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いんげんの育て方|つるあり・つるなしの選び方、まき時、ネット張り、追肥、若どりで長く収穫するこつ

いんげんの育て方|つるあり・つるなしの選び方、まき時、ネット張り、追肥、若どりで長く収穫するこつ

この記事で分かること

いんげんは、育てやすく、たくさん穫れる、家庭菜園で人気の野菜です。ゆでても、炒めても、ごま和えにしてもおいしく、お弁当の彩りにも重宝します。「三度豆」と呼ばれることもあるように、時期をずらしてまけば、1年に何度か収穫を楽しめる野菜でもあります。

一方で、「花は咲くのに実がつかない」「つるが絡まって手がつけられなくなった」「芽が出ない」「さやがかたくなってしまった」という声もよく聞きます。この記事では、いんげんの育て方を、品種選びからタネまき、ネット張り、追肥、収穫、よくある失敗まで、順番に書いていきます。

早見:いんげんの基本

時期の目安(一般的な地域)

数字の目安

大事なこと

種類と1年の流れ

いんげんという野菜

さやを食べるいんげん、豆を食べるいんげん

ふだん野菜として食べている「さやいんげん」は、豆が育ちきる前の若いさやを食べるものです。一方、同じいんげんの仲間でも、さやの中の豆を育てきって、乾いた豆として収穫するものもあります。金時豆、うずら豆、大福豆、花豆などがそうで、煮豆や甘納豆の材料になります。

さやを食べるものと、豆を食べるものの違いは、主に収穫の時期の違いです。この記事では、さやを食べるさやいんげんを中心に書いていきます。

つるありとつるなし

「手軽さ」を選ぶならつるなし、「たくさん長く穫りたい」ならつるあり、と考えて選びます。ベランダのプランターや、狭い場所で育てるなら、つるなしが向いています。

暑さが苦手

いんげんは、もともと涼しい気候を好む野菜です。乾いた豆として育てる品種の多くが、北海道など涼しい地域でたくさん作られているのも、そのためです。気温が30℃を超えるような暑い時期は、花が咲いても実が入りにくくなり、花が落ちてしまうことも増えます。

だから、いんげんは、本格的な暑さが来る前に収穫できるよう、春のうちに早めにまくのが基本です。

品種の選び方

初めてなら、つるなし

支柱やネットを用意する必要がなく、管理が楽なので、初めてならつるなしがおすすめです。まいてから2か月ほどで収穫でき、短い期間で結果が出るのも楽しいところです。

たくさん穫りたいなら、つるあり

つるありは、ネットを張る手間はかかりますが、つるを伸ばしながら次々に花を咲かせるので、収穫できる期間が長く、量も多くなります。

さやの形も選べる

いんげんには、細長い丸いさやのもの、平たく幅の広いさやのもの(平さやいんげん)などがあります。食べ方の好みで選んでみてください。

安いタネでも育つ

いんげんのタネは、園芸店のほか、100円ショップなどでも少量で売られています。家庭菜園で数株育てるなら、少量のタネで十分です。品種名と、まく時期、収穫までの日数が袋に書かれているかを確かめて選びます。

タネは新しいものを

いんげんのタネは、寿命が比較的短く、古くなると芽が出にくくなります。去年やおととしのタネは使わず、その年に買ったタネを、その年のうちに使いきるようにします。余ったタネは、知り合いと分けあうのもよい方法です。

植える場所と土

酸性の土に弱い

いんげんは、酸性の土に弱い野菜です。土が酸っぱいと、根の育ちが悪くなります。タネをまく2週間ほど前までに、石灰を入れて土の酸っぱさを整えておきます。

連作に弱い

同じ場所に、いんげんなど豆の仲間を続けて植えると、育ちが悪くなりやすくなります。いんげんを植えた場所には、3年ほどあけてから、また植えるようにします。

湿気に弱い

水はけの悪い場所では、根が傷みやすく、病気も出やすくなります。水はけのよい場所を選ぶか、うねを高めにして植えます。

肥料は控えめに

豆の仲間は、根に住む菌(根粒菌)の力で、空気中の窒素を養分にすることができます。そのため、肥料、特に窒素はあまり要りません。元肥は、ほかの野菜より控えめにします。

