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ナスの更新剪定と切り戻し|なり疲れの見分け方・切る時期と量・根切りと追肥・秋ナスまで収穫するコツ

ナスは、切ったら取り戻せます🍆 7月末からお盆までの夏休み

どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。

この記事で分かること

ナスは、初夏から秋まで長く収穫できる、家庭菜園の人気者ですよね。焼きナス、麻婆ナス、漬けもの。夏の食卓に欠かせない野菜です。

でも、真夏になると、「最近、実が小さい」「つやがなくて、かたい」「花が咲いても実にならない」ということが起きてきます。せっかくここまで育ててきたのに、このまま終わってしまうのはもったいないですよね。

安心してください。ナスは、枝を切って休ませることで、秋にもう一度、つやのある実をつけてくれる野菜です。この記事では、なり疲れの見分け方から、切り戻しと更新剪定のやり方、根切りと追肥、秋の管理まで、順番に書いていきます。

早見:ナスの剪定の基本(ひと目で分かる目安)

なり疲れのサイン

2つの方法

更新剪定の目安

秋の管理

(説明が分かれる)

ナスの1年の流れ

更新剪定は、夏と秋のあいだの「夏休み」のような作業です。この流れの中で、どこで休ませるかを考えておくと、秋まで長く楽しめます。

3本仕立てと剪定

ナスは、主の枝(主枝)と、最初の花のすぐ下から出る勢いのある脇芽2本を残して、3本の枝で育てる「3本仕立て」が一般的です。

切り戻しも、更新剪定も、この3本の枝を基本にして行います。

3本の主な枝より下から出てくる脇芽は、早めにかきとっておくと、株の中がすっきりします。

作業の手順

ここからは、なり疲れの見分け方から、剪定、根切り、そのあとの管理まで、順番に書いていきます。

手順1:なり疲れか、ほかの原因かを見分ける

実が小さくなったり、かたくなったりする原因は、なり疲れだけではありません。切る前に、ほかの原因がないか確かめてください。

水不足なら、たっぷり水をやるだけで回復することもあります。肥料不足かと思って、肥料をどんどん足すと、かえって実がかたくなることもあるので注意してください。

手順2:花を見て、株の元気さを確かめる

ナスの花は、株の元気さを教えてくれます。

花のまん中にある、めしべの長さを見てください。

ただし、めしべが短くなる原因は、肥料不足だけではありません。水不足や虫の被害でも、株が弱って、めしべが短くなることがあります。花のようすは、ほかのサインと合わせて見てください。

2つのやり方

手順3:切り戻しか、更新剪定かを決める

ナスの剪定には、2つの方法があります。

どちらも必ずやらなければいけない作業ではありません。余裕があれば、やってみてください。

手順4:更新剪定の時期を決める

更新剪定は、夏の暑さで株が疲れ始めるころに行います。

と、説明によって少しずつ違います。地域や、その年の暑さによって変わるので、株のようすを見て決めてください。

ただ、あまり遅くなると、秋の収穫が始まるまでに時間がかかり、収穫できる期間が短くなります。お盆を過ぎてからでは遅い、と考えておくといいと思います。

手順5:実を全部とる

更新剪定をするときは、ついている実を全部とります。小さな実も、もったいないと思うかもしれませんが、全部とってください。とった実は、もちろん食べられます。

実が残っていると、株は実を育てることに力を使ってしまい、休むことができません。思いきって全部とることで、株はようやく休むことができるんです。

ナスの夏休み

手順6:枝を切る

枝を切る量の目安は、次のとおりです。

主な枝(主枝と、そこから出た勢いのある枝)を、それぞれ切りつめます。3本仕立てにしている株なら、3本の枝をそれぞれ切りつめます。切る位置は、元気な脇芽や、小さな葉が残っている節の少し上にします。

切りすぎには注意してください。葉を全部落として、茎だけにしてしまうと、株が枯れてしまうことがあります。元気な脇芽や、小さな葉は残し、大きな葉も1〜2枚くらいは残しておくと、保険になります。

少しくらい虫に食べられた葉でも、緑色で元気なら、光合成をしてくれるので残してかまいません。枯れた葉や、病気が疑われる葉は、取り除きます。

手順7:根切りをする

根切りは、必須ではありませんが、更新剪定とセットで行うと効果的と言われます。

古くなった根は、水や養分を吸う力が落ちていると言われます。根の一部を切ることで、そこから新しい根が出てきて、株が若返る、という考え方です。

根切り

ここで大事なのは、スコップでかき回さないことです。土をほじくり返すと、切った根の傷口を広げてしまい、病気の原因になることがあります。まっすぐ差して、まっすぐ抜くだけにしてください。

