にベタがけすると、布に押されて傷むことがあるので、小さい苗のうちだけの方法と考えてください。
防寒の期間
防寒をする期間の目安は、12月の終わりから2月いっぱい、と説明されます。
資材を重ねる順番
資材を2枚重ねるときは、組み合わせによって上下が変わります。
- 豆の防寒:防虫ネットの上に、不織布を重ねる
- 葉物の保温:ビニールと防虫ネットを重ねるなら、ビニールのトンネルを下にする
ビニールの上に防虫ネットをかけるのは、風でこすれてビニールが破れるのを防ぐため、と説明されます。資材の名前と順番を、取り違えないようにしましょう。
すでに植えたものの、11月の手入れ
玉ねぎ:守るのは、小さい苗と植え遅れ
玉ねぎは、寒さには比較的強い野菜です。ただし、次のような場合は、不織布などで守ってあげるとよい、と説明されます。
- 小さい苗を植えた
- 植えるのが遅れた
- 冬の冷え込みが厳しい地域に住んでいる
約20cmくらいに育った株は、冬越しを優先して、防寒は控えめでよい、という説明もあります。小さい株だけ防虫ネットなどで生育を助ける、という使い分けです。
守る理由のひとつは、霜柱です。小さい苗や、まだ根が張っていない苗は、霜柱に持ち上げられて浮いてしまうことがあります。浮いた苗は、風で飛ばされたり、枯れたりします。朝のうちに霜柱を崩して、株元を押さえてあげましょう。株元にわらやもみ殻を敷くのも、霜柱を防ぐのに役立ちます。
玉ねぎの資材の選び方
- 不織布:光も雨も通すので、かけたままにしやすい。いちばん手軽
- 防虫ネット:それほど寒くない地域なら十分
- ビニール:寒い地域向き。晴れた日は中が暑くなるので、換気が必要
にんにく:冬の前の追肥
にんにくの追肥は、11〜12月と2〜3月の2回、という説明があります。そして、本格的な寒さが来る前に、本葉5枚くらいの大きさにしておくのがポイントだ、と説明されます。
植えるのが遅れた株や、育ちが遅れている株には、11〜12月のうちに追肥をして、不織布のトンネルをかけてあげる方法も紹介されています。
- 追肥の前に、草取りをしておく
- 株元やマルチの穴に、肥料を軽くひとつまみずつ入れる
- 粒が丸く固まった(ペレット状の)肥料のほうがまきやすい
- 追肥のあと、土を軽くかける
そら豆は、順調なら追肥しない
一方、順調に育っているそら豆には、よほどでない限り冬の追肥はしない、という説明があります。同じ冬でも、にんにくとそら豆では、肥料の考え方が違うんですね。「冬は追肥しない」「冬の前は必ず追肥」のように、すべての野菜に同じルールを当てはめないようにしましょう。
いちごの冬越し
いちごは、11月の後半に植えるのは少し遅い可能性がある、と説明されます。これから苗を買うなら、株が大きく、中心の芽の部分(クラウン)がしっかりしたものを選びます。
冬のあいだは、霜柱で株が持ち上げられて、根が出てしまうことがあります。そのときは土を戻しますが、クラウンの部分は土に埋めないように気をつけます。枯れた葉は、無理に取らずにそのままにしておき、暖かくなる2月後半から取り除く、という説明があります。水やりは、11月後半から2月中旬くらいまでは、ほとんど必要ないと説明されます。肥料も、1月に入ってから追肥すれば十分間に合う、という説明です。
にらの冬越し
にらは、一度植えれば何年も収穫できる野菜です。冬に土が凍る地域では、根が傷んで翌年育たなくなることがあるので、年末ごろに不織布をかけておく、という方法が紹介されています。不織布がなければ、落ち葉をかぶせておくのでもよい、という説明です。
