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防虫ネットと不織布の使い方 決定版|目合いの選び方、トンネルの張り方、外す時期、冬の使い方

防虫ネットと不織布の使い方 決定版|目合いの選び方、トンネルの張り方、外す時期、冬の使い方

この記事で分かること

秋冬野菜を育てるとき、薬を使わずに育てたいなら、防虫ネットはなくてはならない資材です。けれども、「ネットをかけていたのに虫に食べられた」「いつ外せばいいか分からない」「張り方が悪くて、開けるたびにずり落ちる」といった声もよく聞きます。

防虫ネットは、選び方と張り方、使う時期を知っているかどうかで、効き目が大きく変わる資材です。同じネットでも、張り方ひとつで、虫の入りやすさも、開け閉めの手間も変わります。この記事では、防虫ネットを中心に、不織布や寒冷紗との使い分けもあわせて、順番に書いていきます。

早見:防虫ネット・不織布・寒冷紗の違い

3つの資材

目合いの目安

使う時期の目安(一般的な地域)

選び方と目合い

1年の使い方(一般的な地域の目安)

防虫ネットの役割

いちばんの役割は、卵を産ませないこと

防虫ネットは、虫そのものを退治する道具ではありません。外から飛んでくるチョウやガ、カメムシなどが、野菜に近づいて卵を産むのを防ぐ道具です。

秋冬野菜の青虫やヨトウムシは、親のチョウやガが葉に産んだ卵からかえります。ネットで親を入れなければ、卵も幼虫も生まれません。薬を使わない家庭菜園では、これがいちばん効く虫よけになります。

特に、植えつけから10月ごろまでは、秋冬野菜の虫の被害がとても多い時期です。この時期に何もかけずにいると、あっという間に葉が穴だらけになります。

風、寒さ、鳥、雨からも守る

防虫ネットには、虫よけのほかにも、いくつかの役割があります。

防虫ネットで防げないもの

一方で、防虫ネットだけでは防げないものもあります。

ネットをかけたのに虫に食べられた、という場合の多くは、このどれかです。ネットは「かけたら安心」ではなく、ほかの対策と組み合わせて使うものだと考えてください。

目合いの選び方

目が細かいほど、小さな虫まで防げる

防虫ネットには、目合い(網の目の大きさ)の違うものがあります。目合いが細かいほど、小さな虫まで防げます。

家庭菜園で一般的なのは、1mm前後の目合いのものです。チョウやガ、カメムシ、大きめの甲虫などは、これで防げます。秋冬野菜の青虫やヨトウムシの親を防ぐには、まずこれで十分です。

ところが、アブラムシやアザミウマのようなとても小さな虫は、1mmの目合いではくぐり抜けてしまいます。施設園芸では、コナジラミやアザミウマを防ぐには、0.4mm以下の目合いが推奨されています。0.8mm前後のネットは、小さな虫にもある程度の効き目はありますが、完全に防ぐのはむずかしいとされています。

細かいほど、風通しが悪くなる

目合いを細かくすると、そのぶん風が通りにくくなります。ネットの中が蒸れやすくなり、夏や残暑の時期には、中の温度が上がりすぎて、野菜が暑さで弱ることもあります。日の光も、少し通りにくくなります。

だから、「細かければ細かいほどよい」わけではありません。

と、守りたいものと季節で選びます。

銀色の糸入り、色つきのネット

防虫ネットの中には、銀色の糸を編みこんだものがあります。きらきらした反射を、アブラムシなどの虫が嫌うことを利用したものです。また、赤など色のついたネットもあり、特定の虫が寄りにくくなるとうたったものもあります。

こうしたネットの効き目は、虫の種類や使う場所によって違い、試験でも効果がはっきり出た例と、出なかった例があります。まずは目合いで選び、色や銀色の糸は、おまけと考えるのがよいでしょう。

幅と長さの決め方

ネットを買うときに迷うのが、幅と長さです。

足りないと、すそや端にすき間ができて、そこから虫が入ります。少し余るくらいが、ちょうどよい長さです。

トンネルの張り方

用意するもの

細い支柱なら50〜60cmおきに1本、太い支柱やアーチ形の支柱なら1m〜1.2mおきに1本が目安です。

張り方の手順

1.支柱を、うねの両側に、少し外側に傾けて差します。真上から見て、逆の「ハ」の字になるようにします。外側に傾けておくと、ネットを張ったときに、引っ張られて支柱がまっすぐ立ち上がり、ネットにほどよい張りが出ます。

