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苗の植え付け(定植)の基本|活着を早める手順・水やり・植える深さ・根鉢の扱い

根は先端でしか吸いません🍅 だから植える前に、根をほぐします

どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。

この記事で分かること

ホームセンターで元気な苗を買ってきて、畑に植えた。でも、なかなか大きくならない。数日たっても、しおれたまま。そんな経験はありませんか。

苗を植えるのは、穴を掘って、苗を入れて、土をかぶせるだけ。簡単そうに見えますが、実はちょっとしたコツで、植えたあとの育ち方が大きく変わります。

安心してください。この記事では、苗を植える前の準備から、植え方の手順、植えたあとの1週間の見回りまで、順番に書いていきます。説明が分かれるところも、並べて比べています。

早見:定植の基本(ひと目で分かる目安)

植える前の準備

植え方の流れ

植える深さの目安

植える時間帯

植える時期のおおよその目安

地域によって前後します。種袋や苗の札に書かれた時期を目安にしてください。

株と株の間かくの目安

苗が小さいうちは、すき間が広く見えて、つい詰めて植えたくなります。でも、育つと葉が広がって、思った以上に場所をとります。混みあうと、風通しが悪くなって病気が出やすくなるので、目安どおりにあけて植えてください。

作業の手順

ここからは、苗を植える流れを、順番に書いていきます。

手順0:植える場所を準備しておく

苗を植える前に、植える場所の準備をすませておきます。

準備ができていない場所に急いで植えると、そのあとの育ちに響きます。苗を買う前に、植える場所の準備を整えておきましょう。

苗を外の環境に慣らす

ホームセンターの売り場や、家の中で育てていた苗は、畑の強い日差しや風に慣れていません。いきなり畑に植えると、葉が焼けたり、しおれたりすることがあります。

植える数日前から、昼間は外に出して日に当て、夜は取りこむ、というふうに、少しずつ外の環境に慣らしておくと、植えたあとの根づきがよくなります。

手順1:植える前に、苗に水を吸わせる

まず、植える前に、苗のポットにたっぷり水を吸わせておきます。

ポットの土がからからに乾いたまま植えると、植えたあとに水をやっても、根鉢の中まで水がしみこみにくくなります。からからに乾いた土は、水をはじいてしまいやすいからです。植える前に、根鉢の中までしっかり湿らせておくのがコツです。

水につける時間がないときは、植える前日か当日の朝に、ポットの底から水が流れ出るまで、たっぷり水をやっておくだけでも違います。

用意しておくと便利な道具

道具を植える場所のそばにまとめておくと、苗をポットから出してから植え終わるまでの時間を短くでき、根鉢を乾かさずにすみます。

手順2:植え穴を掘る

植える場所に、ポットよりひとまわり大きい穴を掘ります。マルチを張っている場合は、マルチに穴をあけてから、土を掘ります。

株と株の間かくは、野菜ごとに決まった目安があります。苗が小さいうちはすき間が広く見えますが、育つととても大きくなるので、目安どおりにあけてください。

手順3:ポットのまま穴に置いて、高さを確かめる

苗をポットから出す前に、ポットのまま穴に置いてみます。

ポットから出してからだと、根鉢を持ったまま何度も穴に出し入れすることになり、根鉢がくずれてしまいます。先にポットのまま高さを合わせておくと、植えるときの作業が一度ですみます。

手順4:根の巻き具合を見る

苗をポットから出して、根鉢のようすを見ます。

根がひどく巻いているときだけ、軽くほぐします。根鉢を大きくくずしたり、根を洗って土を落としたりはしません。細い根が切れて、根づくまでに時間がかかってしまいます。

根は先端でしか吸えない

手順5:植え穴に先に水を入れる

植え穴に、先に水をたっぷり入れます。苗を置く前のひと手間ですが、根づきの早さに差が出るところです。

先に植え穴を湿らせておくと、苗のまわりの土が乾いていないので、根が伸び出しやすくなります。水がたまったままのところに苗を入れると、泥になって根鉢のまわりが固まりやすいので、水が引くのを待つのがポイントです。

手順6:苗を置いて、土を寄せる

水が引いたら、苗を穴に置きます。

根鉢とまわりの土のあいだにすき間があると、根がうまく外へ伸びていけません。また、水もすき間で途切れて、根鉢に届きにくくなります。すき間ができないように、まわりから土を寄せるのが大切です。

