日中しおれて、夜に元気なら🐛 根がやられています
🗨️「葉に丸い穴が開いている」
🗨️「1株だけ、なんだか元気がない」
🗨️「朝見たら、苗が根元から倒れていた」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
4月から5月は、苗がいちばん弱い時期です。
そして虫が動きはじめる時期でもあります。ただ、虫を探して見つけるのは、正直かなり難しい。小さいですし、隠れていますし、夜だけ出てくるものもいます。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきます。
★虫は探すのではなく、症状から逆に引いてください。
葉に丸い穴が開いていたら、犯人はほぼ決まっています。日中しおれて夜に元気なら、地面の下で何かが起きています。★症状には、それぞれ決まった犯人がいます☺️
なぜ「今だけ」の話なのか
大きくなれば、気にしなくてよくなる
先にお伝えしておきたいことがあります。
★この記事の内容は、苗が小さいあいだだけの話です。
株がしっかり育ってしまえば、葉を多少食べられても平気になります。葉の枚数が増えているので、何枚か減っても光合成が続けられるからです。
でも★植えたばかりの苗は、葉が4枚しかない。そこから2枚食われたら、光合成の能力が半分になります。
★同じ被害でも、時期によって重さがまったく違うんです。
4月から5月を越えれば、あとは楽
だから、この時期だけ集中して見てください。
★逆に言えば、6月に入って株が大きくなったら、そこまで神経質にならなくて大丈夫です。虫を全部いなくすることはできませんし、その必要もありません。
真夏の虫については、前に別の記事でまとめました。★今日は「苗が小さいあいだ」に絞ってお話しします。
症状①:葉に、丸い穴
犯人はウリハムシです
葉に、コンパスで描いたような★きれいな丸い穴が開いている。
これはほぼ間違いなく、ウリハムシです。オレンジ色の小さな甲虫で、体長は7mmくらい。
★食べ方に特徴があります。円を描くようにぐるっと回って、その内側を食べる。だから丸い穴が残ります。
★丸い穴を見たら、ウリハムシと思って構いません。
ウリ科なら、必ず来ます
狙われるのは、ウリ科の野菜です。
- きゅうり
- かぼちゃ
- ズッキーニ
- スイカ
- メロン
- ひょうたん
★このどれかを育てているなら、必ず来ます。
しかも★においで嗅ぎ分けてやってきます。ベランダで1株だけ育てていても、ちゃんと見つけて飛んできます。畑からずいぶん離れていても、です。
花も実も食べます
葉ばかり注目されますが、★ウリハムシは花や実も食べます。
葉のほうが好きなのか、たいていは葉を食べているのですが、実の表面をかじられると見た目が悪くなります。★きれいに穫りたい方は、対策する価値があります。
★症状②:日中しおれて、夜に元気
これがいちばん大事なサインです
畑を見ていて、1株だけ元気がない。
でも夕方にもう一度見たら、しゃんとしている。
★これは、根がやられているときの典型的なサインです。
なぜそうなるのか
理屈は単純です。
日中は気温が高く、葉から水がどんどん蒸発します。根が健康なら、その分を吸い上げて補えます。
でも★根が食われていると、吸い上げが追いつきません。だから昼にしおれます。
日が沈むと、蒸発が止まります。★減るほうが止まるので、少ない吸い上げでも足りるようになる。だから夜は元気に見えるんです。
★元気になったのではなく、需要が減っただけです。ここを勘違いすると「治った」と思って見逃します。
犯人はウリハムシの幼虫です
そして意外なのですが、★ウリハムシは成虫より幼虫のほうが危険です。
成虫は株元の土に卵を産みます。孵ったうじ虫のような幼虫が、★根と、根元の茎を食べます。
被害が出るのは★5月から10月。ちょうど夏野菜の時期とまるかぶりです。
ほかのサイン、2つ
しおれ以外にも、こういう症状が出ます。
★株元がグラグラする
まわりの株はしっかり立っているのに、その株だけ手で触るとぐらつく。★根と根元の茎が食われて、支えを失っています。
★葉が丸まって、下から枯れ上がる
水が上がらないので、下の葉から順に枯れていきます。
掘ってみると分かります
疑わしいときは、★株元の土を少し掘ってみてください。
根元の茎がボロボロ崩れて、穴や隙間が開いていることがあります。★その中に小さな白い幼虫がいます。
私が資料で見た畑では、ほんの数ミリの幼虫が何十匹も入っていました。あの小ささで、あれだけの株を枯らすのかと驚きました。
★プランターほど、被害が大きい
覚えておいてほしいことがあります。
★プランターや袋栽培のような、閉じた空間ほど被害が大きくなります。
畑なら、幼虫は土の中を移動できます。他にも根はたくさんある。でもプランターの中には、その株の根しかありません。★逃げ場も、分散もないんです。
ベランダで育てている方は、とくに気をつけてください。
ここまで来たら、植え直し
正直に書きます。
★根と根元の茎が食われてグラグラになった株は、回復しません。
水も養分も吸えないので、そのまま枯れます。★早めに見切って、新しい苗を植えたほうが結果的に早いです。
4月5月なら、まだ植え直しが間に合います。★だからこの時期に見つけることに意味があります。
症状③:朝、根元から倒れている
犯人はネキリムシ
昨日まで元気だった苗が、朝見たら根元でポキッと折れて倒れている。