ただ、いんげんは育つのが早く、根粒菌のはたらきだけでは養分が追いつかないこともあります。元肥を控えめにして、花が咲いたころに追肥で補う、という考え方がよく取られます。

植える前の準備の流れ

1.タネまきの3週間ほど前:植える場所を決める。前の3年ほどに豆の仲間を植えていないか確かめる

2.2週間ほど前:石灰をまいて耕す。控えめの堆肥や有機の肥料も入れる

3.1週間ほど前:うねを作り、マルチを張る。つるありは支柱とネットの材料をそろえる

4.タネまき当日:不織布を用意しておき、まいたらすぐかける

植えつけの準備がととのってからタネや苗を買うと、慌てずにすみます。

タネまき

畑に直接まく

1.株間30cmほどで、深さ2cmほどの穴をあけます。

2.1つの穴に、タネを3〜4粒まきます。いんげんのタネは細長いので、横に寝かせて置きます。

3.まわりの土を寄せて穴を埋め、手で軽く押さえます。

4.たっぷり水をやります。

5.不織布をかけて、鳥にタネや芽を食べられないようにします。

市販のタネには、カビや病気を防ぐ薬で色がついているものがあります。素手でさわったら手を洗います。

ポットで苗を育てる

鳥の被害が多い場所や、早めに育てはじめたい場合は、ポットでまいて苗を育ててから植える方法もあります。

1.9cmほどのポットに培養土を入れ、タネを2〜3粒、横に寝かせて置き、1cmほど土をかぶせます。

2.たっぷり水をやります。

3.5〜6月の暖かい時期なら、保温は要りません。土が乾かないように水やりします。

4.1週間ほどで芽が出ます。

5.本葉が出はじめたころ、畑に植えつけます。

芽が出ないとき

苗を買って植える場合

園芸店で、いんげんの苗が売られていることもあります。

間引き

本葉が3〜4枚になったころ、1つの穴から2本を残し、ほかは間引きます。根が絡んでいることがあるので、引き抜かず、はさみで根元から切ると、残す株の根を傷めません。

土寄せ

タネまきが浅かったり、間引きで土が持ち上がったりして、根が見えている株は、株元に土を寄せて安定させます。いんげんは、根が乾いたり、地表に出たりすると育ちが悪くなります。

まき方とネット張り

まいたあとの水やり

いんげんのタネは、水を吸いすぎると腐りやすくなります。まいたときにたっぷり水をやったら、芽が出るまでは、土の表面が乾いたときに軽く水をやる程度にします。毎日たっぷりやり続けると、タネが傷むことがあります。不織布をかけておくと、土の乾きすぎも防げます。

芽が出て双葉が開いたら、不織布は外します。そのままかけておくと、苗がひょろひょろと伸びてしまいます。

支柱とネット(つるありの場合)

芽が出たら、すぐに準備

つるありいんげんは、芽が出て本葉が育つと、すぐにつるが伸びはじめます。つるが伸びる前に、支柱とネットを用意しておきます。

ネットの張り方の例

1.2mほどの支柱を、うねの両側に立て、上で交差させて組みます(合掌式)。

2.交差したところに横の支柱を渡して、ひもで固定します。

3.きゅうり用のネットなどを、支柱にかけて張ります。

4.ネットの端を、クリップやひもで支柱に留めます。

支柱の立て方には、まっすぐ立てた支柱にネットを張る方法など、いくつかのやり方があります。風で倒れないよう、支柱は深めに差しこみます。

誘引する

伸びてきたつるは、ネットに絡ませます。つるが自然にネットに巻きつくまでは、ひもで軽く支柱やネットに留めてやります。

誘引をせずに放っておくと、つるが地面をはって四方八方に広がり、絡まり合って、手がつけられなくなります。そうなると、風通しが悪くなって病気が広がりやすくなります。つるが伸びはじめたら、こまめにネットへ誘導します。

ネットの高さと向き

つるありいんげんのネットは、2mほどの高さがあると、つるを十分に伸ばせます。手の届く高さを超えると収穫しにくくなるので、高すぎる場合は、つるの先を止める(摘む)か、ネットの上で横に這わせます。