ただし、強く押しつけすぎるのもよくありません。土がかたくなりすぎて、根が伸びにくくなります。手のひらで軽く押さえる程度にしてください。

密着と隙間

手順7:仕上げの水やり

植え終わったら、もう一度、株元にたっぷり水をやります。

この仕上げの水で、根鉢とまわりの土がさらになじんで、すき間が埋まります。

水やりの作法

手順8:支柱を立てて、軽く結ぶ

トマトやなす、きゅうりなど、背が高くなる野菜は、植えたその日に支柱を立てて、軽く結んでおきます。

植えたばかりの苗は、根がまだ張っていないので、風で揺れると、伸び始めた根が切れてしまいます。小さい苗のうちは、短い仮支柱を斜めに差して、根鉢を傷つけないように支えるといいです。

ひもは、苗の側はゆとりを持たせ、支柱の側はしっかり結びます。茎がこれから太くなるので、きつく縛らないようにしてください。

定植の7手順

野菜ごとの植え方のポイント

トマト

なす・ピーマン

きゅうり

いちご

さつまいも

玉ねぎ

白菜・キャベツ・ブロッコリー

ズッキーニ・かぼちゃ・スイカ

レタス・ねぎ

プランターに植えるとき

プランターは、畑より土の量が少なく、乾きやすいので、植えたあとの水やりは畑よりこまめに必要です。

植えたあとに、苗を守る工夫

植えたばかりの苗は、とても弱い状態です。植えたあとの環境に合わせて、守ってあげると根づきが早くなります。

どれも、根がまわりの土に伸びて、苗が自分の力で水を吸えるようになるまでの、ほんの少しのあいだの手助けです。

やってはいけないこと

根を洗わない、根鉢を大きくくずさない

ポットから出した根鉢の土を落としたり、根を洗ったりすると、細い根がたくさん切れてしまいます。根鉢は、なるべくそのままの形で植えてください。

ただし、植えどきを過ぎて根が老化した苗などは、根を切ってから植える方法が紹介されることもあります。これは特別な場合の方法なので、ふつうの苗では根鉢をくずさないのが基本です。

深植えしすぎない

深く植えすぎると、根が酸素不足になったり、茎の根元が蒸れて病気が出やすくなったりします。接ぎ木苗のつぎ目が埋まると、穂木(上の部分)から根が出て、病気に強い台木の意味がなくなってしまいます。

風の強い日や、真夏の日中に植えない

風の強い日に植えると、植えたばかりの苗が揺さぶられて、根が切れたり、苗が折れたりします。

また、真夏の強い日差しの中で植えると、苗が一気にしおれてしまいます。曇りの日や、晴れた日なら夕方の涼しい時間に植えるのがおすすめです。

買ってきた苗を何日も放っておかない

苗は、買ってきたらなるべく早く植えるのが基本です。ポットのまま何日も置いておくと、根がどんどん巻いて、老化していきます。すぐに植えられないときは、日当たりのよい場所に置いて、水を切らさないようにしてください。

植えたあとの1週間

毎日、ようすを見る

植えたあとの1週間は、苗が新しい土に根を伸ばし始める、いちばん大事な時期です。できるだけ毎日、ようすを見てください。

水やりの考え方

植えたあと、根づくまでのあいだは、土の乾き具合を見て水をやります。

根づいて、新しい葉が伸び始めたら、水やりは少しずつ控えめにしていきます。いつも水がたっぷりあると、根が浅いところにしか張らなくなるからです。

ただし、水やりの考え方は、野菜や天気によってかなり違います(あとで書きます)。

活着したサイン

こうしたようすが見えたら、根がまわりの土に伸び始めた(活着した)サインです。ひと安心ですね。

失敗の見分け方

植えた翌日、葉がしおれた

植えたばかりの苗は、根がまだ新しい土になじんでいないので、一時的にしおれることがよくあります。夕方や翌朝に元に戻っていれば、心配いりません。

何日たっても戻らないときは、次のことを見直してください。

なかなか大きくならない

株元が腐った・黒くなった

深植えしすぎたり、水をやりすぎて、株元がいつも湿っていたりすると、株元が腐ることがあります。いちごは、クラウンを埋めると腐りやすくなります。

植えた翌朝、葉が穴だらけになっていた

植えたばかりのやわらかい葉は、虫にとってごちそうです。夜のあいだに、ヨトウムシやナメクジなどに食べられることがあります。葉の裏や株元の土を確かめて、虫がいたら取り除いてください。秋冬野菜なら、植えたその日に防虫ネットをかけておくのがいちばんの予防です。

