野菜の保存方法まとめ|温度で3つに分ける・冷蔵庫NGの野菜・土に埋める保存
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
📖 この記事の目次
この記事で分かること
- 野菜の保存は「どのくらいの温度が合うか」で、大きく3つに分けると覚えやすくなります。
- さつまいも・生姜は13℃前後の暖かめ、里芋とかぼちゃは中くらい、大根や人参は低めが合います。
- さつまいも・生姜・里芋は、寒さに弱い野菜です。冷蔵庫に入れると、かえって傷みやすくなります。
- 大根・人参・ネギは、畑の土の中に埋めて保存する方法があります。
- 玉ねぎ・にんにくは、まず乾かすこと。ビニール袋に入れっぱなしにすると蒸れて腐ります。
- どの野菜も、傷・虫食い・折れたものは保存用に混ぜないのが基本です。
家庭菜園をしていると、ある日いっせいに穫れすぎて「これ、どうしよう…」となりませんか。
さつまいもを段ボールいっぱい掘ったのに、春を待たずにほとんど腐らせてしまった。大根を冷蔵庫に入れたら、すぐしなびてしまった。保存って、地味だけど失敗するとほんまに悲しいんですよね💦
でも安心してください。野菜にはそれぞれ「ちょうどいい温度」があって、そこさえ押さえれば、ぐっと長持ちさせられます。この記事では、野菜ごとの保存方法を、理由と一緒にまとめました。
早見:野菜ごとの保存温度と、冷蔵庫に入れてよいか
温度で3つに分ける
ここに並べた温度は、それぞれの野菜について語られている目安を並べたものです。同じ野菜でも説明によって幅があるので、「このくらいが合う」という目安として見てください。
低めが合う野菜
- 大根:0〜5℃くらい。乾燥させないことが大事。
- 人参(冬):冷蔵庫や、乾燥を防ぐ袋で保存。
- じゃがいも:食べる芋と、種にする芋で保存の仕方が変わります(あとでくわしく)。
中くらいが合う野菜
- 里芋:7〜10℃くらい(湿度85〜90%)。説明によっては6〜8℃という値もあります。
- かぼちゃ:10〜15℃くらい。雨の当たらない、涼しい日陰。
暖かめが合う野菜
- さつまいも:13〜16℃くらい(湿度90〜95%)。
- 生姜:13〜16℃くらい(湿度90%以上)。
冷蔵庫に入れてよいか
入れないほうがいいもの
- さつまいも:冷蔵庫は寒すぎて、傷みやすくなります。
- 生姜、里芋:寒さに弱い野菜です。長く置きたいなら、冷蔵庫以外の暖かめの場所へ。
少量なら冷蔵庫でもよいもの
- 大根:少しなら野菜室で。
- 人参:冷蔵庫で保存する方法があります。
- にんにく:1個ずつ新聞紙で包んで冷蔵、または1片ずつ分けて冷凍する方法があります。
- 白菜:小さくなってきたら、ラップで包んで冷蔵庫へ。
季節ごとに、保存の出番が来る野菜
- 初夏(5〜7月):玉ねぎ、にんにく、春に育てたじゃがいも。まず乾かすのが勝負です。
- 秋(9〜11月):さつまいも、里芋、生姜、かぼちゃ。寒さに弱いものが多いので、冬に向けて置き場所を考えます。
- 冬(12〜2月):大根、人参、白菜、ネギ、秋に育てたじゃがいも。寒さに強いので、畑や土の中を冷蔵庫がわりに使えます。
収穫の時期に合わせて、「次はどの野菜の保存の準備が要るか」を先に知っておくと、段ボールやもみ殻を慌てて探さなくてすみますよ。
この早見の使い方
数字がたくさん並ぶと、なんか急に身構えますよね。でも、家で温度計を見ながらきっちり管理する必要はありません。
大事なのは、「この野菜は寒いのが苦手か、平気か」を知っておくことです。
寒さが苦手な野菜(さつまいも・生姜・里芋)は、冬は家の中のなるべく暖かい場所へ。寒さに平気な野菜(大根・人参)は、涼しい場所や土の中へ。この分け方さえ覚えておけば、大きな失敗はかなり減らせますよ☺️
作業の手順(保存する前〜野菜ごとの保存)