2.ネットの片方の端を、丸めるようにまとめて、地面に差しこむか、ピンで留めます。

3.ネットを支柱の上にかけ、反対側の端まで広げます。

4.反対側の端を、片手でぴんと引っ張りながら、もう片方の手で余った分をたぐり寄せて、まとめます。引っ張ると、外に傾けた支柱がまっすぐ立ち上がり、ネットがぴんと張ります。

5.端をピンで仮止めし、余った部分をまとめて、しっかり留めます。

6.支柱ごとに、クリップでネットを支柱に留めます。

7.両側のすそを、土で埋めるか、ピンで地面に留めて、すき間をなくします。

ぴんと張る理由

ネットがゆるんでいると、開け閉めのたびにネットがたるんで、中の野菜にふれたり、作業中の手元に落ちてきたりします。風でばたついて、苗をこすることもあります。

ぴんと張ったトンネルなら、すそをめくっても、ネットが形を保ったまま、その位置にとどまってくれます。クリップで留めておけば、さらに作業しやすくなります。この張り方は、冬のビニールトンネルを張るときにも、そのまま使えます。

すそは、すき間なく

すそにすき間があると、そこから虫が入ります。土で埋める場合は、すその上に土をしっかりのせます。開け閉めが多い場合は、片側だけピンで留めて、もう片側は土をのせて重しにする、というふうに分けると、作業が楽になります。

開け閉めを楽にする工夫

見回りや収穫、追肥のたびにネットを開けるので、開け閉めのしやすさは大切です。

開け閉めが面倒だと、見回りの回数が減ってしまいます。楽に開けられるようにしておくことが、虫の見落としを減らすことにもつながります。

トンネルの張り方

かける時期と、かけたあと

植えたら、すぐかける

防虫ネットは、苗を植えたら、その日のうちにかけます。タネをまいた場合も、まいたらすぐです。

「芽が出てから」「苗が根づいてから」と間をあけると、その間にチョウやガが卵を産んでしまうことがあります。卵を産まれたあとにネットをかけると、中で幼虫がかえり、ネットの中で虫を育てることになってしまいます。

植える前に、苗と土を確かめる

ネットをかける前に、次のことを確かめておきます。

ネットは外から入る虫を防ぐものなので、中にもともといる虫は防げません。かける前に取り除いておくことが、ネットを生かすこつです。

週に1回は、中を見る

ネットをかけたら安心、と放っておくのは禁物です。週に1回は、すそを開けて、中の野菜を見てください。

枯れた下の葉は、そのままにしておくと湿気がこもり、病気や虫のもとになります。見回りのときに、取り除いておきます。

葉がネットにふれないように

野菜が大きくなると、葉がネットに押しつけられるようになります。ネットにふれた葉には、チョウやガが、ネットのすき間から卵を産みつけることがあります。

だから、トンネルは、育ったときの大きさを考えて、高さに余裕をもって作ります。葉がネットにふれはじめたら、次の「大きくなったら」の方法で、高さを足します。

残暑の時期は、中の暑さに注意

9月の植えつけ直後は、まだ真夏のような暑い日があります。目の細かいネットや、不織布を重ねたままにしていると、中に熱がこもって、苗がぐったりすることがあります。

雨や風のあとに点検する

強い雨や風のあとは、ネットがずれたり、すそがめくれたり、支柱が倒れたりしていることがあります。翌日には、ひと回りして直しておきます。

台風や強い風の前に

秋は台風の季節と、秋冬野菜の植えつけの時期が重なります。ふつうの風ならネットが外れることはほとんどありませんが、台風や強い風では、ネットごと飛ばされることがあります。台風が来る前に、次のことをしておきます。

台風が過ぎたら、ネットのずれや破れ、支柱の倒れを点検して、すぐに直します。

株が大きくなったら

ブロッコリーやカリフラワーは、背が伸びる

ブロッコリー、茎ブロッコリー、カリフラワーなどは、背丈が高くなり、秋の終わりにはトンネルに収まらなくなってきます。ネットを突き上げるほどになると、葉がネットに押しつけられて、ネットごしに卵を産まれたり、葉が傷んだりします。