苗がぐらぐらする

根がまだ張っていないか、根を虫に食べられている可能性があります。支柱で支え、株元の土を少し掘って、根を食べる虫(白いいも虫など)がいないか確かめてください。

説明が分かれていること

根鉢は、ほぐすか、くずさないか

野菜の種類と、苗の状態によって変わります。ふつうの元気な苗なら、根鉢はくずさないのが基本です。

植える深さ:同じ高さか、少し高めか

植えたあと、水をやったり、土が落ち着いたりすると、少し沈むことがあります。少し高めに植えておいて、最後に押さえて同じくらいに落ち着かせる、という方法もあります。いずれにしても、深植えしすぎないことは共通しています。

植えたあと、根づくまで水を控えるか、毎日やるか

天気によってまったく逆になります。葉がしおれているのが、乾燥のせいか、水のやりすぎのせいかを、土の湿り具合を見て判断してください。

玉ねぎの植えつけ後の水

苗の大きさと、土の湿り具合で決めてください。

玉ねぎの根は、切るか、切らないか

どちらの方法でも育ちます。根を切ったほうが必ず早く根づく、というわけではありません。

肥料が根にふれてもいいか

肥料の種類によって変わります。迷ったら、肥料が直接根にふれないようにしておくと安心です。

植える時間帯:午前か、夕方か

どちらも、苗を強い日差しにさらさないための工夫です。真夏は夕方、春や秋の穏やかな日なら午前中、と使い分けるといいと思います。

仮支柱か、最初から本支柱か

仮支柱は根鉢を傷めにくいですが、本支柱に替えるときに、仮支柱に結んだひもを外し忘れて苗ごと抜いてしまう失敗が起きやすくなります。最初から本支柱を立てる場合は、根鉢に刺さらないように、根鉢の少し外側に立ててください。

食酢を使う方法

植え穴や苗に、薄めた食酢を使って根づきを助ける、という方法も紹介されています。ただ、薄める倍率は説明によって100倍、400倍などと違い、効果を比べた結果も示されていません。この記事では、まずは水だけでできる基本の手順をおすすめします。

よくある質問

Q. 雨の日に植えてもいいですか?

A. 小雨程度なら、土が湿っていて根づきやすいので、悪くありません。曇りや小雨の日は、日差しが弱く、苗がしおれにくいので、むしろ植えつけに向いた日とも言えます。ただ、大雨のあとで土がぐちゃぐちゃのときは、土を押さえると固まってしまうので、少し乾くのを待ってから植えてください。

Q. 植え穴に水を入れる量は、どれくらいですか?

A. 決まった量はありませんが、穴の底までしっかり湿るくらいが目安です。水を入れて、しみこんで引いていくのを確かめてから苗を置いてください。雨のあとで土が十分湿っていれば、省いてもかまいません。

Q. 苗が大きくなりすぎてしまいました

A. ポットの中で根がいっぱいになっていることが多いので、底のほうの根を軽くほぐしてから植えてください。花が咲いていたり、小さな実がついていたりする場合は、株の負担を減らすために、最初の花や実を摘んでから植えるのも一つの方法です。背が高くなりすぎて倒れそうなら、植えたその日に支柱でしっかり支えます。

Q. 植えてすぐに肥料をやったほうがいいですか?

A. 土づくりで肥料を入れていれば、植えてすぐの肥料はいりません。植えたばかりの根は弱いので、肥料が多いと傷むことがあります。根づいて新しい葉が伸び始めてから、ようすを見て追肥を考えてください。

Q. マルチは、植える前に張りますか、あとですか?

A. 植える前に張るのが一般的です。マルチを張ると、土の乾燥や雑草を防げて、春なら地温も上がるので、根づきを助けてくれます。マルチを張ってから、苗を植える場所に穴をあけて植えます。植えたあとにマルチを張ろうとすると、苗をマルチの穴に通すのが大変で、苗を傷めやすくなります。