にんにくの脇芽と、玉ねぎの土寄せ
にんにくは、植えてから1か月くらいたつと、1か所から芽が2つ、3つと出てくることがあります。栄養が分かれてしまうので、余分な芽は根元からはさみで切ります。引き抜くと、残したい芽まで傷めてしまうので、抜かないように、と説明されます。
玉ねぎは、植えてから1〜2週間たって、苗がぐらぐら揺れているようなら、白い部分を埋めない程度に土を寄せて、もう一度押さえておきます。11〜12月は、玉ねぎやにんにくに基本的に水やりはいりません。寒い時期に水をやると、かえって土や根が冷えてしまうことがある、と説明されます。
アブラムシは、葉の裏で冬を越す
寒くなって、新しい芽の先からアブラムシの姿が見えなくなっても、白菜や大根の、マルチに近い葉の裏でかたまって冬を越していることがある、と説明されます。冬のあいだは目立ちませんが、2月の後半くらいから暖かくなると、急に増えはじめます。
葉の裏や、そら豆の新しい芽の先をときどき見て、見つけたら取り除いておきましょう。
秋じゃがいもは、守れば長く育つ
秋に植えたじゃがいもは、11月中旬以降の冷え込みで葉が枯れると、いもが太るのが止まってしまいます。防虫ネットやビニールのトンネルをかけて、葉を枯らさずに育つ期間を延ばす、という方法が紹介されています。
ただし、11月初めはまだ暖かい日もあるので、ビニールだと中が暑くなりすぎることがあります。途中からでも、黒いマルチ、わらのマルチ、不織布などで株を守る方法があります。保温の力は、ビニールのマルチ、わらのマルチ、不織布の順に強い、という説明です。
収穫は、葉が完全に枯れてから行います。少し黄色くなったくらいで掘らないように、と説明されます。
9月にまいた野菜は、とり遅れに注意
暖かい秋には、9月にまいたかぶや大根、小松菜、水菜などが、思ったより早く育つことがあります。収穫の時期を逃さないように気をつけましょう。大根は、収穫に適した大きさになってから、畑に置いておけるのは1週間から10日くらい、という説明があります。そのまま置いておくと、だんだん固くなっていきます。
アブラムシの卵を減らす
冬のあいだに、空いた畝を深く耕して土を上下に返しておくと、土の中のアブラムシの卵などを減らせる、という提案もあります。また、使い終わったマルチをはがしておくと、アブラムシが冬を越す場所を減らせます。アブラムシがついていた野菜の残りは、畑に置いたりすき込んだりせずに、片づけておきましょう。
冬は、鳥がやってくる
雪のあとに、葉を食べられる
ブロッコリーやカリフラワーが大きくなってくると、防虫ネットに収まりきらなくなりますよね。虫も減ってきたし、そろそろ外そうかな、と思う方も多いと思います。
でも、12月から1月、特に雪が降ったあとは、鳥が集団でやってきて、葉を食べてしまうことがある、と説明されます。畑が雪で白くなると、鳥にとって食べ物が少なくなります。そんな中で、緑の葉は目立ってしまうんですね。
葉を食べられた株は、光合成ができなくなり、その後の育ちが悪くなります。
ネットは、外さずに張り直す
防虫ネットは外さずに、鳥よけと風よけのために張り直します。
- 50cmくらいの支柱を4本、株を囲むように、作物より高く立てる
- まわりに防虫ネットを巻きつける
- 洗濯ばさみで留め、上はひもでまとめる
ネットの作業は、風のない日に行うと楽です。
