【7月にまく・植える野菜】春は温めるため、夏は冷やすために育苗します🌻
🗨️「7月は暑いだけで、やることがない」
🗨️「秋冬野菜は、涼しくなってから始めればいい」
🗨️「9月って、なんだか収穫が少ない気がする」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
毎月の「今月まく・植える野菜」、7月号です。
7月は、1年でいちばん過酷な月です。でも★ただ耐えるだけの月ではありません。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきます。
★7月には、2つの顔があります。
ひとつは、夏野菜を猛暑から★守る月。もうひとつは、秋の準備を★始める月です☺️
①守る月
前回までの話が、そのまま7月です
守るほうは、これまでにお話ししてきたとおりです。要点だけ並べます。
★水は、株元ではなく通路へ。早朝に、1か所10分ほど
根は通路の奥まで伸びています。★吸う口がある場所に水を置きます。
★マルチの上に、わらや刈った草を敷く
黒マルチの下は気温より5〜10℃高くなります。★春は味方だったものが、夏は敵になります。
★寒冷紗で、半日陰を作る
ミョウガや生姜、そして弱った夏野菜に。
★収穫は毎日
穫るほど、穫れるようになります。オクラは2〜3日でかたくなります。
★終わった株は、その日のうちに抜く
置いておくと、うどんこ病の巣になって隣に飛びます。
この5つで、8月を越えられます
★7月に手をかけた株が、8月を耐えて、9月10月にまた実をつけます。
逆に7月に放っておくと、★8月に入る前に株が終わります。
②★★始める月
7月は、秋冬野菜の準備開始です
ここからが今日の本題です。
★7月は、秋冬野菜の準備を始める月です。
「秋の野菜は涼しくなってから」と思っていました。私も何年もそう思っていました。★違いました。
★9月の定植から、逆算します
考え方は、これまでと同じです。
★9月に苗を植える野菜のうち、育苗に時間がかかるものは、7月に始めます。
代表がこの2つです。
- ★キャベツ
- ★ブロッコリー
どちらも苗になるまで時間がかかります。★9月に植えたいなら、7月にタネをまくことになります。
4月号と、同じ話です
前に4月号でこうお伝えしました。
★前倒しするのはタネまき・育苗。定植は急がない。
★7月も同じ構図です。畑に植えるのはまだ先。でも★苗づくりはもう始まっています。
★カレンダーではなく、定植の日から逆算する。この癖がつくと、1年が回りはじめます。
★★春の育苗と、夏の育苗は目的が逆です
ここが面白いところです
7月の育苗には、春とはまったく違う難しさがあります。
前に、春の育苗の話をしました。覚えていらっしゃるでしょうか。
★冷蔵庫の上に置いて、発芽させる。★簡易温室で、生育適温を確保する。
★あれは全部、「温める」ための工夫でした。
★夏の育苗は、冷やすためにやります
7月は逆です。
★暑すぎて発芽しない。★暑すぎて苗が育たない。
だから★7月の育苗は、冷やすための作業になります。
- 涼しい場所に置く
- 風を通す
- 日を和らげる
★同じ「育苗」という言葉なのに、目的が正反対です。
私はこれに気づいたとき、なるほどと思いました。★育苗とは「温度をこちらで決めること」だったんです。冬は上げる、夏は下げる。それだけの違いでした。
★★畑に直ではなく、日陰で育てる
いちばんのおすすめ
具体的なやり方です。
★畑に直接まくのではなく、涼しくて風通しのいい日陰で育苗してください。
- 軒下
- 北側のベランダ
- 木陰
- 寒冷紗をかけた棚の下
★セルトレイやポットで育てれば、場所を選べます。これが夏の育苗の最大の利点です。
畑に直まきする場合は
事情があって畑に直接まく場合、あるいは苗を植える場合は、必ず対策をしてください。
- ★遮光ネットをかける
- ★打ち水をする
★何もせずに7月の畑にタネをまいても、まず発芽しません。地表の温度が高すぎます。
前にタネ袋の話をしたとき、「発芽適温は気温ではなく地温」とお伝えしました。★7月の地温は、多くの野菜の適温を超えています。
★北側が向いています
置き場所のコツをひとつ。
★北側は、直射日光が当たりにくく、いちばん涼しい場所です。
前に寒起こしの話をしたとき、「プランターの土は北側のベランダで凍らせる」とお伝えしました。★あのときと同じ理由で、夏も北側が使えます。
★家のいちばん涼しい場所を、この時期は苗に貸してやってください。
★★9月の「端境期」を埋める
収穫が途切れる季節があります
もうひとつ、7月に考えておきたいことがあります。
★9月は、昔から端境期(はざかいき)と呼ばれています。
端境期というのは、★前の作物が終わって、次の作物がまだ穫れない、その境目のことです。
- 夏野菜は、暑さと疲れで終わりに向かう
- 秋冬野菜は、植えたばかりでまだ穫れない
★その結果、9月は収穫が少なくなります。
毎年「なんとなく寂しい」のは、これです
家庭菜園をやっていると、9月に「今年は不作だったかな」と感じることがあります。
★不作ではありません。端境期です。
昔から、農家さんもこの時期に苦労してきました。★だから名前が付いています。
★7月のうちに、仕込んでおく
対策は、先に仕込んでおくことです。
★9月に収穫できるものを、7月のうちにまいておく。
具体的には、次の章でお話しします。
