男爵は秋じゃがに向きません🥔 休眠期間が長いからです
🥔「春と同じ品種でいいと思っていた」
🥔「植えたのに、芽が出なかった」
🥔「種芋が畑の中で腐ってしまった」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
8月の下旬から、秋じゃがいもが始まります。
そして★秋じゃがは、春じゃがとほとんど逆のことをやります。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきます。
★男爵は、秋じゃがには向きません。
理由は、味でも大きさでもありません。★休眠期間が長いからです☺️
★★休眠期間という言葉
じゃがいもは、しばらく眠ります
まず、この言葉から説明させてください。
★じゃがいもには、休眠期間があります。
収穫したあと、しばらくのあいだ★芽が出ない期間のことです。
台所に置いておいたじゃがいもから、ある日突然芽が出てくることがありますよね。★あれは、休眠期間が明けたということです。
なぜ、そんな仕組みがあるのか
理由を考えると、納得できます。
じゃがいもは、地下の茎が太ったものです。★掘り上げられなければ、そのまま土の中で冬を越します。
もし穫れたその日から芽が出てしまったら、★冬に芽を出して枯れることになります。
だから、しばらく眠る。★休眠は、季節を間違えないための仕組みです。
★★そして、品種で長さが違います
ここが今日の本題です。
★休眠期間の長さは、品種によって違います。
- ★男爵 … 休眠期間が長い
- ★デジマ、ニシユタカ、アンデスレッド … 休眠期間が短い
★だから、男爵は秋に使えません
秋じゃがは、8月下旬に植えます。
★春に穫った男爵は、そのころまだ眠っています。
植えても、芽が出ない。★品種が悪いのではなく、時計が合っていないんです。
★秋じゃがは、休眠期間の短い品種でないと成立しません。
秋じゃが用の品種、3つ
★デジマ(出島)── 王道
★秋じゃがでいちばん有名な品種です。
★春でいえば男爵にあたる、王道中の王道です。迷ったらこれで間違いありません。
- ★大きくなる
- ★ホクホクした食感
- ★ただし、収量はやや落ちる傾向があります
★ニシユタカ ── 収量が上がる
私がおすすめしたいのがこちらです。
★ニシユタカは、デジマを親に持つ品種です。
名前のとおり、★デジマの収量をさらに上げた品種として作られました。
- ★煮崩れしにくい
- ★食感はメークインに近く、しっとりしている
- ★収量が上がる
★デジマを作ったことがあるなら、次はこちらを試す価値があります。
★アンデスレッド ── 見た目が変わる
★皮が赤くて、中が黄色いじゃがいもです。
- ★食感はキタアカリに似ている
- ★ポテトサラダに向いています
- ★掘ったときに子どもが喜びます
前に春じゃがの記事で、アンデスレッドを紹介しました。★実は、もともと秋植え用として知られている品種です。★春でも秋でも作れる、便利な品種ですね。
もうひとつ、さんじゅう丸
★見た目がよく、味もよく、病気にも強い品種です。
ただ★ホームセンターに置いていないことが多いので、見つけたら買い、という位置づけになります。
★★種芋は「必ず買う」
検査に通ったものを
ここは強く言っておきます。
★種芋は、必ず検査に通った合格品を使ってください。
★じゃがいもは、病気がこわい野菜です。
前にモザイク病の話をしました。ウイルスは治せません。★病気を持った種芋を植えると、そこから畑に持ち込むことになります。
★食用に売られているじゃがいもを植えないでください。種芋用として売られているものを買います。
★春に穫ったものを使えるか
よく聞かれる質問だと思うので、正直に書きます。
★基本は、秋じゃが用の種芋を買うのがいちばんです。
そのうえで、どうしても試したい方へ。★休眠期間の短い品種なら、可能性はあります。
- ★アンデスレッド … ★秋じゃが用として売られているくらいなので、いちばん向いています
- ★デストロイヤー、キタアカリ … ★休眠期間が短くも長くもない。中くらいです
- インカのめざめ … 休眠は短いのですが、★作りづらく収量が上がらず、病気にも弱い
★デストロイヤーは「使えなくはない」という位置づけです。秋じゃが専用品種ではありません。
★★春と秋で、逆になること
①種芋を、切らない
春じゃがの記事で、こうお伝えしました。
★100g以上なら切る。1個から12倍にできる。
★秋は、逆です。
★種芋は切らずに、丸ごと植えてください。
理由は、暑さです
なぜか。
★秋じゃがを植える時期は、まだ暑いからです。
切ると、断面ができます。春なら涼しいので、そこにかさぶたができて守られます。
でも★8月下旬の畑は、まだ30℃を超えます。★切り口から腐ります。
★カットしたあと高温が続くので、腐敗しやすいんです。
★だから、Sサイズを買う
切らないなら、大きい芋はもったいないですよね。答えは簡単です。
★最初から、小さいSサイズを買います。
- ★1個50g程度が理想
- ★1kgの袋に12個くらい入っているものが目安
- ★Sサイズが多く入っている袋を選ぶ
★大きいものが入っていると、切るか、そのまま植えるかで迷うことになります。最初から小さいものを選べば、迷いません。
