ネギの白いところは、土をかけて作ります🧅 11月が最後の土寄せ
🗨️「ネギを植えたけど、青いところばかりで白くならない」
🗨️「土寄せって、いつ・どのくらいやればいいの?」
🗨️「そろそろ穫っていいのか、外から見て分からない」
どうも、8150(えいこう)です🌱 家庭菜園歴8年、理科の教員免許を持っていて、有機・無農薬で野菜を育てています。
今回はネギの話です。
先に、この記事でいちばん言いたいことを言っておきますね。
ネギの白いところは、土をかけて作ります。
これ、知らないと一生白くなりません。
白い部分は、品種で決まっているわけでも、地面の下だから自然にそうなるわけでもないんです。人が土をかけて、光を遮った結果です。
つまり、土寄せをしなければ、青い部分ばかりのネギになります。そして11月が、その最後のチャンスです。
📖 この記事の目次
育てる①:土寄せは「10cm伸びたら」
まず、いつやるか。
★白い部分が10cm伸びたら、そのつど土をかける。
これがルールです。カレンダーで決めるのではなく、ネギを見て決めます。
伸びる → かける → また伸びる → またかける。この繰り返しで、白い部分がどんどん長くなっていきます。
回数の目安は、植え付けから収穫までに3回くらい。そして★11月が最後の土寄せになります。
どこまでかけるか
これが、この記事でいちばん大事なところです。
ネギをよく見ると、葉が左右に分かれ始めるところがありますよね。ここを分岐点と呼びます。
★土は、この分岐点まで。
そして、ここからが本題です。
★分岐点そのものを、絶対に埋めないでください。
埋めてしまうと、育ちが悪くなります。伸びなくなります。せっかく手をかけたのに、逆効果になる。
「白いところを長くしたい」と思うと、つい高くかけたくなります。私も一度やりました。良かれと思って分岐点まで土をかぶせたら、その株だけ明らかに成長が止まりました。
ぎりぎりまで、でも埋めない。ここだけ気をつけてください。
ネギの種類で変わります
- 一本ネギ(根深ネギ)… 土寄せが必要です。この記事の話は主にこちら
- 下仁田ネギ … あまり土寄せをしなくても育ちます
- 葉ネギ(九条ネギなど)… 緑の部分を食べるので、土寄せは不要
自分が育てているのがどれか、まず確かめてください。下仁田ネギに一生懸命土をかけていた、というのはよくある話です。
育てる②:追肥は「多くて3回」
順番があります。
★追肥をしてから、土寄せをする。
逆にすると、せっかくの肥料が土の下に埋まってしまいます。
量とやり方
- 回数は★植え付けから収穫まで、多くて3回で十分
- ★株元から少し離した場所に
- ★1mあたり一握り(およそ50cc)
私は鶏ふんを使っています。両サイドにパラパラとまいて、そのまま土をかける。これで1回分が終わります。
ネギは意外と欲張らない野菜です。肥料をたくさんやったからといって太くなるわけではありません。
★育てる③:この3つを、やってはいけません
ここは覚えて帰ってください。どれも「よかれと思ってやってしまう」ことです。
①水をやる
★ネギに水をやると、腐ります。
乾いていても、やらないでください。
他の野菜の感覚でいると、これは驚きます。土がカラカラに見えると、つい水をあげたくなりますよね。でもネギは、それで根が腐ります。
雨だけで十分です。
②病気の株を、そのままにする
根がドロドロに腐るような病気(軟腐病といいます)にかかった株は、★すぐに抜いてください。
「まだ穫れるかも」と残しておくと、周りに広がります。1株を惜しんで、うね全体を失うことになる。
抜くと風通しもよくなるので、結果的に残った株が助かります。
③アブラムシを放置する
★ネギアブラムシは、黒くて小さい虫です。
涼しくなってくると増えます。「少しだから」と放っておくと、あっという間に増殖します。
見つけ次第、取ってください。
逆に、取らなくていいもの
これも知っておくと安心です。
★葉の表面に、点々や細長い白い線のような跡がつくことがあります。
これはハモグリバエという虫が葉の中を通った跡で、ネギ本体には大きな影響がありません。
★薬剤をかけて対策しようとせず、そのまま放っておいて大丈夫です。
無農薬でやっていると、こういう「気にしなくていいもの」を見分けられるかどうかで、余計な手間がずいぶん減ります。
育てる④:11月にやること3つ
①枯れ葉を取る
古い葉が枯れてくるので、取れるものは取ります。株元の風通しがよくなります。
ここでひとつ。★先端だけ枯れているものは、無理に取らないでください。
そのまま置いておけば、自然と成長点が伸びて、いずれ全体が枯れます。そのときに取ればいい。無理に引っぱると、生きている部分まで傷めます。
②アブラムシを撃退する
さきほどの話です。葉の間をのぞいてください。
③追肥して、土寄せする
この記事の本題です。11月が最後なので、ここでしっかり。
冬のあいだの手入れ
冬に入ってからも、たまに見てあげてください。
- 枯れた葉を取る
- 暖かい日が続くとアブラムシがまだいるので、撃退する
- 細かい雑草を抜く