倒れかけた株を起こす
秋の風で傾いてしまった株は、そのままにしておくと、さらに強い風で根が浮いたり、茎が折れたりします。
- 無理のない範囲で、株を起こす
- 支柱を斜めに差して、株を支える
- ひもで結ぶ。きつく縛らず、少しゆとりを持たせる
茎ブロッコリーを育てている場合は、てっぺんのつぼみ(頂花蕾)が直径4cmくらいになったら切ると、わき芽が出てくる、という説明があります。
11月にやってはいけないこと
肥料を入れて、すぐタネをまく
肥料の分解には2週間以上かかります。寒くなると、さらに遅くなります。11月は、肥料が残っている跡地に、肥料を入れずにタネをまき、あとから育ち具合を見て補う、という順番がおすすめです。
防虫ネットを、すぐ外す
野菜がネットにつっかえてきても、すぐには外さないでください。虫はまだ活動していますし、このあと鳥もやってきます。外すのではなく、ゆるめるか、支柱を足して高さを出してあげましょう。
結球中の外の葉を取る
キャベツや白菜の外側の葉が地面についていると、取りたくなりますよね。でも、育っている途中の外の葉は、結球(葉が巻いて玉になること)のために働いています。取ってよいのは、黄色くなった葉だけです。
霜の前に収穫しておくもの
大根
大根は、11月から12月初めが収穫のおすすめの時期、という説明があります。冬を越すと、中にすが入って、水分が抜けてしまうことがあります。
玉レタス
かたく結球したら、早めに収穫します。
里芋・さつまいも・しょうが
さつまいもやしょうがは、霜に弱いので、霜が降りる前に収穫するのが基本です。さつまいもは、収穫が間に合わない場合、株元でつるを切って、いもと葉を切り離しておく、という方法も紹介されています。
里芋は、霜が降りると傷むので11月中旬までに収穫する、という説明がある一方で、霜で地上の葉が枯れても、土の中の芋はすぐには傷まない、という説明もあります(あとで書きます)。
初霜の時期を調べておく
初霜の時期は、地域によって違います。11月の初めごろに霜が降りる地域もあれば、11月下旬になる地域もあります。住んでいる地域の、例年の初霜の時期を調べておくと、収穫や防寒の準備がしやすくなります。最低気温が低く、夜に風がなく晴れていると、霜が降りやすくなる、と説明されます。
失敗の見分け方
スナップえんどうが、冬のあいだに枯れた
11月のうちに大きく育ちすぎていた可能性があります。次の年は、まく時期を少し遅らせて、年越しで10〜15cmくらいになるようにしてみてください。枯れた株も、根が生きていれば株元からわき芽が出ることがあるので、春まで様子を見ましょう。
玉ねぎの苗が、浮いて倒れていた
霜柱で持ち上げられた可能性があります。苗を植え直し、株元を押さえて、まわりに土を寄せてください。株元にわらやもみ殻を敷くと、霜柱が立ちにくくなります。
ブロッコリーの葉が、一晩で穴だらけになった
鳥に食べられた可能性があります。株を囲むようにネットを張って守りましょう。
11月にまいた葉物が、なかなか大きくならない
寒い時期は、育つのがとてもゆっくりです。不織布やビニールで保温すると、育ちが進みます。冬にまいた葉物は、小さめのサイズで収穫すると考えておきましょう。
冬にまいた葉物に、春になって花芽がついた
冬にまいた葉物は、春が来る前に収穫しないと、とう立ち(花の茎が伸びること)してしまうことがある、と説明されます。1〜2月に収穫できるものは、早めに収穫しておきましょう。