手順8:追肥をする

根切りのあとは、必ず追肥をします。新しく出てくる根に、すぐに養分を届けるためです。

ここでも、深く突きこんだり、かき回したりはしないでください。表面に浅く混ぜるくらいで大丈夫です。肥料の量は、使う肥料の袋に書かれた目安に従って、まきすぎないようにします。

手順9:たっぷり水をやる

追肥をしたら、たっぷり水をやります。根切りをしたスコップの跡にそって、水を流しこむようにすると、土の奥まで水が届きます。

そのあとも、乾燥が続くようなら、こまめに水をやってください。特に、35度を超えるような猛暑日が続くときは、土が乾きすぎないように気をつけます。乾燥が進むと、株が回復する前に弱ってしまうことがあります。

ただし、土が湿っているのに水をやりすぎるのもよくありません。土の乾き具合を見て判断してください。

更新剪定のあとの管理(週ごとの目安)

あくまで目安なので、株のようすを見ながら進めてください。

手順10:新しい芽を守る

更新剪定のあと、しばらくすると、切ったところから新しい芽が伸びてきます。この新しい芽は、やわらかくて、虫にとってもごちそうです。

せっかく出てきた新しい芽を虫に食べられてしまうと、更新剪定の効果が台無しになってしまいます。剪定のあとこそ、こまめな見回りが大切です。

手順11:秋の収穫を待つ

順調にいけば、更新剪定から1か月くらいで、新しい枝に花が咲き、実がつき始めます。新しい枝の先に、紫色のつぼみを見つけたときは、思わずうれしくなりますよ。気温が落ち着く秋のナスは、皮がやわらかく、みずみずしくて、とてもおいしいですよ。

剪定のときの道具

剪定は、晴れた日の午前中に行うのがおすすめです。気温が上がりすぎる前の時間帯なら、作業する人にとっても楽です。真夏の作業になるので、帽子をかぶって、こまめな水分補給も忘れずにしてください。切り口が早く乾いて、病気が入りにくくなります。雨の日や、雨の直前は避けてください。

ハダニに注意

真夏の乾燥した時期は、ハダニが増えやすくなります。葉の裏に小さな虫がいたり、葉が白くかすれたようになっていたりしたら、ハダニのしわざかもしれません。

ハダニは水に弱いので、葉の裏に水をかけると減らすことができます。ただし、これは虫対策の水やりで、根に水を届けるための水やりとは別のものです。根への水は、株元や畝のあいだに、たっぷりやってください。

収穫の目安

ナスは、とり遅れると株が疲れやすくなる野菜です。少し小さめのうちにとるくらいが、株にとってはちょうどいいんですね。食べごろの大きさになったら、早めに収穫してください。

夏の暑い時期は、実がすぐに大きくなります。2〜3日に1回は畑をのぞいて、こまめに収穫するのが、なり疲れを防ぐいちばんの近道です。

夏のナスの水やり

ナスは、水が大好きな野菜です。「ナスは水で育てる」と言われることもあるほどです。

水が足りないと、実がかたくなったり、つやがなくなったりします。なり疲れかな、と思ったら、まず水が足りているかを確かめてください。

追肥のタイミング

ナスは、長く実をつけ続けるので、肥料もたくさん使います。収穫が始まったら、2週間に1回くらいを目安に、少しずつ追肥を続ける方法がよく紹介されます。

ただ、肥料のやりすぎは、実がかたくなる原因にもなります。葉の色や、花のめしべの長さを見ながら、量を調整してください。

切り戻し剪定のやり方

更新剪定のように一度に大きく切るのではなく、収穫しながらこまめに枝を更新していく方法です。

2つの動作をくり返す

切り戻しは、難しそうに聞こえますが、実は次の2つの動作のくり返しです。

すると、残した脇芽が伸びて、また花をつけ、実がなります。これをくり返すことで、いつも若い枝に実をつけさせることができます。

切り戻し剪定

家庭菜園なら、脇芽を2つ残してもいい

脇芽を1つだけ残すのが基本ですが、家庭菜園なら、2つ残しても大丈夫、という説明もあります。たくさん収穫したいときは、2つ残してみてください。

切り戻しのよさ

下葉や、元の枝の葉も整理する

新しく出た芽の葉が大きくなってきたら、元の太い枝の古い葉は切っておきます。株元の下葉や、黄色くなった葉も、随時取り除いてください。株の中がすっきりして、日当たりと風通しがよくなります。