1. 保存する前に、まず「仕分け」をする
どの野菜にも共通する、いちばん大事なひと手間です。
保存に回さないもの
- 傷がついているもの
- 虫に食われているもの
- さわると柔らかいもの
- 掘るときに折れてしまったもの
- すでに腐りかけているもの
これらは長くもたないうえに、そこから腐りが広がって、まわりの元気な野菜までだめにしてしまうことがあります。保存用とは分けて、早めに食べてしまいましょう。
保存を始めてからも、ときどき中を見て、腐ってきたものがあればすぐ取りのぞきます。1個の傷みが、箱全体に広がるのを防ぐためです。
保存を始める前に、こんなことを確かめておくと安心です。
- 傷・虫食い・柔らかいもの・折れたものを分けた
- この野菜は「洗わない」のか「乾かす」のかを確かめた
- 寒さに弱い野菜か、平気な野菜かを確かめた
- 置き場所の温度(暖房の近くや、冷えこむ玄関ではないか)を確かめた
- 袋や箱を密閉していない
2. 土をどこまで落とすか、乾かすかを決める
ここは野菜によって、まったく逆になります。
- さつまいも:土つきのまま。洗わない(洗うと皮に小さな傷がつきます)。掘ったら日陰で1日ほど乾かす説明があります。
- 生姜:乾かさず、湿った土を少し残したまま。乾燥にとても弱いからです。
- 里芋:土は落としすぎず、軽く払う程度。泥がひどいときだけ少し乾かします。
- 玉ねぎ、にんにく:しっかり乾かす。
- 大根、人参:葉を切って、乾燥させないように保存します。
「全部の野菜を洗ってきれいにしてから保存」とやってしまうと、かえって傷みやすくなる野菜があるので気をつけてください。
3. 大根の保存
大根は、低めの温度で、乾燥させないことがポイントです。
少量なら:冷蔵庫の野菜室へ。
たくさん穫れたら、米袋と段ボールを組み合わせる方法があります。
- 葉を切る
- お米の入っていた袋に大根を入れる(袋から出てしまうときは、もう1枚上からかぶせる)
- 袋ごと段ボールに入れて、ふたをする
- 涼しい場所に置く
米袋は口を縛れるので、乾燥を防げるのがいいところです。
畑の土に埋めて保存する方法もあります(あとの「土の中で保存する」で説明します)。
4. 人参の保存
冬の人参も、乾燥に弱い野菜です。
- 少量なら冷蔵庫へ。
- 多いときは、米袋に横に寝かせて入れ、口を縛る。
- 段ボールなら、新聞紙を上からかけてから、ふたをする。
- 袋や段ボールは、涼しい場所に置く。
人参も、畑で土をかけたまま保存する方法があります。
5. 白菜の保存
白菜は、畑で立った姿で育っています。だから保存するときも、立てて置くのがポイントです。
家の中で保存するとき
- 新聞紙で包む
- 立てて置く(寝かせない)
- 直射日光の当たらない場所に置く
- 暖房の熱風が当たらない場所を選ぶ
冬は寒さだけでなく、エアコンやヒーターの暖かい風も白菜には良くありません。暖房の近くは避けてください。
食べるときは、包丁で半分に切るより、外側の葉から1枚ずつはがして使うと長持ちします。切り口から傷んでいくからです。だんだん小さくなってきたら、ラップで包んで冷蔵庫へ移します。
この方法で、2〜3週間、条件がよければ1か月ほどもたせた例があります。
畑に置いたまま冬を越させるなら、外側の葉を持ち上げて、ひもで縛っておく方法もあります。外側の大きな葉を下から順に持ち上げて、玉をくるむように頭の上でまとめ、ひもで軽く縛ります。外葉が布団のようになって、中の玉を寒さから守ってくれるんです。縛る時期は、説明が分かれています(あとの章で)。
6. 玉ねぎ・にんにくの保存
玉ねぎとにんにくは、「しっかり乾かす」がすべての始まりです。
収穫する前から気をつけたいこと
- 収穫が近づいたら、追肥や水やりを控える。直前まで肥料や水が効いていると、保存性が悪くなるという説明があります。
