ナスは、切ったら取り戻せます🍆 7月末からお盆までの夏休み
🗨️「8月に入ったら、急に実が小さくなった」
🗨️「もう終わりかな、と抜いてしまった」
🗨️「秋ナスって、どうやって穫るの?」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
7月の後半になると、ナスの様子が変わってきます。
実が小さい。色が薄い。数が減る。★「もう終わりだ」と思って抜いてしまう方が多いのですが、待ってください。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきます。
★ナスは、切ったら取り戻せます。
これができる野菜は、実はそう多くありません☺️
📖 この記事の目次
★なり疲れという現象
夏バテです
8月ごろに起きるこの状態を、★なり疲れと言います。
実をつけ続けたことで、株が消耗しています。人でいう夏バテですね。
そして大事なことがあります。
★放っておいても、回復しません。
「そのうち涼しくなれば戻るだろう」と思って待っても、戻らない。★何かしないと、そのまま終わります。
★実をつけると、老化します
これは理屈があります。
★どんな野菜でも、花を咲かせて実をつけると老化します。
摘心をしても、脇芽をかいても、追肥を欠かさなくても。★経年劣化は避けて通れません。
野菜の目的はタネを残すことなので、実をつけるという行為そのものが、株にとっては大仕事です。★それを何十回も繰り返せば、疲れます。
★★でも、ナスは違います
ここからが本題です。
★人は、過ぎ去った時間を取り戻せません。でもナスは、切ったら取り戻せます。
私が読んだ農家さんの言葉です。うまい言い方だと思いました。
★切って、休ませて、また実らせる。ナスにはそれができます。
やり方は、2つあります
①続けてやる「切り戻し剪定」
7月以降、★こまめに少しずつ切っていく方法です。
なり疲れを起こす前に、常に負担を軽くしておく。★予防型です。
②一度に大きく切る「更新剪定」
★7月末からお盆にかけて、大胆に切り戻す方法です。
すでに疲れてきた株を、★一度休ませて回復させる。★治療型ですね。
どちらを選ぶか
★どちらも必ずやらなければいけないものではありません。
- ★余裕があって、こまめに手をかけられる → ①切り戻し剪定
- ★すでに実が小さくなってきた、まとめて手をかけたい → ②更新剪定
私は、★まず②から試すことをおすすめします。効果がはっきり見えるからです。
②★★更新剪定 ── ナスの夏休み
目的は「休養」です
まず、こちらからお話しします。
★目的は、株を休ませることです。
★株が枯れてしまう前に、大胆に切って、酷暑の時期を乗り切らせる。
そして★エネルギーを回復させて、気温が落ち着いたころに秋の実をつけてもらう。
★ナスの夏休み、という言い方がぴったりだと思います。
★時期は、7月末からお盆まで
いつやるかが大事です。
★7月末から、お盆まで。
理由は2つあります。
- ★この時期は高温と熱波で、株がいちばん疲れる
- ★切ってから回復するまでの時間が要る
★遅すぎると、秋に間に合いません。お盆を過ぎたら、無理にやらないほうがいいと思います。
どこまで切るか
思い切りが要ります。
★大胆に、ダイナミックに切ってください。
ただし、★全部切ってはいけません。保険として残すものがあります。
★残すもの
- ★大きな葉を1〜2枚
- ★小さい葉
- ★元気な脇芽も、少し
★取り除くもの
- ★枯れた葉、変色した葉(★病気かもしれません)
★虫食いの葉は、残していい
無農薬でやっていると、葉に虫食いの穴があります。
★これは残して構いません。
穴が開いていても、その葉は光合成をしています。★見た目で切らないでください。
★切るのは「枯れた・変色した」葉です。虫食いは、まだ働いています。
★★根切り ── セットでやります
必須ではありませんが、効きます
更新剪定と一緒にやると効果が上がるのが、★根切りです。