★店頭で、腐っていないか見る
もうひとつ注意があります。
★店頭に置いてある時点で、すでに腐っている場合があります。
夏の店内は暑いです。★袋の中を見て、傷んでいるものが混じっていないか確認してください。
②★★日に当てない
春じゃがでは、浴光催芽(よっこうさいが)をしました。
★日の当たる窓辺に3週間から1か月置いて、強い緑の芽を出させる。
★秋は、これをやりません。
やらないほうがいい、です
「やらなくてもいい」ではありません。
★やらないほうがいい、です。
理由は同じで、★暑いからです。★日に当てていると、腐敗の原因になります。
★春は光が味方、秋は光が敵。ここが完全に逆になります。
★涼しいところで、芽を出させる
では何もしないのか。そうではありません。
★涼しいところに置いて、芽を出させてください。
- ★日中に日が当たるような、暑い場所には置かない
- ★できれば、芽が出てから植える
★どうしても、という方は、木箱や発泡スチロールに土を入れて芽出しする方法もあります。ただ★そこまでしなくても大丈夫です。
なぜ芽を出しておくのか
理由があります。
★秋じゃがは、霜が降りるまでの生育期間が短いんです。
春じゃがは、植えてから6月まで4か月あります。★秋じゃがは、11月から12月の霜までしかありません。
★芽が出た状態で植えれば、その分だけ芋が太る時間が増えます。
★短い期間を、少しでも長く使う工夫です。
★★植える時期は、幅が狭い
8月下旬から9月上旬
3つ目の注意点です。
★植えるのは、8月下旬から9月上旬。中間地の場合です。
★寒冷地は、早めに植えてください。霜が早く降りるので、遅いと間に合いません。
★早すぎても、遅すぎてもだめ
この時期の幅が狭いのには、理由があります。★両側に失敗が待っているからです。
★早すぎると
- ★8月でも30℃を超える日があります
- ★畑の中で種芋が腐ります
- 病害虫にも、暑さにも負けます
★遅すぎると
- 収穫は11月から12月になります
- ★葉がまだ枯れていないのに、霜が当たる
- ★芋が太っている途中で、終わってしまいます
春と同じ構図です
前に春じゃがの記事で、こうお伝えしました。
★2月3月に植えると生育期間が長く、収量が上がる。4月5月に植えると収量が落ちる。
★秋も同じです。ただし秋は、早植えのリスクが「腐敗」という形で出ます。
★年々、暑くなっています
判断のヒントをひとつ。
★近年は年々暑くなっているので、早植えはおすすめしません。
★8月下旬のギリギリくらい。それが中間地の目安です。
前に3月号で「夏野菜は前倒しの時代」とお伝えしました。★秋じゃがだけは、前倒ししてはいけません。相手が暑さだからです。
春じゃがと、並べてみる
この記事の要点
- ★★男爵は秋じゃがに向かない。★休眠期間が長いから
- ★休眠期間=収穫後、しばらく芽が出ない期間
- ★休眠は、季節を間違えないための仕組み
- ★★休眠期間の長さは品種で違う。★秋じゃがは短い品種でないと芽が出ない
- 秋じゃが用の3つ=★デジマ(王道・収量はやや落ちる)/★ニシユタカ(デジマの子・収量が上がる)/★アンデスレッド(皮が赤く中が黄色)
- ★アンデスレッドはもともと秋植え用。★春でも秋でも作れる
- ★★種芋は必ず検査に通った合格品を買う。★食用のじゃがいもを植えない
- 春に穫ったものを使うなら★休眠が短い品種を。★アンデスレッドがいちばん向く
- ★デストロイヤー・キタアカリは休眠が中くらい。「使えなくはない」
- ★★春と秋で逆になることが2つある
- ①★種芋を切らない。★8月下旬はまだ30℃超で、切り口から腐る
- ★最初からSサイズ(1個50g程度)を買う。★1kgに12個くらいが目安
- ★店頭で腐っていないか見る
- ②★★日に当てない。★浴光催芽は「やらないほうがいい」
- ★春は光が味方、秋は光が敵
- ★涼しいところで芽を出させ、★芽が出てから植える
- 理由は★霜までの生育期間が短いから。★芽が出ていれば芋が太る時間が増える
- ★植えるのは8月下旬〜9月上旬(中間地)。★寒冷地は早めに
- ★早すぎると畑で種芋が腐る。★遅すぎると霜で肥大が止まる
- ★近年は暑いので早植えはすすめない。★8月下旬ギリギリ
- ★「夏野菜は前倒し」だが、★秋じゃがだけは前倒ししない
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずはお店で種芋の袋を手に取って、★Sサイズがたくさん入っているものを選んでください。それだけで、腐らせる失敗がほぼ防げます🥔
次回は、防虫ネットの話。秋冬野菜は、張り方ひとつで結果が変わります🕸️
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
秋植えアンデスレッド
秋に植えられる数少ない品種です。休眠期間が短いので、9月に植えても芽が出ます。
じゃがいもシリカ
春は切って植えますが、秋は切りません。どうしても切るときだけ、切り口の保護に。
穴あきマルチ
秋は暑い時期に植えます。地温を下げたいので、植え付け後しばらくは敷きわらと併用してください。
移植ごて
植え穴を掘る道具。深さは春より浅めで大丈夫です。