収穫したら
- 畑でそのまま乾かす。少なくとも、ぬれた土が手で払い落とせるくらいまで。
- 雨の当たらない軒下などに吊るして、さらに乾かす。
- 乾いたら、吊るしたまま、または風通しのよいネットや箱で保存する。
ぜったいにやってはいけないのが、ビニール袋に入れたまま置いておくことです。玉ねぎもにんにくも、収穫したあとも呼吸を続けています。袋の中が湿気でいっぱいになって、カビが生え、腐ってしまいます。
にんにくを長く置きたいとき
- 冷蔵:軸を短く切って、1個ずつ新聞紙で包み、冷蔵庫へ。1〜2か月ほど。
- 冷凍:1片ずつに分けて、密閉できる袋へ。3か月〜半年ほど。
7. じゃがいもの保存
じゃがいもは、「食べる芋」と「種にする芋」を分けて考えます。ここ、混ざりやすいので気をつけてください。
食べる芋
- 秋に育てたじゃがいもは、葉や茎が枯れたあと、掘らずに土をかけて畑で保存する方法があります。
- 家の中で保存するなら、乾かしてから袋や箱へ。ときどき、芽が出ていないか、腐ったものがないかを見ます。
種にする芋
- 新聞紙で包んで冷蔵庫の冷蔵室に入れる、という方法を紹介している説明があります。じゃがいもは湿気に弱いので、新聞紙で湿気から守る、という考え方です。
- ただし、これは「春に植えるまで、芽を出させずに置いておく」ための方法です。食べる芋の保存にそのまま当てはめないでください。
春に育てたじゃがいもは、収穫が暑い時期になるので、秋のように畑に置いておく方法は向きません。
8. さつまいもの保存
さつまいもは、保存でいちばん失敗しやすい野菜かもしれません。理由は、寒さにも乾燥にも弱いからです。
保存の手順
- 掘ったら、土つきのまま日陰で乾かす。
- 傷・虫食い・柔らかいものを取りのぞく。
- 段ボールか発泡スチロールの箱に、新聞紙を敷く。
- 芋を並べる。もみ殻があれば、芋のあいだを埋めるとなおよい。
- 箱のふたは、ぴったり閉めない。軽くのせるか、新聞紙をかける程度に。
- 家の中の、温度があまり下がらない場所に置く。
ふたを閉めないのは、さつまいもが掘ったあとも呼吸をしているからです。密閉すると、蒸れて腐ってしまいます。
置き場所は、こんなところに気をつけてください。
- 玄関:冬は冷えこみやすいので要注意。
- 暖房の近く:暖かすぎると芽が出てきます。
- 冷蔵庫:寒すぎるので入れない。
乾燥しすぎるのも良くありません。芋の両はしがしわしわになって、そこから腐ってくることがあります。
9. 里芋の保存
里芋は、寒さと乾燥に弱い野菜です。
家の中で保存する手順
- 親芋と子芋を、ばらさずにそのまま保存する(ばらさないほうがうまくいきます)。
- 根を切り、土は軽く落とす程度に。落としすぎない。
- 段ボールに新聞紙を敷き、もみ殻を少し入れる。
- 茎を切った切り口を下にして(上下さかさまにして)入れる。
- 上からもみ殻をかけ、新聞紙をかぶせて、ふたをする。
- 家の中の、温度の安定した場所に置く。
もみ殻が手に入らないときは、新聞紙で包んだり、上から新聞紙をかけたりする方法もあります。新聞紙は、余分な湿気を吸ってカビを防ぎながら、乾燥も防いでくれます。
10. 生姜の保存
生姜は、さつまいもと同じく13〜16℃くらいの暖かめが合う、寒さと乾燥に弱い野菜です。
保存の手順
- 掘ったら、あえて乾かさない。湿った土を少し残したままにする。
- ビニール袋に入れて、口はぎゅっと縛らず、ゆるく閉じる。
- 家の中の、暑すぎず寒すぎない場所に置く。
- 寒い家や地域なら、さらに発泡スチロールの箱に入れる。
- ときどき見て、乾いているようなら霧吹きで少し湿らせる。
袋をゆるく閉じるのは、密閉すると呼吸ができなくなるからです。
暖かくなってくると、芽が出てくることがあります。春先は、ときどき様子を見てあげてください。
