タネは、大きさの3倍だけ土をかけます🌱 深いと出てきません
🌱「まいたのに、半分も出てこない」
🌱「出たところがバラバラで、そろわない」
🌱「去年の余った種、使っていいのか分からない」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
前回は連作障害の話でした。今日はタネまきです。
これまで野菜ごとに書いてきましたが、★どの野菜にも共通する基本を、一度まとめておきます。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきますね。
★かける土は、種の大きさの3倍です。
そして★芽が出ない原因のほとんどは、深すぎることです🌱
★深さは、種の大きさで決めます
かける土は、3倍
覚え方は簡単です。
★種の厚みの、3倍だけ土をかける。
これだけです。定規で測る必要はありません。★種を見て「これの3つぶん」と思えば十分です。
具体的な目安
数字にすると、こうなります。
- ★小さい種(小松菜・水菜・レタスなど)… 5mm程度
- ★中くらいの種(大根・かぶ・ほうれん草)… 1cm程度
- ★大粒の種(枝豆・そら豆・とうもろこし)… 2cm程度
★大粒の種は、浅すぎるとぐらつきます。しっかり埋めてください。
深いと、なぜ出てこないのか
ここが大事なところです。
★種は、自分の中に持っている養分だけで地上に出ます。
土を押しのけて、光の当たる場所まで。★その距離が長すぎると、途中で力尽きます。
小さい種ほど、持っている養分が少ないです。★だから小さい種ほど浅く、なんですね。
私の失敗
はじめた年、私はにんじんの種を1cm以上埋めました。
★「小さいから流されそう」と思ったんです。
結果、★1列ぜんぶ芽が出ませんでした。にんじんは特に浅くていい種でした😅
★まいたら、押さえてください
ふわっとかけて、終わりにしない
土をかけたあと、必ずやることがあります。
★手のひらで、上から軽く押さえる。
これを鎮圧(ちんあつ)といいます。★地味ですが、やるとやらないで発芽率が変わります。
押さえないと、こうなります
土がふわふわのままだと、こうなります。
- ★種と土が接していないので、水を吸えない
- ★隙間から乾いていく
- ★水やりや雨で、種が流される
- ★出た根が、空気の隙間で止まる
「まいたのに出ない」の原因は、深さか、これのどちらかです。
力加減
強く踏む必要はありません。★手のひらで、上からポンポンと押さえる程度です。
★プランターなら、板や手の甲で平らにならすだけで十分です。
発芽に要るのは、3つだけ
水・空気・温度
種が芽を出すのに要るのは、この3つです。
- ★水 … 種が吸って、動きだします
- ★空気 … 種も呼吸しています
- ★適温 … 種類ごとに決まった温度があります
★1つでも欠けると、発芽しません。
水は、多すぎてもだめ
意外と知られていないのが、これです。
★水につけっぱなしにすると、腐ります。
空気が要るからです。★じめじめではなく、しっとり。これが正解です。
温度は、種類で違います
ここが見落とされがちです。
- ★アブラナ科(大根・かぶ・小松菜)… 20〜25℃くらい。幅が広く、暑さにも強い
- ★キク科(レタス・春菊)… 15〜25℃くらい。幅がせまい
★レタスを真夏にまいても出ないのは、これが理由です。
★種袋の裏に必ず書いてあります。買ったら、まず裏を見てください。
光が要る種もあります
もうひとつ。★光が当たらないと出にくい種があります。
レタスやにんじんがそうです。★だから浅くまく、という話にもつながります。
★深く埋める=暗くする、でもあるわけですね。
★芽が出ない、4つの原因
❶ 深すぎる
いちばん多い原因です。ここまでの話のとおりです。
❷ 押さえていない
2番目に多い原因です。これもここまでのとおりです。
❸ 肥料を入れた直後にまいた
これは見落とされます。
★化成肥料を入れた直後にまくと、芽が出ても育ちません。
肥料の濃度が濃すぎて、★根が水を吸えなくなるからです。使う方は、★1週間あけてください。
★未熟な有機物も要注意です。分解するときに熱とガスが出て、種が傷みます。
私は★元肥を入れてから、最低2週間はあけるようにしています。
❹ 時期がずれている
★成功率が高いのは、3〜4月と9〜10月です。
真夏や真冬でも芽は出ますが、★そのあとの育ちが難しくなります。
「なんとなく育たない」ときは、★腕ではなく時期のことが多いです。
去年の種、使えますか
科によって、まったく違います
余った種を捨てるかどうか。★答えは科によります。
- ★長持ちする(5年くらい)… トマト・なす・ピーマン(ナス科)、きゅうり・すいか(ウリ科)、ほうれん草
