菌は乾燥に強く、高温と湿気に弱い☀️ だから水を入れて蒸します
🗨️「毎年、同じ場所で同じ病気が出る」
🗨️「連作障害が気になるけど、場所を変えられない」
🗨️「薬は使いたくない。でも何かしたい」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
前回、お盆明けから秋冬野菜が始まるという話をしました。★その前に、土をきれいにしておく方法があります。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきます。
★菌は、乾燥に強く、高温と湿気に弱いんです。
だから土をカラカラに乾かすのではなく、★水を入れて、密閉して、蒸します☺️
太陽熱消毒とは
真夏の太陽だけで、土を消毒します
やることは単純です。
★うねに水をたっぷり入れて、透明マルチで密閉して、真夏の太陽に当てる。
それだけです。★薬は一切使いません。
★効果は3つ
これで、土の中の何が減るか。
★1. 雑草のタネを焼く
土の表面近くにある雑草のタネが、高温で死にます。★秋冬野菜の草取りが減ります。
★2. 害虫の卵・さなぎ・幼虫をやっつける
前にお話ししたネキリムシやコガネムシの幼虫も、この中にいます。★寒起こしの夏版だと思ってください。
★3. 病原菌をやっつける
青枯れ病、そして★線虫(センチュウ)。前にコンパニオンプランツのところでお話しした、根にコブを作るあの虫です。
★殺菌剤も殺虫剤も使いません
いちばんの利点がこれです。
★使うのは、水と、透明のビニールと、太陽だけ。
無農薬でやっていると、「出てからでは打つ手がない」という場面が多くあります。★これは、出る前に土そのものを変える方法です。
★★60℃まで上がります
実測の数字です
「本当にそんなに効くのか」と思われますよね。数字があります。
★真夏なら、透明マルチの下は60℃くらいまで上がります。
そして驚いたのが、これです。
★曇り空の日でも、48.5℃まで上がっていました。
★触ると低温やけどをしそうなくらいだそうです。
★熱湯消毒と同じです
60℃という温度は、★食品を殺菌する温度に近い数字です。
★やっていることは、熱湯消毒と同じです。
しかも★30日間、毎日それが続きます。
★透明マルチを使う理由
ここでひとつ、大事な使い分けがあります。
★黒マルチではなく、透明マルチを使ってください。
- ★黒マルチ … 光を遮って、自分が熱くなる。地温を上げる
- ★透明マルチ … 光を通して、中を温室にする
★温室と同じ理屈です。光を入れて、熱を逃がさない。
成功のサインもあります。★中で水蒸気が出て、マルチが白く曇ってきたら、うまくいっています。
★★菌は、高温と湿気に弱い
ここが今日いちばん面白いところです
なぜ「水を入れる」のか。乾かしたほうが良さそうな気がしますよね。
★逆です。
★菌は、乾燥に強い。でも高温と湿気には弱いんです。
★インフルエンザと、同じ理屈です
分かりやすい例があります。
★インフルエンザが冬に流行るのは、なぜでしょうか。
★寒くて乾燥していると、ウイルスが活発になるからです。逆に、★高温多湿の夏には流行りません。
★土の中の菌も、まったく同じです。
- 乾いていて涼しい → 生きのびる
- ★暑くて湿っている → 弱る
だから★水を入れて、密閉して、蒸す。これが理にかなっています。
酸素を切ることも効いています
もうひとつ、水を入れる意味があります。
★水で土が満たされると、土の中の酸素が少なくなります。
そして★病原菌や線虫は、酸素の少ない条件では、比較的低い温度でもやっつけられます。
★高温だけでなく、酸欠でも攻めている。二重の効果です。
★★米が連作できる理由と、同じです
ここで面白い話があります。
★お米は、毎年同じ田んぼで作れます。連作障害が出ません。
なぜでしょうか。
★田んぼが水に浸かる(湛水する)からです。
冬から春にかけて水を張ることで、★土の中の病原菌や線虫が、酸欠でやられていきます。★田んぼは、毎年自分で消毒しているようなものです。
★だったら、畑も同じことをすればいい。
水を張って、さらに太陽の熱で蒸す。★太陽熱消毒は、田んぼの仕組みを畑で真似する技術です。
前に連作障害の話をしましたが、★「なぜ米だけ平気なのか」の答えがこれでした。
やり方、5つの手順
1. うねを、しっかり立てる
先にうねを作っておきます。★あとから形を直せないので、ここで完成させてください。
前に梅雨の話をしたとおり、★高うねにしておくと水はけもよくなります。
2. ★★たっぷり水を入れる
いちばん大事な工程です。
★水を、たっぷり入れてください。
そして、これがコツです。
★大雨を待つほうが、効率がいいです。
ホースで入れるのは大変です。★梅雨の終わりの大雨、あるいは台風の雨。あの水を使います。
★天気予報を見て、大雨が来る前に準備しておく。降ったあとにマルチを張れば、水汲みの手間がゼロになります。
3. ★★透明マルチで、密閉する
ここも手を抜かないでください。
★できる限り、隙間なく密閉します。
理由があります。
★隙間から夏の熱風が吹き込むと、一気に土が乾きます。
そして★乾いてしまったら、水を入れた意味がなくなります。せっかくの「高温多湿」が「高温乾燥」になってしまう。★それでは菌は死にません。
- 裾に土をしっかり乗せる
- ★石を載せる
- ピンを打つ
