マルチの下は気温プラス10℃です🥔 4月中旬に外してください
🗨️「小さい芋ばかりで、大きいのが穫れない」
🗨️「マルチって、いつまで張っておくの?」
🗨️「掘ったら、緑色の芋が出てきた」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
2月に植えたじゃがいもから、芽が出てきました。
ここから収穫まで、やることは3つだけです。芽かき、マルチを外すこと、そして土寄せ。
このうち、いちばん見落とされているのが真ん中です。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきます。
★黒マルチの下は、気温より5〜10℃高くなっています。
じゃがいもの生育適温は20〜25℃です。天気予報が20℃の日、マルチの下はもう30℃かもしれない。★だから、途中で外さないといけません☺️
①芽かき ── 減らすほど、大きくなる
全部残すと、こうなる
種芋を植えると、ひとつの芋から★何本も芽が出てきます。
たくさん出ると、うれしくなりますよね。全部育てたら、その分たくさん穫れそうな気がします。
逆です。
★芽をたくさん残すと、小さいじゃがいもがたくさんできるだけです。
種芋が持っている栄養と、根が吸える養分は決まっています。それを4本で分けるか、10本で分けるかの違いです。分ける相手が多いほど、1本あたりの取り分は減ります。
2〜3本に絞る
私は、勢いのある★2〜3本を残しています。
見分け方は簡単です。太くて、緑が濃くて、しっかり立っているもの。細くて色の薄いものは、そのまま置いても大きくなりません。
抜き方 ── ★親芋を傷つけない
やり方は2つあります。
慣れている人は、★手で茎を抜きます。株元を片手で押さえて、抜きたい芽をつまんで、横に倒すように引く。ぐらつかせなければ、すっと抜けます。
初心者の方は、★ハサミで切って構いません。私も最初の年はハサミでした。
どちらの場合も、★なるべく下のほうから作業してください。そして★下にある親芋(種芋)を傷つけないこと。ここに傷が入ると、そこから腐ります。
★★ハサミは、必ず除菌する
ここが、いちばん大事です。
じゃがいもには、★モザイク病という厄介な病気があります。葉がまだらに黄色くなって、生育が止まります。
そして重要なのは、★これがカビではなく、ウイルスだということです。
カビの病気なら、風通しをよくすれば防げます。でもウイルスは違います。★人間が運びます。
病気の株を切ったハサミで、次の株を切る。それだけで移ります。人間が媒介者になるわけです。
★ハサミは、株ごとにアルコールで拭いてください。
市販の消毒用アルコールで十分です。私はスプレーとキッチンペーパーを畑に持って行っています。ひと株ごとにシュッと吹いて拭く。数秒の作業です。
これをやらないと、健康な株に自分で病気を配って回ることになります。
アブラムシにも気をつける
もうひとつ、モザイク病を運ぶものがあります。★アブラムシです。
じゃがいもは、もともとアブラムシがつきやすい野菜ではありません。でも★ウイルスを運ぶという一点で、無視できません。
見つけたら落としてください。前にそら豆の話でお伝えした、筆で払って水で流す方法がそのまま使えます。
★追肥はしない
芋が小さいと、肥料をやりたくなります。
やらないでください。理由は2つあります。
- ★追肥をしても、急激な改善は期待できない
- ★有機栽培では、病気のリスクにつながる
じゃがいもは、もともとやせた土でよく穫れる野菜です。前にお話ししたとおり、★植えるときに肥料も石灰も入れていません。その延長で、途中でも入れません。
②マルチの扱い ── 張り方と、外し方
張るときは、地面に密着させる
黒マルチを張るときのコツがあります。
★土の表面に、ぴったり密着させて張ってください。
ふわっと浮かせて張ると、あとで困ります。密着させておくと、★芽が出てきたときにマルチが膨らんで、位置がはっきり分かるんです。
膨らんでから、穴を開ける
芽が伸びてくると、マルチが持ち上がって出っ張ってきます。★それを見てから、穴を開けます。
開けるのは、★小さなナイフかカッター、または指です。
★クワは使わないでください。マルチごと芽を切ってしまいます。私はこれで、一度に3本だめにしたことがあります。
出っ張った真上を、十字に小さく切る。そこから指で広げてやると、芽が自分で出てきます。
1〜2か月は、マルチで保温する
穴を開けたら、そのまま1〜2か月育てます。
2月から3月は、まだ寒い日が続きます。★マルチで地温を確保しておくと、生育がはっきり早まります。
ここまでは、マルチは味方です。
★★問題は、後半のマルチ
じゃがいもの生育適温は20〜25℃
ここから本題です。
じゃがいもが元気に育つ温度は、★20〜25℃です。
そして、★25℃を超えて30℃、35℃となってくると、生育が悪くなります。高温が続くと株そのものが弱って、病気にもかかりやすくなります。
★マルチの下は、気温より5〜10℃高い
ここが見落とされがちです。
黒い保温マルチは、★最低でも気温プラス5℃。気象条件によっては、★プラス8〜10℃になります。
つまり、こういうことが起きます。
- 天気予報「今日の最高気温は20℃」
- でもマルチの下は、25〜30℃
- じゃがいもの適温は、とっくに超えている
★人が肌で感じている温度と、根元の温度は違います。
春先は「まだ寒いな」と思っている日でも、黒いビニールの下は別世界になっています。