もっと簡単なやり方

花が咲くたびに摘心するのが大変なら、1本の枝に実を2〜3個つけさせて、全部収穫し終えたら、脇芽を残して枝の先を切る、という簡単な方法もあります。1本の枝に4個以上つけると多すぎるので、3個くらいまでにしておくといい、という説明もあります。

品種による違い

ナスには、いろいろな品種があります。

大きな実をつける品種ほど、株の負担が大きくなります。実を大きくしすぎないように、早めに収穫することも、なり疲れを防ぐ工夫の一つです。

プランターのナスの剪定

プランターでも、切り戻しや更新剪定はできます。

プランターのナスは、畑より株が小さくなりがちなので、切りすぎには特に気をつけてください。

剪定前の最終チェック

更新剪定をする前に、次のことを確かめておくと安心です。

剪定のあと1〜2週間は、株の回復にとって大事な時期です。そのあいだ、水やりや見回りができる日程を選んで行ってください。

失敗の見分け方

更新剪定のあと、株が枯れた

更新剪定のあと、なかなか新しい芽が出ない

少し時間がかかることもあるので、水を切らさずにようすを見てください。

新しい芽が、虫に食べられた

剪定のあとの新しい芽は、虫にとってごちそうです。こまめに見回って、虫を見つけたら取り除いてください。

実につやがない、曲がる

実につやがなく、表面がぼんやりした色になることがあります。水不足や、株の疲れが原因のことが多いです。実が曲がったり、形がいびつになったりするのも、株が疲れているサインのことがあります。水やりと追肥を見直し、それでも戻らなければ、切り戻しや更新剪定を考えてください。

実がかたい

肥料が多すぎても、実がかたくなることがあります。株が弱っているからといって、肥料を足しすぎないように気をつけてください。水不足でも、実がかたくなることがあります。

正直に言うと、こわい作業です

デメリットもある

更新剪定は、せっかく育った枝や葉を、一度にたくさん切ってしまう作業です。

「秋にまたとれるようになる」ことと、「1年の収穫量が必ず増える」ことは、別の話です。

まずは1株だけ、試してみる

こわいなと思ったら、まずは1株だけ、更新剪定を試してみてはいかがでしょうか。やってみると、意外と簡単にできることが分かります。

ほかの株は、切り戻しを続けたり、そのまま育てたりして、秋に比べてみるのもおもしろいと思います。同じ品種、同じ畑で育てた株でも、手入れのしかたで秋の実のつき方がどう変わるのか。自分の目で確かめられるのは、家庭菜園ならではの楽しみですね。比べた結果をメモしておけば、来年の夏にきっと役立ちます。

株によっては、片づけて次の野菜へ

花のつきや、育ち方がかなり悪い株は、無理に更新剪定をせず、片づけて秋冬野菜に切りかえる、という選択もあります。病気で弱っている株は、剪定しても回復しないことがあります。秋まで続ける株と、片づける株を分けて考えてください。