前に台風のところで「裾の土を重みを感じるくらい乗せる」とお伝えしました。★同じ丁寧さでやってください。
4. ★30日、そのまま置く
★30日くらいは続けてください。
途中で開けたくなりますが、我慢です。理由は次の章でお話しします。
5. ★★そのあとは、浅く耕す
これは意外でした。
★終わったあと、深く耕してはいけません。
理由が明快です。
★深く耕すと、熱が届いていない下の土を、掘り起こしてくることになります。
せっかく消毒した表層に、消毒していない土を混ぜてしまう。★それでは元通りです。
★浅く、表面だけ。これを守ってください。
★★30日、粘る理由
相手によって、かかる日数が違います
なぜ30日なのか。ここに答えがあります。
★線虫(センチュウ)は、1日で死にます。
★病原菌は、2週間ほどかかります。
★「もういいかな」で外さない
つまり、こういうことです。
★1週間でやめると、線虫は減っても病原菌は残ります。
★2週間で、ようやく病原菌に効きはじめる。
だから★余裕を見て30日。★「もう十分だろう」で早く外さないでください。
★暑いあいだ、そこは何も植えられません。でもその1か月が、秋冬の半年を決めます。
適期はいつか
4回、チャンスがあります
やれる時期は1回ではありません。
- ★ゴールデンウィークのころ(気温が上がりはじめる)
- ★★梅雨の大雨のあと(水が手に入る)
- ★真夏(いちばん温度が上がる)
- ★秋の手前、台風シーズン(また大雨が来る)
★水と太陽が同時にそろう時期がいい、ということです。
7月がいちばん向いています
家庭菜園の流れで言えば、★7月がいちばん都合がいいと思います。
- ★梅雨の雨で、水が手に入る
- ★そのあと真夏の日差しが来る
- ★30日置くと、ちょうどお盆明け
- ★お盆明けは、秋冬野菜のスタート
前回お話ししたとおり、★大根・白菜・キャベツは8月後半から9月中旬に植えます。
★7月に仕込んで、8月末に植える。きれいにつながります。
★正直に書いておきます
石灰窒素という資材について
太陽熱消毒を調べると、★石灰窒素という資材を一緒に使う方法がよく出てきます。
たしかに効果はあります。
- 土のpHを調整できる
- ★分解するときに発熱するので、地温がさらに上がる
- 肥料としても効く
★1つで何役もこなす、便利な資材です。
★でも、無農薬でやるなら
ただ、正直にお伝えしておきます。
★石灰窒素は、日本では農薬として登録されている資材です。
このブログは無農薬でやっているので、★私は使いません。使わないことにしています。
★水と太陽だけでも、十分効きます
そして大事なことがあります。
★石灰窒素がなくても、太陽熱消毒は効きます。
もともとの仕組みは、★高温と、湿気と、酸欠です。この3つは、水とビニールと太陽だけで作れます。
★60℃という数字も、48.5℃という実測も、太陽が出したものです。
★足したほうが強くなるのは事実ですが、なくても成立します。無農薬でやりたい方は、そのまま進めて大丈夫です。
暑い1か月を、味方にする
この記事の要点
- ★真夏の太陽だけで、土の中をきれいにできる
- 効果3つ=★雑草のタネを焼く/★害虫の卵・幼虫をやっつける/★病原菌をやっつける
- ★殺菌剤も殺虫剤も使わない。使うのは水とビニールと太陽だけ
- ★★真夏は透明マルチの下が60℃。★曇り空でも48.5℃
- ★やっていることは熱湯消毒と同じ。★それが30日続く
- ★黒マルチではなく透明マルチ。★光を通して中を温室にする
- ★中が白く曇ってきたら、うまくいっているサイン
- ★★菌は乾燥に強く、高温と湿気に弱い
- ★インフルエンザが冬に流行るのと同じ理屈。★寒くて乾燥していると活発
- ★水を入れると土の酸素が減る。★病原菌や線虫は酸欠でも弱る
- ★★米が連作できるのは、田んぼが水に浸かるから
- ★太陽熱消毒は、田んぼの仕組みを畑で真似する技術
- 手順=★①うねを立てる ②★たっぷり水(大雨を待つ)③★透明マルチで密閉 ④30日 ⑤★浅く耕す
- ★隙間から熱風が入ると土が乾く。★乾いたら水を入れた意味がない
- ★★深く耕すと、熱が届いていない土を掘り起こすことになる
- ★★線虫は1日、病原菌は2週間。★だから余裕を見て30日
- 適期は★GWのころ/梅雨の大雨のあと/真夏/台風シーズン
- ★7月がいちばん都合がいい。★30日置くと、ちょうどお盆明けの植え付けに間に合う
- ★石灰窒素は日本では農薬登録のある資材。★無農薬なら使わない
- ★★石灰窒素がなくても、水と太陽だけで十分に効く
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは★空いているうねを1本だけ、透明マルチで包んでみてください。1か月後、そこが今年いちばんいい畑になります☀️
次回は、さつまいもの話。真夏に放っておくと、いもが太らなくなる理由をお話しします🍠
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
透明マルチ
黒ではなく透明です。光を通して、下の土を60℃まで上げます。
マルチ押さえピン
裾から熱が逃げると効きません。隙間なく留めるのがコツです。
米ぬか
一緒にすき込むと、分解のときの熱と、そのあとの土づくりを兼ねられます。
備中鍬
水を入れて耕すところが本番です。深く起こしておくほど効きます。