- ★そこそこ(3〜4年)… 大根・かぶ・白菜・小松菜(アブラナ科)
- ★短い(1〜2年)… 枝豆・いんげん・そら豆(マメ科)、しそ、ねぎ
期限切れを使わないほうがいいもの
はっきり避けたほうがいいのは、この3つです。
- ★にんじん … 発芽率が落ちるうえ、根が二股になることがあります
- ★豆類 … 発芽率が極端に落ちます
- ★とうもろこし … 同じく落ちます
★一列まいて全滅すると、1か月を無駄にします。ここは新しい種を買ってください。
逆に、使いまわせるもの
★アブラナ科は、少し古くても使えます。
発芽率が落ちるぶん、★いつもより厚めにまいてください。出すぎたら間引けば済みます。
★ナス科・ウリ科も長持ちします。数粒しか使わない野菜なので、これは助かりますね。
★保管は、冷蔵庫
置き場所で寿命が変わります。私はこうしています。
- ★ジッパー付きの袋に入れて、空気を押し出す
- ★封筒に入れて、光を遮る
- ★冷蔵庫へ(野菜室より、冷蔵室のほうが向いています)
引き出しに入れっぱなしにしていたころと比べて、★次の年の出方が明らかに違いました。
学ぶ:種は、眠って待っています🔬
種の中身は、卵と同じです
種を半分に切ると、卵とそっくりな作りをしています。
- ★外側の皮 … 卵の殻
- ★養分の部分 … 白身
- ★中心の小さな部分 … 黄身
そして★この中心には、すでに「根になる部分」と「葉になる部分」ができています。
★種は、たたんだ植物なんですね。
先に出るのは、根です
まいた種の中で、最初に動くのはどこでしょう。
★根です。
種のへその部分から、まず根が下へ伸びます。★体を固定して、水を確保してから、芽が地上へ向かいます。
順番が逆ではないところが、よくできています。
★3つ欠けると、眠り続けます
ここからが面白いところです。
発芽の3条件は、「揃えば芽が出る」だけの話ではありません。
★揃わないかぎり、種は眠り続けます。
2000年、眠った種
千葉県で、地下6mの泥の層から★ハスの種が見つかったことがあります。
調べたところ、★およそ2000年前のものでした。そして、その種は芽を出しました。
なぜ生きていたのか。★水も空気も適温も、全部欠けていたからです。
★発芽の条件が揃わなかったおかげで、2000年ぶんの時間を飛び越えたわけです。
冷蔵庫は、それの小型版
さきほどの保存方法を思い出してください。
★空気を抜いて、光を遮って、冷やす。
これは★発芽の条件をわざと全部つぶしている、ということです。
★種を「眠らせておく」作業をしているんですね。理屈が分かると、袋を冷蔵庫に入れる手つきが変わります☺️
まとめ
ここまで読んでくださって、ありがとうございます!
- ★かける土は、種の大きさの3倍
- ★小さい種は5mm、中くらいは1cm、大粒は2cm
- ★深いと、地上に出るまでに力尽きる
- ★まいたら手のひらで押さえる(鎮圧)
- ★押さえないと水を吸えず、乾き、流される
- ★発芽に要るのは水・空気・適温の3つ
- ★水につけっぱなしは腐る。しっとり程度に
- ★アブラナ科は温度の幅が広く、キク科はせまい
- ★レタスやにんじんは光が要るので浅く
- ★化成肥料の直後にまかない(1週間あける)
- ★未熟な有機物は熱とガスで種を傷める
- ★成功率が高いのは3〜4月と9〜10月
- ★にんじん・豆類・とうもろこしは期限切れを使わない
- ★アブラナ科・ナス科・ウリ科は古くても使える
- ★余った種はジッパー袋+封筒+冷蔵室
- ★種の中には、根と葉のもとがもう入っている
- ★最初に出るのは芽ではなく根
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは★次にまくとき、土をかけたあと手のひらで押さえてみてください。それだけで出方が変わります🌱
次回は、この連載の締めくくりです。★私が8年で見てきた、初心者がつまずくところをまとめてお話しします🌱
セルトレイ
畑に直まきすると、深さも間隔もバラつきます。セルトレイなら1マス1粒で深さがそろうので、発芽率がはっきり上がります。白菜やキャベツのように苗を育ててから植える野菜では、これが一番の近道です。
タネまき用の培土
畑の土でまくと、肥料が効きすぎて根を傷めることがあります。タネまき用は肥料が控えめで粒も細かいので、小さい種ほど差が出ます。
ハス口の細かいジョウロ
まいた直後の水やりで種が流れるのは、水の勢いが強すぎるからです。ハス口が細かいものを選ぶと、上からそっと降らせられます。
不織布
まいたあとにかけておくと、雨で種が流れず、表面も乾きません。本葉が1〜2枚出るまでが目安です。