この方法は、来年植える種生姜だけでなく、食べる生姜の保存にもそのまま使えます。生姜を作っている農家では、穴を掘って土の中で保存することもありますが、家庭で使うくらいの量なら、袋と箱で十分です。
ひとつ気をつけたいのが、生姜と、玉ねぎ・にんにくは、袋の使い方が正反対だということです。生姜は乾燥を防ぐために袋に入れ、玉ねぎ・にんにくは蒸れを防ぐために袋に入れない。どちらも「袋」なのに目的が逆なので、まちがえないようにしてくださいね。
11. かぼちゃの保存
かぼちゃは10〜15℃くらいの、涼しい場所が合います。
- 雨の当たらない、涼しい日陰に置く。
- 収穫したあと、しばらく置いてから食べると甘みがのってきます。
- 家庭で少量なら、外より家の中の涼しい場所のほうが温度を保ちやすい。
- できるだけ重ねない。重ねると、重みで傷がつき、腐りやすくなります。
暖かい場所に置くと、甘みは増しますが、ほくほく感がへって、腐りやすくなります。夏から秋の収穫だと、15℃以下の場所を見つけるのが大変なので、なるべく涼しいところを探してあげてください。
12. 土の中で保存する(大根・人参・ネギ・里芋)
畑がある人にぜひ試してほしいのが、土の中での保存です。土の中は温度の変化が少なく、湿り気も保たれるので、野菜にとって居心地のいい場所なんです。
大根・人参:掘って埋める方法
- 掘り上げて、葉を切る(成長を止めるため)
- 深さ10〜20cmほどの穴を掘る
- 大根は長いので、斜めに寝かせて埋める
- 土を多めにかける
土が少ないと、寒さや霜で凍ってしまうことがあります。しっかり多めにかけてください。
大根:抜かずに、寒さから守る方法
- 暖かい地域なら、抜かずに株元に土を寄せておく方法があります。
- 寒い地域なら、収穫して、水はけのよい場所に並べ、上から土をかけます。
- 並べるときは、大根どうしがくっつかないように少しすき間をあける。
- 葉を5cmほど残しておくと、掘り出すときの目印になります。
- かける土は5〜10cmほど。寒い地域ほど多めに。
- 少し傾斜をつけて、雨水がたまらないようにする。
ネギ:斜めに植えておく方法
- 深さ10〜20cm、幅30〜50cmほどの溝を掘る
- ネギを斜めに寝かせて置く
- 青い部分が少し出るように、土をかける
ネギは、青い部分が少し外に出ていたほうが新鮮さを保てます。大根や人参のように葉を切ってしまわないのがポイントです。
掘るときに、コガネムシやヨトウムシの幼虫がいたら取りのぞいてください。土の中でネギを食べてしまうことがあります。
里芋:畑で冬を越させる方法
- 寒さが厳しくない地域なら、茎を切って株元に土をかけておく方法があります。
- 掘り上げて、穴に埋め直す方法もあります。芋を親子でばらさずに逆さにして入れ、もみ殻などを敷いて土をかけ、上を小山にして雨よけのシートをかけます。
- 寒い地域や、春の種芋にしたいものは、家の中で保存するほうが安心です。
暖かい地域では、掘らずに畑に植えたままにしておいた里芋が、そのまま冬を越して春に芽を出した、という話もあります。ただ、これはその年の冷えこみ次第の「いちかばちか」の方法です。どの地域でも畑に置いたまま冬を越せる、というわけではないので、大事な芋は家の中に取っておくと安心です。
さつまいもも、本格的には、70〜80cmほどの深い穴を掘って、わらやもみ殻と芋を交互に重ねて保存する方法があります。ただ、雨水が入ったり深さが足りなかったりすると失敗しやすく、家庭ではむずかしい方法です。さつまいもは、まず家の中の箱での保存から始めるのがおすすめです。
13. 干して保存する(大根)
大根は、干して保存する方法もあります。
- 細長く切ったり、割いたりして、日に当てて干す。
