間引きは、葉が触れ合ったら🌱 重なってからでは遅いです
🌱「もったいなくて、なかなか抜けない」
🌱「気づいたら根が絡んで、抜けなくなっていた」
🌱「間引いたのに、残した株も大きくならなかった」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
前回はごぼうでした。今日は間引きの話です。
これまでの記事で「間引いてください」と何度も書いてきました。★今日はその中身をまとめます。
間引きは、家庭菜園でいちばん★心理的にやりにくい作業だと思います。せっかく出た芽を、自分で抜くわけですから。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきますね。
★合図は「葉が触れ合ったら」です。
★重なってからでは、もう遅いんです🌱
なぜ、間引くのか
理由は、2つあります
そもそも、なぜ抜くのでしょう。
- ★地上で、光を奪い合うから
- ★地下で、水と肥料を奪い合うから
地上で起きていること
葉が重なると、★下になった葉には光が当たりません。
光が当たらない葉は★光合成ができません。
働かない葉は、赤字です
ここが大事なところです。
★働けない葉も、水と養分は使います。
つまり★何も作らないのに、消費だけする葉になります。
★株全体としては、赤字なんですね。
地下で起きていること
土の中も同じです。
★根が絡み合って、同じ場所の水と肥料を取り合います。
しかも★絡んでしまうと、あとで抜こうとしたときに、残したい株の根まで一緒に持っていかれます。
★合図は、葉が触れ合ったら
重なる「前」です
タイミングの覚え方は、たったひとつです。
★葉と葉が触れ合うくらいになったら、1本抜く。
★重なってからではありません。触れた時点です。
繰り返します
一度で終わりではありません。
- ★葉が触れ合う → 1本抜く
- ★また育って、触れ合う → また1本抜く
- ★最終的に、その野菜の本数まで減らす
★少しずつ減らしていくのが基本です。
★葉の形で、急ぎ方が変わります
これは知っておくと便利です。
- ★葉が大きい野菜(かぼちゃ・レタスなど) … すぐ下が日陰になる。早めに
- ★葉が細くギザギザの野菜(にんじん・大根) … 下まで光が届く。ゆっくりでよい
★にんじんの間引きが「まだ大丈夫」と言われるのは、この葉の形のおかげです。
具体的な回数の例
野菜ごとの目安です。
- ★とうもろこし … 本葉4〜5枚で2本に。そのあと1本に(2回に分ける)
- ★枝豆 … 本葉3枚くらいで2本に
★やってはいけない、2つ
❶ 遅すぎる
これがいちばん多い失敗です。
「もう少し大きくしてから」と思っているうちに、★どちらの株も育たなくなります。
光も肥料も分け合ったまま、★共倒れです。
★根も絡みます。抜こうとして、残す株を傷めます。
❷ 早すぎる
意外に思われるかもしれませんが、★早すぎるのも失敗です。
まだ弱々しい段階で1本きりにすると、どうなるか。
★その1本が病気になったら、そこは終わりです。
虫に食われても、★代わりがいません。
つまり、保険です
しばらく余分に残しておくのは、★保険です。
★「無事に育つと分かってから、1本にする」
だから★2回に分けて間引くわけですね。
どちらが怖いか
正直に書くと、★早すぎるほうが取り返しがつきません。
★遅すぎた場合は、小さくても穫れます。
★早すぎて全滅した場合は、ゼロです。
★迷ったら、少し残しておいてください。
抜き方と、枝豆だけの例外
基本は、押さえて抜く
普通の抜き方はこうです。
★残す株の根元を、指で押さえる。
そのうえで、★抜くほうを引っぱります。押さえていないと、一緒に浮きます。
不安なら、切る
「隣まで動いてしまいそう」というときは、無理をしないでください。
★ハサミで、地際を切る。
これなら★残す株の根には、まったく触りません。
★初めての方には、こちらをおすすめします。
★枝豆だけは、必ず切ってください
ここが今日いちばんお得な話です。
★枝豆(マメ科)は、抜かずに切ってください。
理由は記事の最後の理科パートで説明しますが、先に結論を書きます。
★切ると、残した株の栄養になります。
★抜くと、それが持ち去られます。
間引き菜は、食べられます
抜いたものは、捨てないでください。