★端境期を知っていると、9月に落ち込まなくて済みます。そして仕込んでおけば、そもそも途切れません。
7月にまく・植えるもの
1. ★キャベツ・ブロッコリーの育苗
さきほどお話ししたとおりです。★9月定植から逆算して、7月にタネをまきます。
★涼しい日陰で育ててください。畑の炎天下では育ちません。
2. ★枝豆(7月まき)
枝豆は、7月にもまけます。
前回、「枝豆は6月中に穫り切る」とお伝えしました。あれは春まきの話です。★7月にまけば、秋に穫れる枝豆になります。
そして面白いのが、これです。
★そのまま収穫せずに育てると、大豆になります。
枝豆と大豆は、同じ植物です。★若いうちに穫れば枝豆、完熟まで待てば大豆。
前回の「完熟を食べるか、未熟を食べるか」という話、覚えていらっしゃるでしょうか。★枝豆と大豆は、その両方を1つの植物でやっている例です。
3. ★にんじん(夏まき)
にんじんは、夏にもまけます。
ただし★夏まきの最大の敵は乾燥です。前に春まきの話をしたとき、「春は乾かないから簡単」とお伝えしました。★夏はその逆です。
- 薄く覆土して、しっかり鎮圧する
- ★発芽するまで、絶対に乾かさない
- 不織布をかけて、水分を保つ
★発芽さえすれば、あとは強い野菜です。最初の1週間が全部です。
4. ★モロヘイヤ・空芯菜
前に6月号でお伝えしたとおりです。
★真夏に穫れる、数少ない葉物です。
他の葉物がだめになる時期に穫れます。★端境期を埋める野菜として、これ以上のものはありません。
摘んでも次々に出てくるので、★長く穫り続けられます。
5. ★きゅうりの3回目
4月・5月・6月と3回に分けてまく話をしました。
★遅れていたら、7月上旬までなら間に合います。
1回目の株がうどんこ病で弱ってきたころに、次が育ってきます。★品種の強さではなく、栽培の組み方で勝つ。この考え方の実践です。
7月の優先順位
全部はできません
正直に書きます。★7月に全部やろうとしないでください。
暑いです。畑にいられる時間が短いです。★45分やって15分休む、が現実です。
だから優先順位を決めます。
★1番目:収穫
穫らないと株が止まります。★これだけは毎日。
★2番目:終わった株を抜く
病気を配ることになります。★見つけたその日に。
★3番目:わらを敷く
一度やれば、しばらく効きます。★暑さ・乾燥・病気の3つに効く、いちばん効率のいい作業です。
★4番目:秋の育苗
涼しい場所でやる作業なので、★暑い時間帯にできます。むしろ夕方や室内でできる、貴重な仕事です。
★5番目:水やり
カラカラのときだけ。★毎日やる必要はありません。
できることから、ひとつずつ
★7月は「増やす月」ではなく「減らさない月」です。
新しいことをたくさん始めるより、★今ある株を8月まで持たせること。そして★秋の準備を少しだけ進めておくこと。
それで十分です。
この記事の要点
まとめ
- ★7月には2つの顔がある。★守る月と、★始める月
- 守るほう=★水は通路へ/★マルチの上にわら/★寒冷紗で半日陰/★毎日収穫/★終わった株は抜く
- ★7月に手をかけた株が、8月を耐えて9月10月にまた実をつける
- ★★7月は秋冬野菜の準備開始の月
- ★9月定植から逆算して、キャベツ・ブロッコリーの苗づくりを7月に始める
- ★4月号と同じ構図。★前倒しするのは育苗、定植は急がない
- ★★春の育苗は「温める」ため、夏の育苗は「冷やす」ため。★目的が正反対
- ★育苗とは「温度をこちらで決めること」。冬は上げる、夏は下げる
- ★★畑に直ではなく、涼しくて風通しのいい日陰で育苗する
- 軒下・北側のベランダ・木陰・寒冷紗の下。★セルトレイなら場所を選べる
- 畑に直まきするなら★遮光ネットと打ち水。★7月の地温は多くの野菜の適温を超えている
- ★北側は直射日光が当たりにくく、いちばん涼しい
- ★★9月は端境期(はざかいき)。★前の作物が終わり、次がまだ穫れない境目
- ★9月に不作に感じるのは、端境期だから
- ★9月に収穫できるものを、7月のうちにまいておく
- 7月にまくもの=★キャベツ・ブロッコリーの育苗/★枝豆/★にんじん/★モロヘイヤ・空芯菜/★きゅうりの3回目
- ★枝豆と大豆は同じ植物。★若いうちに穫れば枝豆、完熟まで待てば大豆
- ★夏まきにんじんの最大の敵は乾燥。★発芽までの1週間が全部
- 優先順位は★①収穫 ②終わった株を抜く ③わらを敷く ④秋の育苗 ⑤水やり
- ★秋の育苗は涼しい場所でやるので、暑い時間帯にできる貴重な仕事
- ★7月は「増やす月」ではなく「減らさない月」
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは日陰にセルトレイを1枚置いて、キャベツのタネをまいてみてください。★暑い7月に、涼しいところでできる仕事です🌻
次回は、台風の話。来てから慌てないための備えを、風が吹く前にお話しします🌀
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
セルトレー128穴
秋冬野菜は7月から育て始めます。畑に直まきせず、涼しい日陰で管理できるのが利点です。
たねまき培土
育苗はタネまき用の土で。畑の土を使うと、発芽のところで失敗します。
日よけ・遮光ネット
春は温めるため、夏は冷やすための育苗。ここが正反対です。
にんじんのタネ
7月にまける数少ない直まき野菜です。発芽まで乾かさないことが全部。