支柱を立てて、テント形にかけ直す

背が伸びた株は、支柱を立てて、ネットをテントのようにかけ直します。

1.150cmほどの支柱を、株元から15〜20cmほど離れたところに立てます。

2.もともと使っていた防虫ネットを、支柱の上からかぶせます。

3.支柱の頭のところで、ネットをひもで結んでまとめます。

4.すそは、株全体を包むようにまとめ、ひもで支柱にしばるか、地面に留めます。

支柱は、背が伸びた株が風であおられたときに、株を支える役にも立ちます。秋の終わりは虫が少なくなってくるので、すそに多少すき間があっても、大きな問題にはなりにくくなります。

収穫が近づいたら

収穫の時期になると、ネットを開ける回数が増えます。ブロッコリーの脇芽や、葉物を少しずつ収穫する場合は、収穫する側のすそだけを開けて、終わったらすぐに戻します。収穫のついでに、葉の裏の見回りもすませておくと、手間が1回ですみます。

白菜、キャベツは高さに余裕を

白菜は、縦に長く巻いていくので、外側の葉が上に伸び、ネットにふれやすくなります。キャベツも、巻きはじめると横に広がります。植えるときから、トンネルを少し高めに作っておくと、あとで困りません。

いつ外すか

チョウやガが飛ぶ間はかけておく

防虫ネットは、チョウやガが飛び回っている間はかけておきます。一般的な地域では、11月中旬ごろまでが目安です。最近は暖かい年が多く、12月に入っても暖かい日には飛ぶことがあるので、様子を見ながら判断します。

外しても、冬は別の役割がある

虫が少なくなった冬でも、ネットにはまだ役割があります。

鳥は、集団でやって来て、ブロッコリーやキャベツ、白菜の葉を、短い時間で丸坊主にしてしまうことがあります。冬もネットをかけておくと、こうした被害を防げます。

ビニールトンネルに切りかえる野菜

寒さに弱い野菜や、冬の間も育て続けたい葉物は、11月ごろから、防虫ネットをビニールのトンネルに切りかえる人もいます。ビニールは保温力が高いぶん、晴れた日中は中が暑くなりすぎるので、すそを開けて換気します。

重ねがけで寒さに備える

防虫ネット、不織布、穴のあいたビニールは、1枚ずつでは薄くて、保温の力はそれほど高くありません。けれども、何枚か重ねると、そのぶん暖かくなります。寒さに合わせて、着たり脱いだりするように重ねたり外したりできるのが、重ねがけの良いところです。

ビニールを重ねた日は、晴れた日中に中が暑くなりすぎないよう、すそを開けて換気します。

不織布の使い方

不織布の特徴

不織布は、細い繊維をからませて、うすい布のようにしたものです。軽くて、光と水をある程度通し、空気も通します。防虫ネットと比べると、次のような特徴があります。

タネまき直後のべたがけ

秋冬野菜のタネをまいたら、不織布をうねの上に直接かけておくと、芽がそろいやすくなります。

かけ方は簡単です。うねの大きさに合わせて切った不織布を、うねの上に広げ、四すみと、途中の何か所かに土をのせて、風で飛ばされないようにします。

芽が出てきたら、不織布は外します。そのままかけっぱなしにすると、苗がひょろひょろと伸びたり、蒸れたりします。外すときは、四すみを持って、土を払いながらそっと持ち上げます。芽がそろったら、すぐに防虫ネットのトンネルにかけ替えます。

べたがけと、トンネルがけ

不織布のかけ方には、2つあります。

べたがけは手軽ですが、風で不織布がこすれて、葉先が傷むことがあります。長くかけるなら、トンネルがけのほうが安心です。

春先の霜よけ

春先、植えたじゃがいもの芽が出てきたころや、植えたばかりの苗は、遅い霜に当たると、葉が傷んで枯れてしまうことがあります。霜が心配な夜は、不織布をふわりとかけておくと、霜から守れます。

背丈の伸びてきたじゃがいもは、支柱やトンネルの骨組みの上から、不織布をかけておくと、手間をかけずに守れます。日中暖かくなる日は、蒸れないように、すそを開けておきます。

冬の防寒

冬の寒さが厳しい時期には、防虫ネットの上から、さらに不織布を重ねてかけると、防寒の力が増します。寒波が来る日だけ、1枚足す、という使い方もできます。

不織布を使うときの注意

外す時期と冬と不織布

寒冷紗の使い方

日よけと虫よけ

寒冷紗は、粗い目の布で、主に日よけに使います。夏のタネまきや育苗のときに、強い日差しから苗を守ったり、半日陰を好む野菜(みょうがなど)の日よけにしたりします。防虫ネットと一体になった寒冷紗もあり、虫よけと日よけを兼ねられます。