- ★冬の風で成長点に土がかぶっていたら、直してあげる
最後のこれ、意外と起きます。北風が強い日が続くと、土が飛んで分岐点が埋まってしまう。せっかく気をつけて土寄せしたのに、風が埋めてしまうわけですね。見つけたら払ってあげてください。
育てる⑤:穫りどきは、掘ってみないと分かりません
ネギには、他の野菜にない難しさがあります。
★外から見ても、白い部分がどのくらい伸びているか分からない。
大根なら肩を触れば分かります。白菜なら握れば分かります。でもネギは、大事な部分が全部土の中です。
だから、試し掘りをしてください。
やり方
- 大きそうなものを1本、小さそうなものを1本、抜いてみる
- 白い部分の長さを見る
- まだ短ければ、そのまま置いておく
抜いた2本は、そのまま食べてください。捨てることにはなりません。
収穫の時期
- 早ければ11月中旬から
- 通常は12月〜翌1月
- ★2月ごろまで穫れます
一度に全部穫る必要はありません。★大きくなったものから順に穫って、少しずつ食べていく。
小さいものは、小さいなりに食べる。それでいいと思っています。畑に置いておけば冷蔵庫がわりになるので、必要なときに必要なだけ抜くのがいちばん贅沢です。
育たない年もあります
ネギの生育適温は★15〜20℃です。
つまり、★夏場はそれほど育ちません。秋から冬にかけて一気に大きくなる野菜です。
だから、猛暑が長引いた年は要注意です。本来9〜10月に大きくなるはずの時期に25℃以上が続くと、太らないまま冬に入ってしまいます。
そういう年は、無理に穫らずに年明けまで置いておくと、少し伸びます。焦らないのがいちばんです。
学ぶ:白いところは、光を当てなかった葉です🔬
理科の時間です。今回はここが本題みたいなものです。
植物が緑色をしているのは、葉緑素(ようりょくそ/クロロフィル)という色素を持っているからです。光合成をするための道具ですね。
ここで大事なのは、この葉緑素がどうやって作られるかです。
★葉緑素は、光が当たることで作られます。
つまり、光が当たらない場所では作られない。だから白いままになります。
ネギの白と緑は、同じもの
ここが面白いところです。
ネギの白い部分は、根ではありません。★緑の部分とまったく同じ「葉」です。
同じ1本の株なのに、地上に出ていた部分は緑になり、土に埋まっていた部分は白いまま。境目がくっきり分かれています。
だから、土をかけた高さと、白い部分の長さが、ぴったり一致するんですね。
「白いところを作る」というのは、比喩ではなく、そのままの意味なんです。
同じ原理の食べ物
このしくみを使った野菜は、ほかにもあります。
- うど … 暗い室で育てて白くする
- ホワイトアスパラガス … 土をかけて育てる。緑のアスパラと品種は同じ
- もやし … 暗い場所で発芽させる
スーパーで白い野菜を見かけたら、「これは光を当てなかったんだな」と思ってみてください。見え方が変わります。
お子さんと一緒なら
これ以上ない実験があります。
★土寄せの高さを変えた株を2本作って、両方を抜いて並べる。
白い部分の長さが、かけた土の高さと一致します。目の前で、はっきり差が出ます。
「なんで白いの?」の答えが、自分の手で作れる。畑でしかできない理科だと思っています🧅
まとめ
ここまで読んでくださって、ありがとうございます!
ネギは、手をかけた分だけ白くなる素直な野菜です。ポイントを整理しておきますね。
- ★白い部分は、土をかけて光を遮って作る。かけなければ青いネギになる
- ★白い部分が10cm伸びたら土寄せ。かけるのは葉の分岐点まで。★分岐点は絶対に埋めない
- 追肥→土寄せの順。多くて3回。1mあたり一握り(50cc)を株元から離して
- ★やってはいけない3つ ー 水をやる(腐ります)/病気の株を残す/アブラムシを放置する
- 葉の点々や白い線はハモグリバエの跡。★これは放っておいて大丈夫
- ★穫りどきは試し掘りで確かめる。大きそうなのと小さそうなのを1本ずつ。収穫は11月中旬〜2月
全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは畑に行って、白い部分が10cm伸びているか見てください。伸びていたら、今日が土寄せの日です🧅
次回は、畑がなくても始められる話。プランターで冬を越すときの、置き場所と水やりのコツをお話しします🪴
ねぎ苗 九条太(9cmポット)
記事で書いたとおり、まず自分が育てるのがどのタイプか確かめてください。九条太は中葱から大葱まで育てられるタイプで、青い部分も白い部分も食べられます。1ポットから始められるので、試すのにちょうどいいです。
備中鍬(三本爪)
土寄せは、これがあるかないかで作業の速さが変わります。白い部分が10cm伸びるたびに何度もやる作業なので、体に合った道具を選んでください。三本爪は土をほぐしながら寄せられるので、ネギの土寄せに向いています。
炭化鶏ふん
追肥は植え付けから収穫まで多くて3回。1mあたり一握り(50cc)を、株元から少し離してまきます。粒状なので、狭いうねでもパラパラとまきやすいです。