Q. 植えた苗が、鳥に引き抜かれていました

A. 植えたばかりの苗は、根がまだ張っていないので、鳥がつついたり、引っぱったりすると簡単に抜けてしまいます。根が無事なら、すぐに植え直して水をやってください。根づくまでのあいだ、不織布やネットをかけて守ると安心です。

Q. 苗を植えたら、根元に土を盛ったほうがいいですか?

A. 植えたばかりのときは、まわりの土と同じくらいの高さにしておけば大丈夫です。トマトやねぎなど、育つにつれて株元に土を寄せる(土寄せ)野菜もありますが、それは根づいて育ってからの作業です。植えたその日に深く土を盛ると、深植えと同じになってしまうので注意してください。

Q. 植え付けのあと、何日くらいで根づきますか?

A. 野菜や気温によって違いますが、暖かい時期なら、数日から1週間ほどで、新しい葉が伸び始めることが多いです。寒い時期は、もっと時間がかかります。葉がぴんと元気になり、株のまん中から新しい葉が出てきたら、根づいたサインと考えてください。何日で、という決まりはないので、日数より苗のようすを見て判断するのがいちばんです。

Q. 根づくまで、肥料の追肥は待ったほうがいいですか?

A. はい、根づくまでは待ってください。根が十分に伸びていないうちに肥料をやっても、うまく吸えず、かえって根を傷めることがあります。新しい葉が伸び始めて、苗が育ち始めたのを確かめてから、野菜に合わせて追肥を始めましょう。

Q. 苗を植える前に、ポットの土の表面の苔や雑草はどうしますか?

A. ポットの土の表面に生えている小さな雑草は、根鉢をくずさないように、そっと抜いてから植えてください。そのまま植えると、畑で雑草が育ってしまいます。表面の苔は、そのままでも大きな問題にはなりませんが、気になるなら表面を薄くこそげ落としてもかまいません。

Q. 1つのポットに苗が2本入っていました

A. 1つのポットに複数の苗が入っていることがあります。根がからみあっているので、無理に引き離すと根が切れてしまいます。そのまま1株として植えて、育ってから元気なほうを残し、もう1本は根元をはさみで切るのが安全です。どうしても分けて植えたい場合は、ポットごと水につけて土をやわらかくしてから、根をできるだけ傷つけないように、ゆっくり分けてください。

Q. ポットから苗がうまく抜けません

A. ポットを逆さにして、苗の株元を指ではさむように持ち、ポットの底を軽く押したり、ポットのふちを軽くたたいたりすると抜けやすくなります。茎を引っぱって抜こうとすると、茎が折れたり根が切れたりするので、ポットのほうを動かすのがコツです。植える前にポットに水を吸わせておくと、根鉢がまとまって抜けやすくなります。

Q. 同じ日に植えた苗なのに、育ち方に差が出ました

A. 苗そのものの元気さ、植えた場所の日当たりや水はけ、根鉢の状態など、ちょっとした違いが育ち方の差になります。また、ポットに長く置いたままだった苗と、早く植えた苗では、同じ日に種をまいた苗でも、ずいぶん差がつくことがあります。育ちの遅い株は、根元に虫がいないか、土が固まっていないかも確かめてください。

Q. 植え替えたあと、葉が黄色くなりました

A. 植えかえのときに根が少し傷むと、一時的に下の葉が黄色くなることがあります。新しい葉が元気に伸びてきていれば、心配いりません。黄色い葉が広がっていく場合は、水のやりすぎや、肥料の不足、寒さなど、ほかの原因も考えてみてください。

Q. 寒い日が続いています。植えても大丈夫ですか?

A. 夏野菜は寒さに弱いので、最低気温が十分に上がってから植えるのが安心です。どうしても植えるなら、不織布やビニールで覆って保温してください。寒い中で植えても、苗は育たずに足踏みするだけなので、暖かくなるのを待つほうが結果的に早く育つこともあります。

学ぶ🔬 なぜ活着が大切なのか

ここからは、苗を植えるときのしくみについて、少しだけ深く書いておきます。読み飛ばしても大丈夫です。

植えたばかりの苗は、ポットの土の水しか使えない

植えたばかりの苗の根は、まだポットの土(根鉢)の中にしかありません。だから、最初のうちは、根鉢の中にある水と養分しか使えないんです。

根鉢の外の畑の土にいくら水があっても、根がそこまで伸びていなければ、苗は使えません。植える前にポットに水を吸わせたり、植え穴を湿らせたりするのは、根が外へ伸びるまでのあいだ、苗が水に困らないようにするためです。