★大根・かぶ・小松菜の間引き菜は、そのまま食べられます。
★やわらかくて、味も濃いです。みそ汁に入れるだけで十分です。
★「もったいない」の答えは、食べることです。
★葉物だけは、逆になります
弱い株を抜く、ではありません
ここまで「弱い株を抜いて、いい株を残す」と書いてきました。
★レタスや小松菜のような葉物では、これが逆になります。
大きい株から、食べます
やり方はこうです。
★大きく育って食べごろになった株から、穫る。
★小さい株は、残す。
なぜ逆なのか
理由は単純です。
★葉物は、葉そのものが収穫物だからです。
大きくなった株を抜けば★それがその日の収穫になり、同時に★残った株の場所が空きます。
★次に来たときには、小さかった株が大きくなっています。
家庭菜園に、合っています
私はこれを知ってから、葉物の作り方が変わりました。
★一度に全部は食べきれませんよね。
★食べる分だけ、大きいものから穫っていく。
★収穫と間引きが、同じ作業になります。
学ぶ:枝豆の根には、工場があります🔬
根を、見てください
枝豆を1株、抜いて根を見てみてください。
★白いつぶつぶが、たくさんついています。
これを★根粒(こんりゅう)といいます。
中に、菌が住んでいます
このつぶの中には、★根粒菌という細菌が住んでいます。
そして、この菌はすごいことをしています。
★空気中の窒素を取り込んで、植物が使える形に変えているんです。
空気の8割は、窒素です
ここが面白いところです。
★空気のおよそ8割は、窒素です。
肥料の三大要素の筆頭も窒素です。★それだけ豊富にあるのに、普通の植物は空気中の窒素を使えません。
★形が違うからです。
菌が、変換しています
そこで根粒菌の出番です。
★菌が空気中の窒素を取り込み、植物が吸える形に変える。
★お返しに、植物は光合成で作った養分を菌に渡す。
★根粒は、この取引をしている小さな工場なんですね。
だから、抜かずに切ります
さて、話が戻ります。
間引きで枝豆を抜くと、どうなるか。
★根粒ごと、畑から持ち去ることになります。
でも★地際で切れば、根と根粒は土の中に残ります。
★やがて分解されて、その窒素は残した株が使えます。
マメ科が土を肥やす、というのはこれです
「マメ科を植えると土が肥える」と聞いたことがあると思います。
★正体はこれです。
連作障害の記事で★「ナス科の後にはマメ科がいい」と書いたのも、同じ理由でした。
★ハサミを1回使うかどうかで、その窒素が残るか消えるかが決まる。知っていると、少し得をします☺️
まとめ
ここまで読んでくださって、ありがとうございます!
- ★間引く理由は、光の奪い合いと、水・肥料の奪い合い
- ★日陰になった葉は、消費するだけの赤字になる
- ★合図は「葉が触れ合ったら」
- ★重なってからでは遅い
- ★触れたら1本、を繰り返す
- ★葉が大きい野菜は早めに、細くギザギザの葉はゆっくりでよい
- ★とうもろこしは本葉4〜5枚で2本、その後1本
- ★枝豆は本葉3枚くらいで2本
- ★遅すぎると共倒れになり、根も絡む
- ★早すぎると、やられたときに代わりがいない
- ★余分に残しておくのは保険
- ★迷ったら少し残す
- ★残す株の根元を押さえて抜く
- ★不安ならハサミで地際を切る
- ★枝豆は必ず切る(根粒を土に残す)
- ★間引き菜は食べられる
- ★葉物は逆。大きい株から穫って、小さい株を残す
- ★根粒菌は空気中の窒素を植物が使える形に変えている
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは★次に畑に行ったとき、葉が触れ合っている場所を探してみてください。だいたい、もう手遅れの一歩手前です🌱
次回は、メロンの話です。★あの網目が、実は「ひび割れの跡」だという話をします🍈
小さめのハサミ
枝豆やとうもろこしは、抜くと隣の根まで動きます。地際で切れば、残す株に触らずに済みます。刃先が細いものだと、混み合った中でも狙った株だけ切れます。
小かぶのタネ
間引きの練習にいちばん向いています。9月にまけば1か月ちょっとで穫れて、間引き菜もそのまま食べられます。
小松菜のタネ
こちらも間引きながら穫れる野菜です。葉物は大きい株から先に穫るので、記事の後半の話がそのまま試せます。