★必ずやる必要はありません。でも、やると違います。
やり方は、一発です
★株元から30cmほど離れたところに、スコップを深く強く突き刺します。
そして★根をブチッと切ります。
ここに★いちばん大事なコツがあります。
★ゴソゴソかき回さないでください。一発でグサッと決めます。
★かき回すと、病気になります
理由があります。
★何度もかき回すと、切り口が傷んで、そこから病原菌が入ります。
前に病気の話をしたとき、★傷口は病気の入口だとお伝えしました。★根の切り口も同じです。
★スパッと1回。これがコツです。
なぜ根を切ると、元気になるのか
不思議に思われるかもしれません。切ったら弱るのでは、と。
★逆です。
★古い根を切ると、新しい根が出てきます。
前に「根は先端でしか吸えない」という話をしました。★古くなった根は、もう吸う力が落ちています。
そこを切ると、株は新しい根を伸ばそうとします。★新しい先端が増える=吸う口が増えるということです。
★古い船を動かすのは、新しい水夫です。
★★切ったあとは、必ず追肥
根切りをしたら、必ずセットでやることがあります。
★スコップを入れた隙間に、肥料を入れてください。
- ★ぼかし肥料か化成肥料を、1株50gほど
- ★苦土石灰も一緒に(この時期はマグネシウムとカルシウムが不足します)
★突き込まないでください
ここも大事です。
★肥料はパラパラとまくだけ。突き込まないでください。
突き込むと★土をほじくり返して、せっかくの根の切り口を傷つけます。
まいたら★軽く土で覆うだけ。それで十分です。
★★そのあと、たっぷり水
最後です。これを忘れないでください。
★スコップを入れた跡に沿って、たっぷり水をやります。
★苗を植えたときと同じです。
前に定植の話をしたとき、★「穴に先に水を注ぐ」とお伝えしました。★根が新しく伸びていく場所を、あらかじめ湿らせておく。★考え方はまったく同じです。
マルチを張っているなら、★水をやってからマルチを戻して完了です。
★正直に言うと、こわい作業です
デメリットもあります
いいことばかり書くのは、フェアではありません。★正直にお伝えします。
★1. 収穫が一時的に止まります
★せっかく育っているいい部分を、全部切ってしまいます。次に穫れるまで時間がかかります。
★2. 切りすぎると、枯れます
★これが本当のリスクです。全部切ってしまうと、株が回復できません。
だから★保険として葉を1〜2枚、脇芽も少し残す。ここは守ってください。
★1株だけ、試してみる
不安な気持ちは、よく分かります。私も最初はためらいました。
だから、こうしてください。
★1株だけ、試してみる。
★全部やる必要はありません。1株だけ切り戻して、残りはそのまま。★2週間後に見比べれば、答えが出ます。
うまくいけば来年から全部やればいいですし、だめでも1株の損で済みます。
★やってみないと分からない、というのは本当です。そして★やってみると、意外と簡単です。
①切り戻し剪定 ── こまめにやる方法
2つの動作の繰り返しです
こちらは、7月以降ずっと続けるやり方です。
★手順1:摘心(花が咲いたとき)
- 脇芽に花が咲きます
- ★その花の先の葉を1枚残して、先を摘みます
★花が咲いたときにやるのが分かりやすいです。実がついてからでは、どこを切るか分かりにくくなります。
★手順2:切り戻し(実が穫れるとき)
- その花が実になって、収穫できる大きさになります
- 穫るときに、★脇芽から出ている芽を1つか2つ残して切ります
- ★そのとき、もとの太い枝の本葉も切ります
★この2つを、ずっと繰り返します。
家庭菜園なら、2つ残していい
★農家さんは、芽を1つだけ残して2つ目以降は摘む方が多いそうです。
★家庭菜園なら、1つでも2つでも構いません。
収穫量を最大にしたいわけではないので、★管理しやすいほうを選んでください。
効果は4つあります
続けると、こうなります。
- ★なり疲れを防げる
- ★枝が減って日当たり・風通しがよくなり、病気のリスクが減る