根は、新しく伸びた先のほうで水を吸う

根は、全体で同じように水を吸っているわけではなく、新しく伸びている先のほうで、特によく水や養分を吸うと言われます。

根鉢のまわりで根がぐるぐる巻いていると、根の先がポットの壁に沿って巻いたまま、外の土に向かって伸びていけません。根がひどく巻いているときに軽くほぐすのは、根の先を外の土に向けてあげるためなんです。

なぜ、すき間があるといけないのか

根鉢とまわりの土のあいだにすき間があると、根はそのすき間を越えて伸びていくのが苦手です。また、土の中の水は、土の粒と粒のあいだを伝って移動するので、すき間があると、そこで水の移動が途切れてしまいます。

まわりから土を寄せて、軽く押さえ、水でなじませる。この一連の作業は、根鉢とまわりの土を一続きにして、根と水の通り道を作るためのものなんですね。

なぜ植えたばかりの苗は、しおれるのか

植物は、葉の表面から水分を外へ出しています(蒸散)。この水分は、根が土から吸い上げた水でまかなわれています。

植えたばかりの苗は、根がまだ新しい土に伸びていないので、吸える水の量が限られています。そこへ強い日差しや風が当たると、葉から出ていく水が、根から吸える水より多くなってしまい、しおれるんです。

夕方に植えたり、植えたあとに日よけをしたりするのは、葉から出ていく水の量を減らして、根が伸びるまでの時間をかせぐためです。

根と葉のバランス

植物は、根で吸った水と養分を葉に送り、葉で作った栄養を根に送って、根と葉のバランスをとりながら育っています。

植えかえで根が少し傷むと、このバランスが一時的に崩れて、葉が必要とする水を根がまかないきれなくなります。根が回復して新しい根が伸びてくると、またバランスがとれて、苗は育ち始めます。

根鉢をくずさないように植えるのは、このバランスをなるべく崩さないため。植えたあとに日よけをするのは、葉が必要とする水を一時的に減らして、根の回復を待つためなんですね。

なぜ夕方に植えるとよいのか

夕方に植えると、そのあとに夜が来ます。夜は日差しがなく、気温も下がるので、葉から出ていく水の量がぐっと少なくなります。

そのあいだに、根は少しずつ新しい土になじんでいきます。翌朝には、植えた直後よりも落ち着いた状態で、日中の日差しを迎えられるんですね。真夏の植えつけで夕方がすすめられるのは、このためです。

なぜ最初の遅れが、あとまで響くのか

植えたあと、根づくのが遅れると、そのあいだ苗はほとんど育ちません。その間にも季節は進んでいきます。夏野菜なら、暑くなる前にしっかり株を大きくしておきたいのに、その大事な時期を足踏みで過ごしてしまうことになります。

最初の数日から1週間の差が、その後の株の大きさや、収穫の量にまでつながっていく。定植の手順を丁寧にするのは、このためです。

まとめ

ここまで読んでくださって、ありがとうございます!

定植のポイントを、もう一度まとめておきます。

苗を植える作業は、ほんの数分のことですが、そのひと手間が、その後の何か月もの育ちを左右します。水を吸わせる、高さを合わせる、すき間をなくす。どれも特別な技術はいらない、ちょっとした気配りです。慣れてくれば、1株あたり数分でできるようになります。苗が元気に根づいて、ぐんぐん伸び始めたときのうれしさは、ひとしおですよ。

次に苗を植えるときは、まずポットを水につけるところから始めてみてください🌱

植え付けに使うもの

移植ごて(ステンレス)

根鉢と同じ深さの穴を掘るだけの道具ですが、ステンレスだと土離れがよく、根を崩さずに済みます。

じょうろ(ハス口)

植え穴に先に水を注ぐときに使います。勢いよく出ると穴の壁が崩れるので、ハス口でやさしく。

有機野菜培養土

植え穴に少し混ぜておくと、活着までのつなぎになります。プランターならこれだけで足ります。

敷きわら

植えた日に株元へ。土の乾きと、雨の泥はねを同時に防ぎます。