- 1週間ほど干すと、甘みが出て、漬物の材料などに使える干し大根になります。
- ベランダでもできますし、スーパーで買った大根でも作れます。
干すときは、雨に当てないように気をつけてください。
失敗の見分け方(症状→原因→やること)
さつまいもが、黒っぽく変色したり腐ったりした
- 症状:芋の色が変わる。柔らかくなる。いやな匂いがする。
- 考えられる原因:寒すぎる場所に置いていた(冷蔵庫、冬の玄関など)。傷のある芋が混ざっていた。洗ってから保存した。
- やること:腐ったものはすぐに取りのぞきます。残りは、家の中のもう少し暖かい場所へ移します。
さつまいもや生姜から、芽が出てきた
- 症状:芋の表面から芽が伸びてくる。
- 考えられる原因:置き場所が暖かすぎる(暖房の近くなど)。春になって気温が上がった。
- やること:少し涼しい場所へ移します。芽が出たさつまいもは、早めに食べてしまいましょう。
芋がしわしわになった
- 症状:さつまいもの両はしや、生姜、里芋がしなびてくる。
- 考えられる原因:乾燥しすぎている。
- やること:新聞紙で包む、もみ殻に埋める、生姜なら霧吹きで少し湿らせる、など乾燥を防ぎます。
カビが生えた、蒸れた匂いがする
- 症状:表面に白や緑のカビ。むっとした匂い。
- 考えられる原因:湿気がこもっている。ビニール袋や箱を密閉している。泥がドロドロのまま保存した。
- やること:カビたものは取りのぞきます。袋や箱のふたを少しあけて、風を通します。泥がひどい里芋は、少し乾かしてから保存し直します。
玉ねぎ・にんにくが腐ってきた
- 症状:やわらかくなる。中から腐る。カビが生える。
- 考えられる原因:乾かしきらずに保存した。ビニール袋に入れていた。収穫の直前まで肥料や水が効いていた。
- やること:腐ったものはすぐに取りのぞきます。残りは、風通しのよい場所に吊るし直します。来年は、収穫前に追肥と水やりを控えます。
土に埋めた大根や人参が凍っていた
- 症状:掘り出したら、凍っていたり、ぶよぶよになっていたりする。
- 考えられる原因:かけた土が少なかった。
- やること:残りの分は、土を多めにかけ足します。寒い地域では、最初から多めにかけておきます。
土に埋めた野菜が腐っていた
- 症状:掘り出したら腐っていた。
- 考えられる原因:雨水が入って、水がたまっていた。穴が浅かった。上に土を盛っていなかった。
- やること:次からは、水はけのよい場所を選び、傾斜をつけ、上を小山にして雨よけをかけます。
さつまいもの土中保存は、とくにむずかしい方法です。水が入ったり、深さが足りなかったりすると失敗しやすく、「土の中で保存するなら、年内か1月までに食べ切るほうがいい」という考え方もあります。
かぼちゃが早く傷んだ
- 症状:へたのまわりや、重ねた面から傷んでくる。
- 考えられる原因:重ねて置いていた。暖かすぎる場所に置いていた。雨に当たった。
- やること:重ねずに並べ、涼しい日陰に移します。
説明が分かれていること
さつまいもは、何℃まで下がると傷むか
- 10℃以下で傷みやすいという説明
- 9℃以下で変色したり腐ったりしやすいという説明
- 5℃以下にならなければ冬を越せるという説明
- どう考えればよいか:家の温度、箱、詰めるもの、保存前の処理によって変わるので、ひとつの数字では決められません。「10℃を下回りそうな場所は避ける」くらいに考えておくと安全です。5℃でも大丈夫という説明は、条件がそろった場合の話と考えてください。
さつまいもは、何℃から芽が出るか
- 16℃以上で芽が出るという説明
- 17〜18℃以上で芽が出るという説明
- どう考えればよいか:どちらも「暖かすぎると芽が出る」という点は同じです。暖房の近くなど、暖かくなりすぎる場所を避ければ十分です。
さつまいもを洗ってから保存してよいか