うねの向きは、できれば南北にすると、ネットの両側に日が当たりやすくなります。東西のうねで、北側に日が当たりにくい場合は、ネットの南側にいんげん、北側には日陰でも育つ野菜を植える、という工夫もあります。

つるなしは支柱が要らない

つるなしいんげんは、草丈が低いので、基本的に支柱やネットは要りません。風の強い場所では、株元に土を寄せて、倒れないようにします。

つるの先を止める

つるありいんげんのつるがネットの上まで届いたら、先を摘んで止めると、下のほうの枝に養分が回り、脇から伸びるつるにも花がつきやすくなります。ネットの上で絡まり合って、風通しが悪くなるのも防げます。

追肥と水やり

花が咲いたら追肥

花が咲きはじめたころに、1回目の追肥をします。いんげんは育つのが早く、花が咲いてさやがつくころには、養分がたくさん必要になります。

水やり

いんげんは、湿気に弱い一方で、花が咲いてさやが育つ時期に土が乾ききると、花が落ちたり、さやが曲がったりします。

収穫

収穫の手順

1.朝の涼しい時間に、収穫ばさみと、収穫物を入れるかごを持っていく

2.株の下のほうから順に、葉をかき分けてさやを探す。葉と同じ色なので、見落としやすい

3.穫りごろのさやを、付け根からはさみで切る

4.大きくなりすぎたさやも、見つけたら穫っておく(株を疲れさせないため)

5.つるの先や花を傷めないよう、つるを強く引っ張らない

若いうちに穫る

さやいんげんは、さやが若く、中の豆がまだ目立たないうちが穫りどきです。花が咲いてから10〜15日ほどで、さやが穫りごろの長さになります。

穫るほど、長く穫れる

さやを穫り遅れて、中の豆が育ちはじめると、株は豆を育てることに力を使い、新しい花をつける力が弱まります。若いうちにこまめに収穫するほど、新しい花が次々に咲いて、長く収穫が続きます。収穫が始まったら、2〜3日に1回は見回って、穫りどきのさやを穫ります。

乾いた豆として穫る場合

金時豆などの豆として育てる品種は、さやが黄色く枯れて、中の豆がかたく乾いてから収穫します。さやを食べるものより、収穫まで長くかかります。暑い時期をはさむと実が入りにくいので、早めにまくことが特に大切です。

追肥と収穫と虫

梅雨どきの注意

いんげんの花が咲いて収穫が始まるころは、ちょうど梅雨の時期と重なります。

反対に、梅雨に入っていない地域や、マルチをしていない畑では、さやがつく時期に土が乾きすぎることもあります。株元の土を指で少し掘って、乾いていれば水をやります。

夏から秋どりのいんげん

6月下旬まきで、秋に穫る

いんげんは、春にまくだけでなく、夏にまいて秋に収穫することもできます。たとえば、まいてから65日ほどで収穫できる品種を6月下旬にまくと、暑さが落ちつく9月から10月ごろに収穫できます。春のいんげんが暑さで実をつけなくなるころに、新しい株で秋の収穫をねらう、という考え方です。

暑さをやわらげる工夫

夏まきの苗は、強い日差しと暑さの中で育つことになります。

きゅうりのネットを引きつぐ

夏に終わりを迎えるきゅうりやかぼちゃの株元の近くに、つるありいんげんのタネをまいておき、きゅうりが枯れてきたら、その支柱とネットをいんげんに使う、という方法もあります。支柱やネットを張り直す手間がはぶけて、畑を続けて使えます。ただし、同じ場所にうりの仲間の病気や虫が残っていないかは、気をつけて見ておきます。

乾いた豆として育てる

金時豆、大福豆、花豆など

煮豆にする金時豆や大福豆、花豆なども、いんげんの仲間です。乾物として売られている豆をまいて育てることもできます(すべての豆が芽を出すとは限りません)。

早まきが大事

乾いた豆として収穫するには、さやが枯れて豆が育ちきるまで、まいてから3か月ほどかかります。真夏の暑さの中で花が咲くと実が入りにくくなるので、梅雨明けまでに収穫できるよう、3月中旬から下旬の早い時期にまくのが大切です。