★ネキリムシです。ヨトウガなどの幼虫で、夜のあいだに活動します。
名前のとおり、株元を噛み切ります。食べるためというより、切り倒して倒れた葉を食べるためのようです。
すぐ近くにいます
やられた株を見つけたら、★その株元の土を浅く掘ってみてください。
ネキリムシは遠くへ行きません。★たいてい半径10cmくらいの、浅いところに丸まって隠れています。日中は土の中でじっとしているので、朝のうちに探すと見つかります。
見つけたら取り除く。それだけで、その周辺の被害は止まります。
★冬の作業が効いてきます
前に、寒起こしの話をしました。
★冬に土を掘り返して塊のまま置いておくと、土の中で越冬していたネキリムシが表面に出て、凍死したり鳥に食べられたりします。
★春の被害の量は、冬にどれだけ掘ったかで変わります。今年間に合わなかった方は、来年の冬に思い出してください。
症状④:成長点に、黒い粒
アブラムシです
新芽のあたりに、黒や緑の小さな粒がびっしりついている。アブラムシです。
対策は前にくわしくお話ししました。★筆で払う → 水で流す → 油石けん水を10分。この3段階です。
★大事なのは、1回で終わりにしないこと。必ず取り残しがあるので、見るたびに落とします。
★アブラムシは病気を運びます
もうひとつ、忘れてはいけないことがあります。
★アブラムシはモザイク病というウイルスを運びます。
葉がまだらに黄色くなって、生育が止まる病気です。★ウイルスなので、治す方法はありません。見つけたら、その株ごと抜きます。
そして★作業に使ったハサミは、必ずアルコールで拭いてください。拭かずに次の株を切ると、自分で病気を配って回ることになります。
★無農薬の答えは「光」です
ウリハムシは、光の反射を嫌う
さて、ウリハムシの対策です。
農薬を使わないなら、いちばん確実なのがこれです。
★シルバーマルチを張ってください。
表面が銀色のマルチです。★日光を反射するので、ウリハムシが近寄れなくなります。
飛んでいる虫は、上下の感覚を光で判断しています。★下からも光が来ると、どちらが空か分からなくなって、そこに降りられないんです。
プランターなら100円ショップで
畑にマルチを張るほどではない、という方。
★100円ショップにシルバーのシートが売っています。プランターの土の上に敷くだけで、同じ効果があります。
★ついでに乾燥も防げます。夏の水やりが楽になるので、一石二鳥です。
★「小さいうちだけ効く」でちょうどいい
ひとつだけ注意点があります。
★株が茂ってくると、葉が光をさえぎって反射できなくなります。だんだん効かなくなる。
でも、これでいいんです。
★そのころには株が大きくなっていて、多少食べられてもびくともしません。
シルバーマルチは「苗が小さい時期だけ効く道具」です。そして★守りたいのも、まさにその時期だけ。噛み合っています。
ほかの手
- ★黄色い粘着シート … 飛んできた虫が貼りつきます
- ★お酢をうすめたスプレー … においを頼りに来る虫なので、においで返すという考え方です
どちらも農薬ではありません。組み合わせて使えます。
見つける習慣
この記事の要点
- ★虫は探すより、症状から逆に引くほうが早い
- ★苗が小さいあいだだけの話。株が大きくなれば気にしなくていい
- 葉4枚の苗が2枚食われると★光合成の能力が半分になる
- ★葉の丸い穴=ウリハムシ。円を描くように食べる
- ★ウリ科ならにおいを嗅ぎ分けて必ず来る。ベランダの1株にも来る
- ★花や実も食べる
- ★★日中しおれて夜元気=根がやられているサイン
- 理由は★夜は蒸発が止まって、少ない吸い上げでも足りるから。治ったのではない
- ★ウリハムシは成虫より幼虫が危険。根と根元の茎を食べる。被害は5月〜10月
- ほかのサイン=★株元がグラグラ/★葉が丸まって下から枯れ上がる
- ★プランターなど閉じた空間ほど被害が大きい
- ★グラグラまで来たら回復しない。早めに植え直す
- ★朝、根元から倒れていたらネキリムシ。★株元の浅いところに丸まっている
- ★冬の寒起こしをやっておくと、春の被害が減る
- ★成長点の黒い粒はアブラムシ。筆→水→油石けん10分
- ★アブラムシはモザイク病を運ぶ。★ハサミは株ごとに除菌する
- ★無農薬の答えはシルバーマルチ。虫は上下を光で判断しているので降りられなくなる
- ★プランターなら100円ショップのシルバーシートで足りる。乾燥も防げる
- ★茂ると効かなくなるが、そのころには株が大きいので問題ない
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは明日の朝、いちばん元気のない株を1つ選んで、株元をそっと掘ってみてください。それが虫を見つける、いちばん確実な方法です🐛
次回は、追肥の話。どの野菜に、いつ、どれだけ足すのかを1枚にまとめます🌱
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
防虫シルバーマルチ
光を反射して、アブラムシとウリハムシの向きを狂わせます。無農薬でいちばん効く「光」の対策です。
防虫ネット(1mm目)
苗が小さい4月から5月だけの勝負です。この時期さえかけておけば、あとは要りません。
アーチ支柱
ネットを浮かせるための骨です。葉に触れていると、その上から卵を産まれます。
不織布
ネットより軽く、そのままかけられます。遅霜と虫の両方を兼ねられます。