- 洗わないのが鉄則という説明:洗うと皮に小さな傷がつき、そこから菌が入って腐る。食べる前に洗えばいい。
- 洗ってもよく乾かせば保存できたという説明:ただし、家の中が冷えこみすぎないなどの条件つきで、「個人的な感想」として語られています。
- どう考えればよいか:初めての方は、洗わずに土つきのまま保存するのが無難です。
さつまいもの箱に、空気穴をあけるか
- 箱に切れこみを入れて、外の空気と通じる道を作るという説明
- ふたを軽くのせて密閉しなければ、穴まであけなくてよいという説明
- 穴はあけず、ふたもせずに新聞紙をかけるという説明
- どう考えればよいか:共通しているのは「密閉しない」ことです。どの方法でも、ぴったり閉じなければ大丈夫です。
里芋は、何℃で保存するか
- 7〜10℃という説明(湿度85〜90%)
- 6〜8℃という説明
- 13℃前後という説明(単位が聞き取りにくい部分があり、確かではありません)
- どう考えればよいか:数字にはばらつきがありますが、「寒さに弱いので、冷えこむ場所を避ける」という方向は同じです。
里芋は、どこまで乾かすか
- 3日ほど天日で、からからに乾かすという説明(種芋づくりの場合)
- 完全に乾かす必要はなく、泥がひどいときだけ少し乾かすという説明
- 洗って乾かした芋を土の中で保存する方法もある
- どう考えればよいか:保存する目的(種芋か食べる芋か)や、保存の仕方で変わります。家の中で食べる芋を保存するなら、軽く土を払う程度で十分です。
里芋を埋める穴の深さ
- 30〜40cmくらいという説明
- 30cmという説明
- 60〜80cmくらいという説明(農家の例)
- どう考えればよいか:深さだけで決めず、雨よけ、詰めるもの、芋の量とセットで考えます。家庭なら、30〜40cmに、雨よけのシートをしっかりかけるのが現実的です。
かぼちゃは何段まで重ねてよいか
- できれば重ねず、重ねても2段までという説明
- 3段までという説明
- どう考えればよいか:どちらも「なるべく重ねない」が基本です。場所があるなら、並べて置くのがいちばん安心です。
かぼちゃは、どれくらいもつか
- よくある緑や赤のかぼちゃは1〜2か月という説明
- もっと長くもつという説明(数字の聞き取りがあいまいな部分があります)
- 白いかぼちゃは4〜5か月という説明
- どう考えればよいか:品種と保存の条件で大きく変わります。長くもつ品種でも、ときどき様子を見てあげてください。
白菜を縛るのは、いつがいいか
- 強い寒さが一度来てからのほうが、外葉がやわらかくなって縛りやすいという説明
- 強い霜が当たって外葉が傷んでからでは遅い、12月に入ったら始めるという説明。ただし、暖かい時期に早く縛りすぎると、蒸れて病気になる
- どう考えればよいか:「縛りやすさ」と「寒さから守る」の両方を考えると、強い霜が当たる前で、暖かすぎない時期がちょうどいいことになります。地域の冷えこみに合わせて決めてください。
人参は、抜いて埋めるか、抜かずに置くか
- 掘り上げて葉を切ってから埋める方法
- 畑で抜かずに、土をかけて保存する方法
- どう考えればよいか:どちらかが間違いというわけではありません。大きくなりすぎて割れたり、肩が凍ったりしそうなら、掘って埋める方法が向いています。
玉ねぎ・にんにくは、何日乾かすか
- 畑で最低30分、余裕があれば2〜3時間という説明
- 畑で3日ほど乾かし、そのあと吊るして乾かすという説明
- にんにくは、さらに1か月ほど乾かすという説明
- どう考えればよいか:これは、乾かす段階がちがう話です。畑での最初の乾燥と、軒下での仕上げの乾燥は別もの。最初は畑で土が払えるくらいまで、そのあと吊るしてじっくり、と考えるとすっきりします。
よくある質問
なぜ、さつまいもを冷蔵庫に入れてはいけないのですか