説明が分かれていること
伸びすぎたスナップえんどうを、摘心するか
- 伸びすぎた株を摘心し、枯れた場合は株元のわき芽を育てる、という説明
- 主なつるの収穫量を大切にして、伸びすぎても防寒・防風で先を守り、原則として切らない、という説明
同じチャンネルの中でも、方針が分かれています。救いの手としての摘心と、主なつるを残す方針、どちらもあると考えてください。
春大根の収穫時期
- 2月から3月に収穫できる、という説明
- 黒マルチやトンネルで守って、4月から収穫できる、という説明
地域、品種、守り方、まく時期で変わります。
植える前に肥料を入れるか
- 葉物や春大根は、肥料が残っている跡地に、肥料を入れずにまく、という説明
- 玉ねぎを植える前に、肥料などを入れる、という実例
野菜と、畑のこれまでの使い方が違う話です。葉物の跡地のやり方を、玉ねぎの新しい畝にそのまま当てはめないようにしましょう。
豆に肥料はいるか
- 豆は根粒菌の力で窒素を取り込むので、窒素の肥料はいらない、という説明
- そら豆の大きなさやと豆を育てるには、肥えた土や追肥が必要、という説明
豆の種類や、畑の状態で変わります。「豆には肥料が一切いらない」とは考えないほうが安心です。
霜のあとの芋
- 里芋やさつまいもは、霜が降りると傷むので、早めに収穫する、という説明
- 秋じゃがいもや里芋は、霜で地上の葉が枯れても、芋自体はすぐには傷まない、という説明
葉が霜で枯れることと、土の中の芋が傷むことは、同じではありません。ただし、年明けの強い寒さは、芋が傷む原因になる、とも説明されます。
玉ねぎの「ちょうどよい温度」
- 玉ねぎの育つのに適した温度は15〜20度、という説明
- 15〜23度、という説明
- 25度以上になると、育ちが悪くなる、という説明
数字には幅がありますが、玉ねぎは暑さより涼しさを好む野菜だ、という点は共通しています。秋に植えて、春に育てる野菜なんですね。
よくある質問
Q. 11月中旬を過ぎてしまいました。まだ何か植えられますか?
A. タネからでは育ちにくくなってくるので、スナップえんどうやそら豆、玉ねぎなどは、苗を買って植えるのが確実です。葉物は、不織布やビニールで保温すれば、小さめのサイズで収穫できることがあります。
Q. 防寒は、いつから始めればいいですか?
A. 目安は、12月の終わりから2月いっぱいです。早くから暖かくしすぎると、豆の苗が大きくなりすぎてしまうことがあります。資材の準備は11月のうちに済ませておき、本格的な寒さに合わせてかけるとよいでしょう。
Q. 不織布とビニール、どちらを使えばいいですか?
A. 不織布は、光や雨を通すので、かけたままにしやすいのが長所です。ビニールは保温の力が強いかわりに、晴れた日は中が暑くなるので換気が必要です。中間地なら不織布、寒い地域ではビニールを使う、という使い分けが分かりやすいと思います。
Q. 玉ねぎの苗が、細くて小さいものしか手に入りませんでした
A. 小さい苗は、霜柱で浮いたり、寒さで傷んだりしやすいので、不織布や防虫ネットで守ってあげてください。株元にわらやもみ殻を敷くのも効果があります。
Q. にんにくの追肥は、どれくらいの量ですか?
A. 株元に軽くひとつまみずつ、という説明があります。量は使う肥料によって違うので、肥料の袋の説明も確かめてください。草取りをしてから追肥し、そのあと軽く土をかけておきましょう。
Q. 冬にまいた葉物の水やりは?
A. タネをまいたときにたっぷり水をやったら、芽が出たあとは水をやりすぎないようにします。冬に水をやりすぎると、根が傷んだり、土が冷えたりする、と説明されます。
Q. もみ殻は、どこで手に入りますか?
A. 米農家さんや、精米所、ホームセンターなどで手に入ることがあります。もみ殻は分解されにくく、すき間が多いので、株元に敷くと保温や保湿、霜柱の対策に役立つ、と説明されます。
Q. 鳥よけのネットは、いつまで張っておけばいいですか?
A. 鳥の被害が出やすいのは、12月から1月、特に雪のあとです。収穫が終わるまで張っておくと安心です。強い風でネットが飛ばされないよう、ときどき留め具を確かめてください。
Q. 11月の後半に大根をまいても育ちますか?
A. 11月にまくなら、なるべく上旬に、という説明があります。後半にまくと、3月に小さいまま花の茎が伸びてしまう(とう立ちする)ことがあるので、ビニールトンネルでの防寒を忘れないように、と説明されます。小型の品種を選び、大きく育つことは期待しすぎないほうが安心です。
学ぶ🔬 冬の野菜で起きていること
ここからは、冬の野菜で起きていることのしくみを、少しだけ深く書いておきます。読み飛ばしても大丈夫です。