肥料はほとんど要らない

ほかの野菜を育ててきた土なら、肥料を入れずに始められます。土がやせていて心配な場合は、株のまわりに少量の有機の肥料と、草木灰を少しまく程度にします。

収穫と乾燥

さやが黄色から茶色に枯れて、振ると中で豆がからからと鳴るくらいになったら収穫します。雨に当てないよう、晴れた日に株ごと抜くか、さやを摘み取って、風通しのよい場所でさらに乾かしてから、豆を取り出します。

片づけ

収穫が終わったら

次に植える野菜

いんげんのあとの土には、根粒菌のはたらきで、窒素が少し残っていることがあります。次は、葉物など、豆の仲間以外の野菜を植えます。

虫と病気

見回りのポイント

アブラムシ

芽が出たばかりの苗や、つるの先の新芽に、アブラムシがつくことがあります。新芽はとても細く折れやすいので、手でつぶそうとして先を折らないよう、刷毛で払うか、水で洗い流します。

ナメクジ、鳥

まいたばかりのタネや、芽が出たばかりの苗は、鳥やナメクジに食べられやすい時期です。不織布をかけて守り、芽が出たころは、夜にナメクジがいないか見回ります。

カメムシ

さやがつくころから、カメムシがさやの汁を吸うことがあります。吸われたさやは、まだらに変色したり、曲がったりします。朝夕に株をゆすって、落ちたカメムシを取ります。

バッタ

若い葉を、バッタに食べられることがあります。小さいうちに見つけたら取ります。

ハダニ

暑く乾いた時期に、葉の裏に小さなダニがついて汁を吸い、葉の表に白っぽいかすれたような点が広がることがあります。葉の裏に水をかけると、数を減らせます。乾燥が続くときは、葉の裏までしっかり見ます。

病気

湿気が多く、風通しが悪いと、葉や茎に病気が出やすくなります。

いっしょに植えるとよい野菜

時期をずらしてまく

いんげんは、まいてから収穫までが比較的早い野菜です。2〜3週間ずつ時期をずらして何回かに分けてまくと、収穫の時期が重ならず、長い期間、穫れたてのいんげんを楽しめます。一度にたくさん穫れすぎて食べきれない、ということも防げます。

つるなしは混植しやすい

つるなしいんげんは、草丈が低く、ほかの野菜の間にも植えやすい野菜です。限られた場所を有効に使うために、ほかの野菜といっしょに植える(混植する)方法もあります。なすやさつまいも、とうもろこしなどとの組み合わせがよく紹介されます。

つるありととうもろこし

つるありいんげんを、とうもろこしの株元にまいて、とうもろこしを支柱代わりにしてつるを絡ませる、という昔ながらの組み合わせもあります。ただし、いんげんのつるがとうもろこしを覆いすぎないよう、まく時期をずらすなどの工夫が必要です。

なす、ピーマンとの組み合わせ

なすやピーマンの株の間に、つるなしいんげんを植えると、いんげんの根にすむ菌が窒素を取りこみ、まわりの土を少しずつ豊かにする、という考え方があります。また、地面をおおう葉が、土の乾きすぎを防ぐ役割もします。ただし、株と株の間が狭すぎると、互いに日当たりや風通しが悪くなるので、間隔に余裕をもたせて植えます。

プランターで育てる

つるなしが向いている

プランターで育てるなら、つるなしいんげんが向いています。

季節ごとにやること(一般的な地域の目安)

いんげんに似た豆

十六ささげ

十六ささげは、いんげんとは別の豆の仲間ですが、細長いさやを食べる点は似ていて、味も近いものです。皮が薄く、やわらかい食感を好む人もいます。ささげは暑さに強く、真夏でもよく育つので、暑い地域で夏にさやを食べる豆を育てたい場合は、ささげを選ぶのも1つの方法です。

説明が分かれるところ

肥料は要るか

豆の仲間だから肥料は要らない、という考え方と、いんげんは育つのが早く、花が咲くころには追肥が必要、という考え方があります。元肥は控えめにして、花が咲いたころの株の様子を見て追肥する、というのが多くの説明に共通するところです。新しく耕したばかりの畑など、根粒菌が少ない土では、葉の色が淡くなりやすいので、追肥で補います。