さつまいもは、暖かい地域で生まれた野菜で、寒さに弱いからです。冷蔵庫の中は、さつまいもにとっては寒すぎて、傷んでしまいます(くわしくは「学ぶ」の章で)。
ただ、家の中にちょうどいい場所がまったくない場合は、短い期間なら冷蔵庫の野菜室も「ほかに方法がないときの手段」として使う、という考え方もあります。その場合も、長く保存するのはむずかしいと考えてください。
新聞紙で包むのは、何のためですか
野菜によって役割がちがいます。
- 里芋:余分な湿気を吸ってカビを防ぎ、同時に乾燥も防ぐ。
- じゃがいも(種芋):湿気から守る。
- 白菜:乾燥を防ぐ。
- にんにく(冷蔵):1個ずつ包んで保存する。
「新聞紙で包めば何でも長持ちする」というわけではないので、野菜ごとの目的を覚えておくと迷いません。
段ボールと発泡スチロール、どちらがいいですか
どちらにも良いところがあります。
- 段ボール:手に入りやすく、空気も適度に通る。さつまいもや里芋の保存に使いやすい。
- 発泡スチロール:外の寒さが伝わりにくく、温度を保ちやすい。寒い家や地域で、さつまいもや生姜を保存するときに向いている。
寒さに弱い野菜を、冷えこむ家で保存するなら発泡スチロール。そうでなければ段ボールで十分です。どちらの場合も、ふたを密閉しないことだけは忘れないでください。
もみ殻が手に入りません
新聞紙で代わりにできることが多いです。里芋なら新聞紙で包む、さつまいもなら新聞紙を敷いてかける、といった方法があります。
よく乾いた落ち葉を、もみ殻の代わりに使う方法もあります。濡れた落ち葉は蒸れの原因になるので、必ず乾いたものを使ってください。
マンションで、土の中の保存ができません
大丈夫です。土の中の保存ができなくても、家の中で保存する方法がどの野菜にもあります。
- 大根、人参:米袋や段ボールで、涼しい場所へ。少量なら冷蔵庫。
- さつまいも、里芋、生姜:段ボールや発泡スチロールの箱で、家の中の暖かめの場所へ。
ベランダは冬に冷えこむので、寒さに弱い芋類は置かないほうが安心です。
じゃがいもの芽が出てしまいました
じゃがいもの芽や、日に当たって緑色になった皮には、天然の毒が含まれています。食べるときは、芽を根元までしっかり取りのぞき、緑色の部分は厚めにむいてください。
芽が出るのを防ぐには、暗くて涼しい場所に置き、ときどき様子を見ることです。
保存すると、どれくらいもちますか
この記事にもいくつか目安の数字を書きましたが、どれも「その方法と条件でうまくいった場合」の話です。家の温度や、野菜の状態、品種によって大きく変わるので、保証できる期間ではありません。
どの野菜も、ときどき様子を見て、傷んできたものから先に食べる。これがいちばん確実な長持ちのコツです。
穫れすぎたので、ご近所に配るときの保存は
すぐに配るなら、特別な保存はいりません。ただ、さつまいもや里芋は、洗わずに土つきのまま渡すほうが、相手の家で長くもちます。「洗わずにこのまま置いてね」と一言そえてあげると親切ですね。
学ぶ:野菜は、収穫したあとも生きている🔬
野菜は、収穫したあとも呼吸している
ここからは、理科の話です。
畑から掘り上げた野菜は、もう死んでいる…と思いがちですが、じつはまだ生きています。収穫したあとも、呼吸を続けているんです。
呼吸というのは、酸素を取りこんで、体の中にたくわえた糖を使ってエネルギーを作るはたらきです。このとき、熱と、二酸化炭素と、水が出てきます。
だから、ビニール袋に密閉すると、呼吸で出た水分で中がしめって蒸れ、カビが生えたり腐ったりするんです。さつまいもの箱のふたを閉めない、生姜の袋をゆるく閉じる、玉ねぎを袋に入れっぱなしにしない、というのは、みんなこの「呼吸」のためなんですね。
温度を下げると長持ちする…けれど