- ★ナスが葉に隠れないので、収穫忘れがなくなる
- ★実をつける負担が減って、10月末まで生育が安定する
3つ目は地味ですが、実感があります。★葉に隠れて巨大化したナスを見つけたときの、あの気持ちがなくなります。
★下葉も、随時切る
剪定と一緒に、★収穫が終わった下のほうの葉は切っていってください。
前に誘引の話でお伝えしたとおり、★下の葉はもう役割を終えています。★泥はねも防げます。
★★9月になったら、やめます
ここが意外です
大事な切り替えがあります。
★9月になったら、摘心と切り戻しをやめて、放任にしてください。
ずっと続けるものだと思っていたので、これは意外でした。
理由は、気温です
★9月からは気温が下がって、伸びが遅くなります。
すると、こうなります。
- 切り戻して脇芽を伸ばす → ★伸びるのに時間がかかりすぎる
- そのまま置いて2番花・3番花を実らせる → ★こちらのほうが早い
★秋は「新しく伸ばす」より「今あるものを実らせる」ほうが有利になります。
ただし、混んでいたら切る
例外はあります。
★枝が混み合っていると感じたら、弱い枝や実のついていない枝は切ってください。
風通しの話は、季節を問わず大事です。
抜く前に、1回だけ
この記事の要点
- ★8月に実が小さくなるのは「なり疲れ」=夏バテ
- ★★放っておいても回復しない
- ★どんな野菜も、実をつけると老化する。経年劣化は避けられない
- ★★でもナスは、切ったら取り戻せる
- やり方は2つ。★続けてやる切り戻し剪定(予防型)と、★一度に大きく切る更新剪定(治療型)
- ★★更新剪定の時期は7月末からお盆まで。★遅すぎると秋に間に合わない
- 目的は★休養。★株が枯れる前に切って、酷暑を乗り切らせる
- 残すもの=★大きな葉1〜2枚/小さい葉/元気な脇芽も少し
- 取り除くもの=★枯れた葉・変色した葉(病気かもしれない)
- ★虫食いの葉は残していい。★穴が開いていても光合成はしている
- ★★根切りは、株元から30cmにスコップを深く突き刺して一発で
- ★ゴソゴソかき回さない。★切り口が傷んで病原菌が入る
- ★古い根を切ると新しい根が出る。★新しい先端が増える=吸う口が増える
- ★★根切りのあとは必ず追肥。★1株50gほど、苦土石灰も一緒に
- ★突き込まない。★根の切り口を傷つける。まいたら軽く土で覆う
- ★★そのあとたっぷり水。★苗を植えたときと同じ
- デメリット=★収穫が一時的に止まる/★切りすぎると枯れる
- ★不安なら1株だけ試す。★2週間後に見比べれば答えが出る
- 切り戻し剪定は★①花が咲いたら葉1枚残して摘心 ★②実が穫れたら芽を1〜2つ残して切る の繰り返し
- ★花が咲いたときにやると分かりやすい
- ★家庭菜園なら芽は1つでも2つでもよい
- 効果=★なり疲れ防止/★病気が減る/★収穫忘れがなくなる/★10月末まで安定
- ★収穫が終わった下葉は随時切る
- ★★9月になったら、摘心と切り戻しをやめて放任にする
- 理由は★気温が下がって伸びが遅くなるから。★今あるものを実らせるほうが早い
- ★ただし混んでいたら、弱い枝・実のついていない枝は切る
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは★1株だけ、思い切って切ってみてください。抜いてしまう前に、1回だけ試す価値があります🍆
次回は、お盆の話。旅行や帰省で家を空けるとき、畑をどうするかをお話しします🏖️
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
剪定ばさみ
太い枝を切るので、切れ味が要ります。切り口がつぶれると、そこから傷みます。
移植ごて
根切りに使います。株元から30cmのところへ、まっすぐ差し込むだけ。
発酵油かす
切ったあとの追肥です。ここを飛ばすと、秋に戻ってきません。
苦土石灰
この時期はマグネシウムとカルシウムが不足します。追肥と一緒に。