説明が分かれていること

剪定は、必須か、余裕があればか

どちらも、「秋まで長く収穫したいなら、やったほうがいい」という点では共通しています。

更新剪定の時期

地域や、その年の暑さで変わります。株が疲れ始めたら、早めに、と考えてください。

一度に大きく切るか、何回かに分けるか

株の元気さと、暑さで選んでください。株が弱っているなら、分けて切るほうが安全です。

根切りの距離

どちらの説明も、株のまわりをぐるりと切る、という点では共通しています。株の大きさに合わせて、根鉢を大きく傷つけない距離で行ってください。

9月になったら、切り戻しをやめるか、続けるか

どちらの方法でも、混みあった枝は整理する、実を大きくしすぎない、という点は共通しています。

秋の追肥

株のようすと、次の作付けの予定で決めてください。

よくある質問

Q. 更新剪定のあと、どれくらいで収穫できますか?

A. 天気や株の状態にもよりますが、1か月くらいで新しい枝に実がつき始めることが多いです。ただ、何日で回復するという決まった日数はありません。新しい芽が元気に伸びているかを見ながら、待ってください。

Q. ピーマンやししとうも、更新剪定できますか?

A. ピーマンやししとうも、混みあった枝を整理して、株を若返らせることはできます。ただ、ナスほど大きく切り戻すことは少なく、混みあった枝や古い枝を整理する程度にすることが多いです。

Q. 根切りをすると、株が倒れませんか?

A. 根切りは、株のまわりの一部の根を切るだけなので、支柱でしっかり支えていれば、倒れることはほとんどありません。根切りのあとは、支柱の結び目も確かめておくと安心です。

Q. 更新剪定のあとの肥料は、何を使えばいいですか?

A. ふだん使っている肥料で大丈夫です。化成肥料なら早く効き、有機の肥料はゆっくり効きます。量は、袋に書かれた追肥の目安に従ってください。まきすぎると、かえって実がかたくなることがあります。

Q. 更新剪定のあと、支柱はどうすればいいですか?

A. 枝を短く切ったぶん、支柱の上のほうは使わなくなりますが、支柱はそのまま残しておいてください。新しく伸びてくる枝を、また支柱に誘引していきます。剪定のときに、古い結び目が茎に食いこんでいないかも確かめて、きつければゆるめておきましょう。

Q. 秋ナスは、いつまで収穫できますか?

A. 地域や天気によりますが、気温が下がって、実のつきや育ちが悪くなってきたら、そろそろ終わりのサインです。10月ごろまで収穫できることが多いです。最後に残った小さな実も、炒めものや漬けものにして、おいしく食べきってください。

Q. 更新剪定は、毎年やったほうがいいですか?

A. その年の暑さや、株の元気さによって決めればいいと思います。夏の暑さが厳しく、なり疲れが目立つ年はやってみる、株が元気なら切り戻しだけで続ける、というように、株のようすで判断してください。毎年記録をつけておくと、自分の畑に合ったやり方が見えてきます。

Q. 根切りは、スコップがないとできませんか?

A. 根切りには、刃の平たいスコップが使いやすいです。移植ごてのような小さな道具では、深くまで差しこめず、根がうまく切れないことがあります。スコップがない場合は、根切りはせずに、枝の剪定と、追肥、水やりだけでもかまいません。根切りは必須の作業ではありません。

Q. 剪定したあと、ナスの葉がしおれてきました

A. 剪定や根切りのあと、一時的に葉がしおれることがあります。株が新しい環境に慣れるまでのあいだなので、水を切らさないようにして、ようすを見てください。夕方や翌朝に元に戻っていれば大丈夫です。何日もしおれたままなら、切りすぎたか、根を傷めすぎた可能性があります。

Q. 切り戻しと更新剪定、両方やってもいいですか?

A. できます。初夏から収穫しながら切り戻しを続けて、真夏に株が疲れてきたら更新剪定で一度休ませる、という組み合わせもあります。ただ、更新剪定をすると、しばらく収穫が止まるので、切り戻しで株が元気に保てているなら、更新剪定はしなくても大丈夫です。

Q. 何株か植えている場合、全部同じ日に更新剪定したほうがいいですか?

A. 全部を同じ日に切ると、そのあいだ収穫がまったくなくなってしまいます。何株かあるなら、株ごとに日をずらして切ったり、1株だけ更新剪定して、ほかの株は切り戻しを続けたりすると、収穫を途切れさせずにすみます。

Q. 更新剪定をしたあと、雨が続きました

A. 雨が続くと、切り口から病気が入りやすくなることがあります。剪定は、できれば晴れが続く日を選んで行ってください。剪定のあとに雨が続いた場合は、切り口や新しい芽に病気が出ていないか、よく見ておきましょう。雨のあいだは、水やりは控えてください。

Q. 病気の株も、更新剪定で回復しますか?

A. 病気の種類や進み具合によります。葉の一部に病気が出ているくらいなら、その部分を切り取ることで、新しい葉が元気に育つこともあります。ただし、株全体がしおれて、水をやっても戻らないような場合は、根の病気の可能性もあり、剪定しても回復しないことがあります。そういう株は、無理に残さず片づけて、ほかの株に病気が広がらないようにしてください。