地面の近くは、風が弱い
風は、地面から高いところほど強く吹き、地面の近くでは、地面とのこすれで弱くなります。背の低い株は、この風の弱いところにいるので、冷たい風の影響を受けにくくなります。
さらに、昼のあいだに日光で温まった土は、夜になると少しずつ熱を出していきます。地面にへばりつくように育っている小さな株は、このわずかな熱も受け取りやすい位置にいます。小さい株が冬を越しやすい理由のひとつは、この「位置」にあると考えられます。
冷たい風は、葉の水分をうばう
冬の風は乾いています。乾いた風が葉に当たると、葉から水分が出ていきやすくなります。一方、冬の冷たい土の中では、根が水を吸う力が落ちています。出ていく水と、入ってくる水のバランスがくずれると、葉が傷んでしまいます。
あんどんやネットで囲んで風をやわらげるのは、寒さをやわらげるだけでなく、この水分のバランスを守る意味もあるんですね。
霜柱は、なぜ苗を持ち上げるのか
冬の夜、地面の表面が冷えて凍ると、土の中の水分が、土のすき間を伝って表面に吸い上げられ、次々に凍って、細い氷の柱になっていきます。これが霜柱です。
霜柱が伸びるとき、表面の土も一緒に持ち上げられます。植えたばかりで根が浅い苗は、土と一緒に持ち上げられて、根が浮いてしまうんです。株元にわらやもみ殻を敷くと、地面が冷えにくくなって、霜柱が立ちにくくなります。
肥料は、なぜ分解を待つ必要があるのか
鶏ふんや油かすなどの有機の肥料は、土の中の小さな生きもの(微生物)が分解してはじめて、野菜が吸える形になります。分解の途中では、熱やガスが出ることがあり、そこに根やタネがあると傷むことがあります。
微生物は、寒いと働きがゆっくりになります。だから、寒くなる11月は、分解にさらに時間がかかります。前の野菜の肥料がすでに分解されて残っている跡地を使うのが、11月にはちょうどいい、というわけです。
もみ殻が、霜柱と乾燥を防ぐしくみ
もみ殻は、お米の外側をおおっていた殻です。分解されにくく、中にすき間が多いのが特徴です。
株元にもみ殻を敷くと、すき間にふくまれた空気が、毛布のように地面の熱を逃がしにくくします。そのため、地面が冷えにくくなり、霜柱が立ちにくくなります。また、土の表面から水分が蒸発するのもやわらげてくれます。
にんじんや玉ねぎ、ねぎなどのタネをまいたあとに、もみ殻を薄くまいておくと、土の乾燥を防いで、芽が出やすくなる、という使い方も紹介されています。
まとめ
ここまで読んでくださって、ありがとうございます!
11月の畑のポイントを、もう一度まとめておきます。
- 11月は、春に収穫する野菜を植える月。上旬と下旬で条件が違う
- 肥料を入れる時間はないので、肥料が残っている跡地を使う
- スナップえんどうは年越しで10〜15cm、そら豆は20cm以内が目安。大きくしすぎない
- 伸びすぎたら摘心か、防寒で守る。枯れてもすぐには抜かない
- 防寒は株の数で選ぶ。少ないならあんどん、多いならネットの上に不織布、小さい苗ならふんわりベタがけ
- 玉ねぎは小さい苗・植え遅れ・寒い地域だけ守る。霜柱で浮いた苗は押さえる
- にんにくは、本格的な寒さの前に追肥して、本葉5枚くらいに
- 防虫ネットは外さずに、鳥よけとして張り直す
- 里芋、さつまいも、しょうがは霜の前に収穫
11月は、植える月であり、冬の守り方を決める月です。寒さが本格的になる前に、資材の準備だけでも済ませておくと安心です。
まずは、スナップえんどうやそら豆の背丈を、ものさしで測ってみてください🫛
スナップエンドウのタネ(つるなしホルンスナック)
11月の主役です。つるなしなので支柱4本で済み、草丈1mほど。子どもと一緒に穫れる高さなのがうれしいところです。年末に10〜15cmを目指してまいてください。
そら豆のタネ(駒栄)
秋まき用。11月はじめまでにまいて、小さいまま冬へ。玉ねぎと隣り合わせに植えると、春にお互いを助け合います。
玉ねぎ苗(中晩生 ネオアース)
11月は苗を買って植える月です。株間15cmでびっしり植えられるので、狭い畑でも50個以上穫れます。中晩生は保存がきくのがありがたいです。
不織布
防寒の3パターンすべてで使います。換気がいらないので、かけっぱなしにできるのがいちばんの利点。玉ねぎにも豆にも、これ1つで足ります。
支柱(150cm)
行灯(あんどん)を作るのに、株を囲んで4本立てます。紐を4段張れば、防寒と支柱を兼ねてくれます。
炭化鶏ふん
にんにくの年内追肥に使います。鶏ふんはリン酸が多くてにんにくと相性がよく、これが冬前の本葉5枚を作ります。粒状なのでまきやすいです。