★4月中旬に外す
だから、★途中で外さないといけません。
目安は★4月中旬です。
過去の気温データを見ると、面白いことが分かります。★4月の中旬に一度、最高気温が25℃近くまで上がる。そして中旬から月末にかけて、一度また下がる。
この最初の山が来る前に外しておくと、ちょうどいいわけです。
外したあと、寒が戻ったら
外したあとで、極端に冷え込む日が来ることがあります。
そのときは、こうしてください。
- ★防虫ネットをかけて保温する
- ★株元にわらを敷く
どちらも、マルチほどは温度を上げません。★上げすぎない保温がちょうどいい時期になっている、ということです。
③土寄せ ── 遠くの土を使う
うねは「広めで低く」作っておく
土寄せをする前提なら、植えるときのうねの形が変わります。
★広めで、低く作ります。
高いかまぼこ型のうねにしてしまうと、あとで寄せる土がありません。低く作って、あとから足していく。
そして★うねの両側の土も、やわらかく耕しておいてください。これが後で寄せる土になります。かたいままだと、寄せられません。
手順
マルチを外したら、土寄せをします。
- うねの★外側から、株の中心に向かって寄せる
- ★両側から寄せる
- クワかシャベルを使う
★近くの土を使ってはいけない
ここが大事なところです。
★株のすぐそばの土を寄せると、芋や根を傷めます。
じゃがいもは、株の周りの浅いところに芋をつけます。そこにクワを入れると、育っている芋に直接刃が当たります。
だから★遠めの土を使う。うねを広く作っておく理由は、これです。
土寄せの目的は2つ
なぜ土を寄せるのか。実は2つあります。
★1. 地温の上昇を防ぐ
これが第一の目的です。土の層が厚くなるほど、地面の下は温度が変わりにくくなります。マルチを外すのと同じ理由で、★根元を涼しく保つためです。
★2. 芋の緑化を防ぐ
こちらは副次的な効果ですが、大事です。
じゃがいもは育つと、土の表面近くまで芋が出てきます。★日に当たると、緑色になります。
緑色になった部分には、★ソラニンという毒素ができます。芽にも同じものが含まれていて、これが「じゃがいもの芽は取る」と言われる理由です。
★土をかぶせておけば、光が当たりません。確実に防げます。
浅く植えた人は、とくに注意
種芋を浅く植えた場合、芋が土の外へ出やすくなります。
見回っていて★芋の頭が見えていたら、そこだけでも土をかぶせてください。わらを敷くだけでも効きます。
緑になった芋は、その部分を厚くむけば食べられますが、正直もったいないです。★見つけたときに土をかける、これだけで防げます。
3月から6月までの流れ
この記事の要点
- ★芽を全部残すと、小さい芋がたくさんできるだけ。★2〜3本に絞る
- 太くて緑が濃く、しっかり立っている芽を残す
- 抜き方は手でもハサミでもよい。★なるべく下から、親芋を傷つけない
- ★★ハサミは株ごとにアルコールで除菌する
- 理由=★モザイク病はカビではなくウイルス。★人間がハサミで運んでしまう
- ★アブラムシもモザイク病を運ぶ。じゃがいもにつきにくくても油断しない
- ★追肥はしない。改善しないうえ、有機では病気のリスクになる
- マルチは★地面に密着させて張る(芽が出ると膨らんで分かる)
- 穴あけは★小さなナイフ・カッターか指で。★クワは芽を切る
- ★じゃがいもの生育適温は20〜25℃。30℃を超えると生育が落ちる
- ★★黒マルチの下は気温+5℃、条件によっては+8〜10℃
- ★マルチを外す目安は4月中旬(そのころ最高気温が25℃近くまで上がる)
- 外したあと冷えたら★防虫ネットか、株元にわら
- うねは★広めで低く。両側の土もやわらかく耕しておく
- 土寄せは★外側から両側から中心へ。★近くの土は芋と根を傷めるので遠めの土を
- 土寄せの目的=★地温の上昇を防ぐ(第一)と★芋の緑化を防ぐ(副次)
- 緑化した部分には★ソラニンという毒素ができる
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずはカレンダーの4月中旬に「マルチを外す」とだけ書いてください。この1行があるかないかで、6月の収穫が変わります🥔
次回は、苗づくりの続きです。芽が出たあと、ひょろひょろにさせないためのコツをお話しします🌱
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
収穫ハサミ
芽かきに使います。慣れれば手で抜けますが、初心者はハサミで構いません。ただし株ごとにアルコールで除菌してください。モザイク病はカビではなくウイルスなので、ハサミが次の株へ運んでしまいます。
穴あき黒マルチ
地面に密着させて張ってください。芽が出るとマルチが膨らんで位置が分かります。穴の間隔は15cmなので、じゃがいもの株間30cmに合わせて1つ飛ばしで。ただし4月中旬には外してください。下は気温プラス5〜10℃です。
敷きわら
マルチを外したあとの保温と、芋の緑化防止に使います。土から頭を出した芋が日に当たると緑色になり、ソラニンという毒素ができます。わらをかけておけば光が当たりません。マルチほど温度を上げないのが、この時期にはちょうどいい。
防虫ネット
4月中旬にマルチを外したあと、寒が戻ったときの保温用です。マルチほど温度を上げないので、上げすぎない保温がちょうどよくなる時期に向いています。アブラムシ対策にもなります。