呼吸は、温度が高いほどさかんになります。呼吸がさかんになると、たくわえた糖をどんどん使ってしまうので、早く傷みます。
だから、多くの野菜は「涼しいところに置くと長持ちする」んです。大根や人参が低めの温度で長くもつのは、このためです。
ところが、ここに落とし穴があります。
寒さに弱い野菜がある理由
さつまいも、生姜、里芋は、もともと暖かい地域で生まれた野菜です。こうした野菜は、寒さにさらされると、体の中のしくみがうまくはたらかなくなって、傷んでしまいます。これを「低温障害」といいます。
冷蔵庫の中は、大根にとってはちょうどいい涼しさでも、さつまいもにとっては寒すぎるんです。だから、さつまいもを冷蔵庫に入れると、かえって変色したり腐ったりしてしまうんですね。
同じ「涼しい場所」でも、野菜によって合う・合わないが正反対になる。これが、保存のいちばんおもしろくて、ややこしいところかなと思います。
暖かすぎると、芽が出る
逆に、暖かすぎると何が起きるか。芽が出てきます。
芋は、春になって暖かくなったら芽を出して、次の世代を育てるための「たね」でもあります。冬のあいだは眠っていて、温度が上がると「春が来た」と判断して目を覚ますんです。
だから、さつまいもや生姜には「これ以上暖かいと芽が出る」という上限があります。寒すぎても、暖かすぎてもだめ。その間の、ちょうどいい温度帯で眠らせておくのが、保存の目標なんです。
湿り気も、野菜ごとにちょうどいい量がある
温度と同じくらい大事なのが、湿り気(湿度)です。
野菜の体は、ほとんどが水でできています。まわりの空気が乾いていると、その水がどんどん抜けていって、しなびてしまいます。逆に湿り気が多すぎると、今度はカビが生えやすくなります。
目安として語られている湿度を並べてみると、さつまいもは90〜95%、里芋は85〜90%と、かなり高めです。一方で大根は60〜70%という説明があります。
さつまいもや里芋を新聞紙やもみ殻で包むのは、乾きすぎを防いで、この高い湿り気を保つため。生姜にわざと湿った土を残すのも同じ理由です。保存の手順の一つひとつに、ちゃんと理屈があるんですね。
育った姿で置くと、長持ちする
最後にもうひとつ。
白菜を立てて保存するのは、畑で立った姿で育っていたからです。野菜は、育っていたときと同じ向きで置いてあげると、無理な力がかからず、長持ちしやすくなります。
大根を土の中に埋める、ネギを斜めに植えて青い部分を出しておく、というのも、「畑にいたときに近い状態」で眠らせてあげる方法だと考えると、なるほどと思えてきませんか☺️
まとめ
ここまで読んでくださって、ありがとうございます!
野菜の保存のポイントを、もう一度まとめておきます。
- 野菜は、合う温度で3つに分けて覚える(大根・人参は低め、里芋・かぼちゃは中くらい、さつまいも・生姜は暖かめ)
- さつまいも・生姜・里芋は寒さに弱いので、冷蔵庫に入れない
- 保存する前に、傷・虫食い・柔らかいもの・折れたものを取りのぞく
- さつまいもは洗わず、箱のふたは閉めない。生姜は乾かさず、袋はゆるく
- 玉ねぎ・にんにくは、しっかり乾かしてから。ビニール袋に入れっぱなしにしない
- 大根・人参・ネギは、土の中に埋めて保存する方法もある
- 野菜は収穫後も呼吸している。密閉しない、ときどき様子を見る
せっかく育てた野菜、最後までおいしく食べきりたいですよね。
まずは、いちばんたくさん穫れた野菜1つから、この記事の方法を試してみてください。うまくいったら、それを日誌に書いておくと、来年もっと楽になりますよ🍠
米袋(紙)
じゃがいもの保存に。光を通さず、湿気もこもりません。
乾燥剤
保存箱に一緒に入れておくと、玉ねぎやにんにくのもちが変わります。
ジッパー保存袋
葉物を濡らした紙で包んでから入れて、立てて冷蔵庫へ。
収穫メッシュバッグ
風を通したまま運べます。吊るせない分の一時置きにも。