色と目の粗さで、日のさえぎり方が変わる

寒冷紗には、白や黒などの色があり、目の粗さによっても、日をさえぎる強さが違います。黒いものほど、日を強くさえぎります。日をさえぎりすぎると、野菜がひょろひょろになるので、夏の一番暑い時期だけ、苗が小さい時期だけ、と期間を決めて使います。

ビニールトンネルとの違い

冬によく使うビニールのトンネルは、防虫ネットや不織布よりずっと保温力が高く、寒い時期にも野菜を育て続けることができます。一方で、風や湿気をほとんど通さないので、晴れた日中は中が暑くなりすぎ、湿気もこもります。

寒さの度合いと、どれだけ手をかけられるかで、使い分けます。

長持ちさせる使い方

何年も使える

防虫ネットは、買うときは少し高く感じますが、手入れをすれば何年も使えます。10年以上使い続けている人もいます。毎回新品にする必要はありません。

しまう前の手入れ

穴に気づかないまま次に使うと、そこから虫が入ります。しまう前の点検が、次の季節の虫よけの第一歩です。

ほかの使い方

防虫ネットは、畑のいろいろな場面で使えます。

説明が分かれるところ

目合いは細かいほうがいいか

細かい目合いなら小さな虫まで防げる一方、風通しが悪くなって、暑い時期は中が蒸れる心配があります。「アブラムシまで防ぎたいので細かいもの」という考え方と、「風通しを優先して1mm前後、アブラムシは見回りで対処」という考え方があります。季節と、何を一番防ぎたいかで選んでください。

冬もかけておくか、外すか

「虫がいなくなったら外して、日当たりをよくする」という考え方と、「防寒や鳥よけのために冬もかけておく」という考え方があります。鳥の被害が多い場所や、風の強い場所では、冬もかけておくほうが安心です。

銀色の糸入りは効くか

反射で虫が寄りにくくなる、という考え方がある一方、どのくらい効くかははっきりしない、という声もあります。目合いのほうが大切だと考え、銀色の糸はおまけ程度に考えておくのがよいでしょう。

よくある失敗

植えてから何日かたってかけた

その間に卵を産まれて、ネットの中で幼虫がかえります。植えたらすぐにかけます。

すそにすき間があった

すき間から虫が入ります。すそは土で埋めるか、ピンでしっかり留めます。

葉がネットにふれたままだった

ネットごしに卵を産まれます。トンネルは高さに余裕をもって作り、大きくなったらテント形にかけ直します。

かけっぱなしで中を見なかった

中でアブラムシが増えていた、幼虫がいた、ということがよくあります。週に1回は中を見ます。

不織布をかけっぱなしにした

芽が出たあともかけたままにすると、苗がひょろひょろになったり、蒸れたりします。芽が出たら外して、防虫ネットにかけ替えます。

よくある質問

ネットの中にアブラムシがいます

1mm前後の目合いでは、アブラムシはくぐり抜けることがあります。また、苗にはじめからついていたこともあります。見つけたら、刷毛で払うか、水で洗い流します。毎年ひどい場合は、細かめの目合いのネットを試してみてください。

夏野菜にも防虫ネットは要りますか

なすやきゅうりなどの夏野菜も、植えたばかりの苗のうちは、ネットをかけておくと、ウリハムシやアブラムシなどから守れます。株が大きくなって花が咲くころには、受粉のために虫が出入りできるよう、外すのが一般的です。

玉ねぎやにんにくにも要りますか

玉ねぎやにんにくは、秋冬野菜の葉物ほど虫の被害は多くありません。ただ、冬の寒さで葉先が大きく傷んでしまう場合や、寒い地域では、不織布や防虫ネットで寒さよけをしたり、穴のあいたビニールのトンネルをかけたりすることもあります。トンネルの中は雑草も育ちやすいので、ときどき開けて草を取ります。

ほうれん草や春菊、レタスにも要りますか

アブラナの仲間ほどではありませんが、ほうれん草、春菊、レタスなども、虫に食べられることがあります。特に芽が出たばかりのころや、植えたばかりのころは、ネットをかけておくと安心です。