Q. 更新剪定をしなかった株は、どうなりますか?

A. 更新剪定をしなくても、ナスは秋まで実をつけることが多いです。ただ、なり疲れが進むと、実が小さく、かたくなりやすくなります。切り戻しをこまめに続けたり、水と追肥で株の元気を保ったりすることで、秋まで収穫を続けることもできます。

Q. 切った枝は、どうすればいいですか?

A. 病気が出ていない枝や葉は、細かくしてたい肥の材料にできます。病気が出ていた枝や葉は、たい肥にせず、畑の外に持ち出して処分してください。

Q. 葉が少なくなって、日焼けしないか心配です

A. 葉を切りすぎると、残った枝や実が強い日差しにさらされることがあります。元気な葉を何枚か残しておくと、日よけにもなります。株元にわらを敷いて、土の乾燥と温度の上がりすぎを防ぐのもおすすめです。

学ぶ🔬 なぜナスは、切ると若返るのか

ここからは、ナスの剪定のしくみについて、少しだけ深く書いておきます。読み飛ばしても大丈夫です。

実をつけ続けると、株は疲れる

野菜は、実の中の種を育てるために、たくさんの栄養を実に送ります。ナスは、初夏から次々に実をつけるので、夏が近づくころには、株の体力がかなり消耗しています。

そこへ真夏の暑さが加わると、株は弱って、実を大きく育てる力がなくなっていきます。これが、なり疲れです。

ナスは、脇芽から新しい枝を出す力が強い

ナスは、枝を切っても、そこから新しい脇芽を出して、再び枝を伸ばす力が強い野菜です。この力を利用して、古くなった枝を切り、新しい枝に実をつけさせるのが、剪定の考え方です。

新しい根が、水と養分を吸う

根も、時間がたつと古くなって、水や養分を吸う力が落ちていくと言われます。根切りをすると、切ったところから新しい根が出てきます。新しい根は、水や養分をよく吸うので、株全体が元気を取り戻しやすくなります。

葉の数と、実の大きさ

ナスの実を大きく育てるのは、葉で作られた栄養です。1つの実を育てるのに、何枚かの葉が必要だと言われます。

葉が少なすぎると、実に送る栄養が足りなくなります。切り戻しで、花の先の葉を1〜2枚残すのは、その葉が、すぐ近くの実を育てるための「専属の工場」になるからです。更新剪定で葉を全部落とさないのも、株が回復するための栄養を作る葉を残すためなんですね。

なぜ実を大きくしすぎないほうがいいのか

ナスの実は、大きくなればなるほど、中の種も育っていきます。種を育てるには、たくさんの栄養が必要です。

実を大きくしすぎると、株は種を育てることに力を使って、新しい花や実をつける力が弱くなります。食べごろの大きさで早めに収穫することは、株の体力を守り、なり疲れを防ぐことにもつながります。

ナスは、なぜ水が好きなのか

ナスは、大きな葉をたくさん広げて、そこから水分をどんどん外へ出しています。実もみずみずしく、水分をたっぷり含んでいます。

そのため、ほかの夏野菜に比べても、たくさんの水を必要とします。水が足りないと、まず実の育ちが悪くなり、皮がかたくなったり、つやがなくなったりします。ナスの元気を保つには、水やりがとても大切なんです。

なぜ、かき回すと病気になりやすいのか

根切りのときにスコップでかき回すと、切った根の傷口が広がり、土の中の病気のもとが入りやすくなります。また、根がたくさん傷つくと、株が水を吸えなくなって、急に弱ってしまうこともあります。

まっすぐ差して、まっすぐ抜く。根切りは、必要なところだけを、きれいに切ることが大切です。切り口がきれいなほど、そこから新しい根が出やすくなります。

なぜ秋のナスはおいしいのか

秋になって気温が落ち着くと、ナスはゆっくりと実を育てるようになります。ゆっくり育った実は、皮がやわらかく、実がしまって、みずみずしくなります。夜の気温が下がると、昼に作った栄養を実にたくわえやすくなる、とも言われます。

「秋なすは嫁に食わすな」ということわざがあるほど、秋のナスはおいしいものとして知られてきました。更新剪定は、この秋のおいしいナスを味わうための作業なんですね。

まとめ

ここまで読んでくださって、ありがとうございます!

ナスの更新剪定と切り戻しのポイントを、もう一度まとめておきます。

夏の暑さで弱ったナスも、ひと手間かけてあげれば、秋にまたおいしい実をつけてくれます。切るのは勇気がいりますが、思いきって休ませた株が、秋にまたつやのある実をつけたときは、とてもうれしいものです。夏の暑さを乗り越えた株への、ごほうびのような収穫です。秋のナスは、焼いても煮ても、とろりとやわらかくて格別ですよ。

まずは、次に畑に行ったとき、ナスの花をそっとのぞいて、めしべの長さを確かめるところから始めてみてください。株の元気さが、花から見えてきます🍆

更新剪定に使うもの

剪定ばさみ

太い枝を切るので、切れ味が要ります。切り口がつぶれると、そこから傷みます。

移植ごて

根切りに使います。株元から30cmのところへ、まっすぐ差し込むだけ。

発酵油かす

切ったあとの追肥です。ここを飛ばすと、秋に戻ってきません。

苦土石灰

この時期はマグネシウムとカルシウムが不足します。追肥と一緒に。