前の作付けのあとなら、肥料は要らないか

前にほかの野菜を育てていた場所なら、元肥も追肥も要らない、順調に育っていれば追肥しなくてよい、という考え方もあります。いんげんは、肥料、特に窒素が多すぎると、つるや葉ばかり茂って、さやがつきにくくなる「つるぼけ」になりやすいからです。

一方で、花が咲くころに追肥をする、という説明も多くあります。葉の色が全体に黄緑っぽく、育ちが悪い場合は追肥を考え、葉の色が濃く、つるが勢いよく伸びている場合は追肥を控える、と、株の様子で決めるのが安心です。

夏まきはできるか

暑さが苦手なので、夏まきはむずかしい、という考え方がある一方、7〜8月にまいて、暑さの落ちつく秋に花を咲かせれば、秋に収穫できる、という考え方もあります。つるありは暑さに弱いので、夏は避けたほうがよいという意見もあります。地域の気候に合わせ、花の時期が真夏に重ならないように組み立ててください。

直まきか、ポットまきか

畑に直接まくのが一般的ですが、鳥の被害が多い場所や、寒さが残る時期に早めに始めたい場合は、ポットで苗を育てるのも1つの方法です。

よくある失敗

花は咲くのに、さやがつかない

暑さ(30℃を超える)、水不足、肥料(窒素)の効きすぎ、などが考えられます。暑さの前に収穫できるよう早めにまく、花の時期は乾かしすぎない、肥料を入れすぎない、を見直します。

つるが絡まって、手がつけられなくなった

つるが伸びはじめたら、すぐにネットへ誘引します。地面をはわせないようにします。

さやがかたく、筋っぽい

穫り遅れです。豆のふくらみが目立つ前に穫ります。

芽が出なかった

寒すぎる、タネが古い、水が多すぎる、深すぎる、鳥やナメクジ、などを見直します。

同じ場所に毎年植えた

連作で育ちが悪くなりやすくなります。3年ほどあけます。

よくある質問

葉の色が黄緑っぽく、育ちが悪いです

新しく耕したばかりの畑など、豆の仲間をしばらく育てていない土では、根粒菌が少なく、窒素が足りなくなって、葉の色が淡くなることがあります。その場合は、株元から少し離して少量の肥料を追肥します。酸性の土で育ちが悪くなっていることもあるので、次からは石灰で土を整えておきます。

ベランダで、つるありを育てられますか

日当たりのよいベランダなら、深めの大きなプランターに支柱を立て、ネットやひもでつるを誘引すれば、つるありも育てられます。ただし、つるが2mほどに伸びるので、手すりより上に伸びて、風であおられることがあります。支柱をしっかり固定し、高さを確かめてから育ててください。

花が落ちるのはなぜですか

いんげんの花が落ちる原因には、暑さ、水不足、肥料の効きすぎ、日当たりの悪さなどがあります。株が多くの花をつけて、すべてを実にできずに自分で落とすこともあります。真夏の暑さで花が落ちる場合は、涼しくなると、また実がつきはじめることがあります。

さやいんげんと、ささげは同じですか

ささげは、いんげんとは別の豆の仲間です。さやを食べる点は似ていますが、ささげは暑さに強く、夏でもよく育ちます。暑い地域で夏にさやを食べる豆を育てたいなら、ささげを選ぶのも1つの方法です。

1株からどのくらい穫れますか

品種や育て方によって違いますが、つるありのほうが、つるなしより収穫できる期間が長く、量も多くなります。こまめに若いさやを穫ることで、収穫の量は増えます。

支柱の代わりに、何を使えますか

市販の園芸ネットのほか、ひもを上下に張ってつるを絡ませる方法もあります。夏の終わりに片づけるきゅうりやゴーヤのネットを、そのまま使う方法もあります。つるは2mほど伸び、実がつくと重くなるので、支柱はしっかり固定します。

さやが曲がってしまいます

さやが曲がる原因には、花の時期の水不足、肥料切れ、カメムシに吸われた、などがあります。株の様子と、まわりの虫を確かめてください。曲がったさやも、食べるのに問題はありません。

