石灰は3種類あります🧪 まいた翌日にタネをまけるのは1つだけ
🧪「石灰って、とりあえずまいておけばいいんですよね?」
🧪「まいた次の日にタネをまいたら、芽が出なかった」
🧪「酸度計を買ったけど、数字を見ても何をすればいいか分からない」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
今日は、石灰の話です。地味ですが、★ここを外すと何をやってもうまくいかない、土台の話です。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきますね。
★石灰は3種類あって、まいてからタネをまけるまでの待ち時間が全部ちがいます。
いちばん多い失敗は、★苦土石灰をまいた翌日にタネをまくことです。これで発芽しないケースを、何度も見てきました。
なぜ、日本の土は酸性に傾くのか
犯人は、雨です
日本は雨が多い国です。★雨は、土の中のカルシウムやマグネシウムを、下へ下へと流していきます。
カルシウムとマグネシウムは、土をアルカリ寄りに保つ役目をしています。★それが流れて減るぶん、土は酸性に傾いていきます。
だから★何もしなくても、畑は毎年少しずつ酸性になります。放っておけば勝手に戻る、ということはありません。
肥料も、酸性に傾けます
もうひとつ。★化成肥料を使うと、そのぶん土は酸性に寄ります。
肥料の中の窒素が土の中で変化するとき、酸が出るからです。★毎年きちんと肥料をやっている畑ほど、実は酸性が進みやすい。
「ちゃんと世話をしているのに、だんだん育ちが悪くなる」の正体が、これだったりします。
酸性だと、何が困るのか
肥料が効かなくなります。
土が酸性に傾くと、★リン酸が土の中の鉄やアルミとくっついて、根が吸えない形になります。
★入れているのに効かない。これがいちばん困る状態です。肥料を足しても解決しません。土のほうを直さないと、いつまでも同じです。
3種類の石灰、それぞれの役目
① 苦土石灰 ー 待ち時間2週間
いちばんよく売られているのがこれです。★カルシウムに加えて、マグネシウム(苦土)が入っています。
マグネシウムは★葉緑素の中心にある成分で、これが足りないと下の葉から黄色くなります。だから苦土石灰は、酸度直しと栄養補給を同時にやれます。
ただし★効き始めるまでに時間がかかります。まいてよく混ぜたら、★2週間あけてから植えてください。
② 有機石灰 ー その日にまける
貝殻やカキ殻を砕いたものです。★これがいちばん扱いやすいと思っています。
理由は★まいたその日にタネをまける点です。効き方がゆるやかで、根を傷めません。
秋は日程が詰まります。★2週間待てないときは、迷わずこれです。値段は苦土石灰より高いですが、待ち時間を買っていると思えば安いです。
③ 消石灰 ー 家庭菜園では使わない
強いアルカリで、効果は一番はっきり出ます。★でも家庭菜園ではおすすめしません。
粉が細かくて舞いやすく、★目や肌に入ると危ないからです。しかも効きが強すぎて、加減が難しい。
畑が広くて、しっかり装備できる方以外は、★苦土石灰か有機石灰の2択で十分です。
どれくらいまくのか
基本は1平方メートルに100〜150cc
計量カップ1杯が200ccなので、★その半分から4分の3くらいです。
これを★まいてから、しっかり耕して混ぜます。表面に置いただけでは効きません。石灰は水に溶けにくいので、土と触れていないと反応しないんです。
毎年まかなくていい
ここは大事なところです。★石灰は、入れすぎると戻せません。
アルカリに寄りすぎると、今度は★鉄やマンガンが吸えなくなって、新しい葉が黄色くなります。しかも酸性に戻すのは、アルカリにするよりずっと大変です。
私は★2年に1回、うねを作り直すときだけ入れています。毎年の習慣にはしていません。
例外は、ほうれん草
ほうれん草だけは別です。★pH6.5〜7という、かなりアルカリ寄りを好みます。
ほうれん草をまくうねだけは、★毎年きちんと石灰を入れてください。ここを手抜きすると、まず芽が出ません。
酸度計がなくても、だいたい分かります
生えている雑草を見る
道具を買わなくても、目安は分かります。★その土地に生えている雑草が、土の性格を教えてくれます。
- ★スギナ、オオバコ、スミレが多い … 酸性に傾いている
- ★ハコベ、オオイヌノフグリ、ナズナが多い … 中性に近い、いい状態
とくに★スギナがびっしり生えている場所は、はっきり酸性です。スギナは酸性に強くて、他の草が育ちにくい場所でも平気だからです。
ただし、目安です
雑草はあくまで目安で、★水はけや日当たりでも生え方は変わります。
きちんと知りたいなら、酸度計を1本持っておくと安心です。★数字が読めなくても、6.0から6.5のあいだに針が入っていれば、たいていの野菜は育ちます。
学ぶ:pHという数字の正体🔬
理科の時間です。
pHは★水の中の水素イオンの多さを表す数字です。7が真ん中、小さいほど酸性、大きいほどアルカリ性です。
面白いのは、★この数字が1つ変わると、酸の強さは10倍変わることです。
pH5とpH6は、見た目には1しか違いません。★でも実際の酸の量は10倍ちがいます。pH4とpH6なら100倍です。
★だから「ちょっと酸性」で済ませてはいけないんです。数字の1は、体感より大きい。
お子さんと一緒なら、★紫キャベツを刻んで熱いお湯につけてみてください。紫色の汁ができます。
これに★お酢を垂らすと赤に、重曹を溶かした水を垂らすと緑や青に変わります。★紫キャベツの色素が、酸性かアルカリ性かで形を変えるからです。
畑の土を水に溶かして、その上ずみを垂らしてみるのも面白いです。★赤っぽく寄れば、その土は酸性です。
まとめ
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
石灰は、選び方さえ分かればこわくありません。
- ★日本の土は雨と肥料で、毎年少しずつ酸性に傾く
- ★酸性だとリン酸が吸えなくなる。肥料を足しても解決しない
- ★苦土石灰=マグネシウム入り。まいたら2週間あける
- ★有機石灰(貝殻・カキ殻)=その日にタネをまける。秋はこれが便利
- ★消石灰は家庭菜園では使わない。粉が舞って危ない
- ★量は1平方メートルに100〜150cc。必ず耕して混ぜる
- ★毎年入れない。入れすぎは戻せない。2年に1回で十分
- ★ほうれん草のうねだけは例外。毎年しっかり入れる
- ★スギナが多い場所は酸性。雑草でだいたい分かる
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは畑を歩いて、★スギナが生えているところを探してみてください。そこが、いちばん先に直すべき場所です🧪
次回は、鳥と獣の話。★11月から急にヒヨドリが来る理由をお話しします🐦
貝殻石灰(有機石灰)
まいたその日にタネをまけます。秋の日程が詰まったときはこれ一択です。
苦土石灰
マグネシウムも補えます。ただし、まいてから2週間あけてください。
ほうれん草のタネ
ほうれん草だけは例外で、毎年きちんと石灰を入れるうねが要ります。
備中鍬
石灰は表面に置いても効きません。必ず耕して土と混ぜてください。