ネットに穴があいてしまいました

小さな穴なら、ネットの切れ端を当てて、ひもや結束バンドでとめるか、補修用のテープでふさぎます。穴をそのままにすると、そこから虫が入りこみます。シーズンの途中で見つけた穴も、気づいたその日にふさいでおきます。

夏野菜の苗に、ネットをかけるのはいつまでですか

きゅうりやかぼちゃの苗は、植えたばかりのころ、ウリハムシに葉を食べられやすく、なすやピーマンの苗もアブラムシがつきやすい時期です。苗が小さいうちは、防虫ネットのトンネルをかけておくと安心です。

ただし、実をつける野菜は、花が咲くと、虫に花粉を運んでもらう必要があるものがあります。株が大きくなってトンネルに収まらなくなり、花が咲きはじめたら、ネットを外すのが一般的です。外したあとは、見回りで虫を見つけて取ります。

ネットと不織布、どちらを買えばいいですか

秋冬野菜を育てるなら、まず防虫ネットです。何年も使えて、虫よけの中心になります。不織布は、タネまきのときや、霜・寒さよけに1枚あると便利です。

プランターでも使えますか

使えます。プランター用の小さな支柱とネットのセットもありますし、プランターごと大きな袋状のネットで包む方法もあります。ベランダでもチョウは飛んでくるので、葉物やキャベツの仲間を育てるなら、ネットをかけておきます。

学ぶ:防虫ネットと不織布のしくみ🔬

なぜ、目合いで防げる虫が違うのか

ネットを通り抜けられるかどうかは、虫の体の大きさ(特に、体のいちばん太いところの幅)と、網の目の大きさで決まります。チョウやガ、カメムシは体が大きいので、1mmの目は通れません。一方、アブラムシやアザミウマは、体の幅が1mmよりずっと小さいので、すき間をくぐり抜けてしまいます。

目合いを細かくすると、通れる虫は減りますが、網の糸が増えるぶん、空気の通り道も狭くなります。虫を防ぐ力と、風を通す力は、いつも引きかえの関係にあるのです。

なぜ、不織布をかけると暖かいのか

不織布をかけると、不織布と地面の間に、空気の層ができます。この空気の層が、地面から逃げていく熱をとどめ、冷たい風が直接当たるのを防ぎます。また、不織布は光をある程度通すので、昼は日の光で地面が温まり、その熱が夜まで少し残ります。霜は、地面や葉の表面が冷えこんでできるので、この空気の層があるだけで、霜が降りにくくなるのです。

なぜ、ぴんと張ると形が保てるのか

外側に傾けて差した支柱は、ネットを引っ張ると、ネットの張る力で内側に引き戻され、まっすぐに立ち上がります。このとき、支柱には「外へ戻ろうとする力」が残っていて、その力がネットを外側へ引っ張り続けます。支柱とネットが互いに引っ張り合うことで、トンネル全体の形が保たれるのです。ゆるく張ったトンネルでは、この引っ張り合いがないので、風や重みで形がくずれやすくなります。

なぜ、ネットにふれた葉に卵を産むのか

チョウは、葉にとまって、においや味で野菜の種類を確かめてから卵を産みます。葉がネットにふれていると、チョウはネットの外側にとまったまま、すぐ下の葉を確かめ、網目のすき間からおしりを差しこんで卵を産むことができます。ネットと葉の間にすき間があれば、チョウは葉に届かず、卵を産めません。トンネルの高さに余裕を持たせるのは、このためです。

まとめ

ここまで読んでくださって、ありがとうございます!

防虫ネットと不織布の使い方のポイントを、もう一度まとめておきます。

防虫ネットは、ひと手間かけて張るだけで、薬を使わない家庭菜園をぐっと楽にしてくれる資材です。かけたあとも、週に1回の見回りと、季節に合わせたかけ替えを続ければ、秋から冬まで、野菜を虫と寒さと鳥から守り続けてくれます。まずは次に苗を植えるとき、その日のうちに、ぴんと張ったトンネルをかけてみてください🥬

防虫ネットと不織布の使い方で使うもの

防虫ネット

秋冬野菜の守りの要。植えたらその日のうちにトンネルにして、すそは土で埋めます。何年も使えます。

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不織布

タネまき直後のべたがけ、春の霜よけ、冬の重ねがけに。1枚あると季節を問わず使えます。

トンネル用ビニール

冬の間も葉物を育て続けたいときに。晴れた日中は、すそを開けて換気します。