いんげんの葉が、まだらに黄色くなりました

葉に濃い緑と薄い緑のまだら模様が出て、新しい葉がちぢれる場合は、アブラムシがうつすウイルスの病気のことがあります。治す方法はないので、ほかの株にうつさないよう、早めに抜いて畑の外へ持ち出します。苗のうちからアブラムシを防ぐことが予防になります。

収穫したいんげんは、どう保存しますか

乾かないように袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に入れ、早めに食べます。たくさん穫れたときは、さっとゆでてから冷凍しておくと便利です。

いんげんのあとに、何を植えればいいですか

豆の仲間のあとは、根粒菌のはたらきで土に窒素が少し残っていることがあります。葉物など、豆の仲間以外の野菜を植えます。

いんげんを一度にたくさん育てる必要はありますか

家族の人数にもよりますが、いんげんは次々に穫れるので、数株でも十分な量が穫れることがあります。つるなしなら、何回かに分けて少しずつまくほうが、穫れすぎて困ることがありません。

学ぶ:いんげんのしくみ🔬

なぜ、暑いと実が入りにくいのか

いんげんの花が実になるには、花粉が雌しべについて受粉し、そこから種子が育っていく必要があります。気温が高すぎると、花粉がうまくはたらかなくなったり、受粉しても実が育たずに花が落ちたりします。いんげんが暑さに弱いと言われるのは、主にこの「花から実へ」の段階が暑さに弱いからです。

なぜ、タネを横に寝かせてまくのか

いんげんのタネは、平たい側のまん中あたりに、芽と根が出てくる「へそ」があります。横に寝かせて置くと、根は下へ、芽は上へ、それぞれ自然な向きで伸びやすくなります。いんげんの芽は、双葉の部分を持ち上げながら土から出てくるので、深くまきすぎると土を押し上げきれず、芽が出にくくなります。2cmほどの浅めにまくのはそのためです。

なぜ、酸性の土に弱いのか

豆の仲間の根には、根粒菌という菌がすんでいて、空気中の窒素を植物が使える形に変えてくれます。この根粒菌は、酸性の強い土では元気にはたらけません。土が酸性に傾いていると、根粒菌の助けが得られず、いんげんの育ちも悪くなります。石灰で土を整えることは、根粒菌がはたらきやすい環境を作ることでもあるのです。

なぜ、こまめに穫ると長く穫れるのか

植物は、子孫を残すために花を咲かせ、実の中の種を育てます。さやを穫らずに置いておくと、中の豆が育ち、株は「種を残せた」とばかりに、新しい花を咲かせる力を弱めていきます。若いさやを次々に穫ると、株は「まだ種を残せていない」と、花を咲かせ続けます。こまめに穫るほど長く収穫が続くのは、このためです。

なぜ、つるは巻きつくのか

つるありいんげんのつるの先は、ゆっくりと円を描くように回りながら伸び、何かにふれると、それに巻きついていきます。こうして、まわりのものを支えにして、より高いところへ葉を広げ、日の光をたくさん受けようとしているのです。ネットに誘引してやると、つるは自分から巻きついて、上へ上へと伸びていきます。

まとめ

ここまで読んでくださって、ありがとうございます!今年のいんげんがうまくいかなかった方も、来年の参考にしていただけたらうれしいです。

いんげんの育て方のポイントを、もう一度まとめておきます。

いんげんは、ちょっとしたこつを押さえれば、次々に実をつけてくれる、育てがいのある野菜です。暑さの前に収穫できるように時期を組み立てること、肥料を入れすぎないこと、そして若いうちにこまめに穫ること。この3つを覚えておけば、たくさんの収穫が楽しめます。まずは春に、つるなしいんげんのタネを、1つの穴に3〜4粒、まいてみてください🫘

いんげんを育てるときに使うもの

きゅうりネット

つるありいんげんの誘引に。2mほどの支柱に張って、伸びてきたつるを絡ませます。

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支柱

合掌式に組んでネットを張ります。実がつくと重くなるので、深めに差してしっかり固定します。

不織布

タネをまいたらすぐかけて、鳥にタネや芽を食べられないようにします。芽が出たら外します。